第Ⅰ節『鋼鉄の男』
第Ⅰ節は、読みづらかった為書き直されました。
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(2024年1月28日)
―――…1946年末、独ソ戦争の後期。
敵臨時首都近郊の敵補給網を寸断すべく、急降下爆撃隊がモスクワ東部を飛行していた。
高度は約3000ft。急降下爆撃隊は目を皿の様にして、標的を探している。
「少佐殿、前方にに列車と思しきものを視認。」
…―――獲物だ…!
標的の上空に達したその時、彼らはラダーを踏み込みながら、操縦桿を右手前へ動かし、反転急降下を始めた。
ダイブブレーキを展開し、照準器で狙いを合わせる。
…―――しかし、高度1600ftまで近づいた時。
急降下爆撃隊は投下高度である900ftに到達する前に、機首上げを行った。
「Scheiße…!トンネルに入られた…。」
列車がトンネルに隠れてしまったからだ。
「反対側を探すか。」
…だがしかし、トンネルの出口が見つかる事も、列車が再び出てくる事も無かった。
―――6年後…。
ロシア帝國領カザフスタンの大都市、アルマティのとある建物。
自身の執務室で一人、部下からの報告書を読んでいる人物が居た。
大日本帝國陸軍の特務機関である川崎機関の機関長、川崎高治郎大佐である。
「…ドイツは、"見つけた"のか?」
彼はそう呟いた。
部下からの報告書には、大ドイツ國國防軍空軍の新基地についてが記されていた。
1954年11月。
ロシア國(ドイツの傀儡国)の都市、オレンブルクの南東100kmの所に大ドイツ國國防軍空軍の航空基地が新設された。日独関係は悪化の一途を辿っており、新基地が建設される事自体は珍しい事では無かったのだが…。その基地周辺で、大ドイツ國國防軍空軍が"何か"を行っていると言うのだ。川崎大佐には思い当たる節があった。それは…
かねてより各国が探し求めていた、
"鋼鉄の男の埋められた遺産"と呼ばれる多額の資金である。
1946年。第二次モスクワ攻防戦の最中、モスクワ郊外のバラシヴァ駅より一両の列車が出発した。
無線傍受や、戦後の捕虜尋問を経て得た情報によれば、この列車に"ソビエトの全財産"に相当する金塊が乗せられていたと言うのだ…!だがしかし、この列車の行き先は"東に向った"という情報しか分っていない。その"東"がロシア國やモスコーヴィエン國家弁務官区などドイツ側を指すのか、ロシア帝國や日本領トルキスタンを指すのかは定かでは無い。それに、現在ルーブルを使う国は存在せず、現在ルーブルの両替を受け付けているのは大東亞共榮圈のロシア帝國のみである。例えそうだとしても、"金塊"と言う通貨は、世界の何処の国でも使用、両替可能なものであり、この黄金列車は各国が争うに十分な価値を持つものだったのだ…。
第一章『鋼鉄の男の埋められた遺産』




