表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/96

4.不幸中の幸い

そして4つ目。これが俺の中で最大のニュースである。それは・・・


魔法の存在である。魔法だぜっ?!魔法!異世界といえば剣と魔法の世界でしょっ!


メイドさんたちが見つめる中、俺は興奮する。


(文章にするとやばいな。ふ~、よしっ)


落ち着いたところで俺は深い思考の海へと沈んでいく。


魔法の存在に気づいた否、確信を持ったのはつい最近だ。


俺が生まれてからというものの定期的に神官服のようなものを着たおばさんが来て、俺に掌を向けながらぶつぶつと何かを唱えて帰っていくという宗教染みた行為が繰り返されている。

俺が魔法の存在を疑ったのはこの時である。


おばさんがぶつぶつと唱えたあと淡い光が俺を包み込んだからだ。しかしこれだけで魔法の存在を信じるのは思考停止に近いと思ってしまう。


(神々しさを演出するためのマジックかもしれないしね)


だが、ある事件によってその疑念は晴れ、俺は魔法の存在を確信せざるを得なくなった。


そうあれは三日前の昼下がり、ちょうど腹減ったなぁと思っていた時のことであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「アル~、お姉ちゃんがおっぱいあげに来たわよ~」


(なにっ、幼女×母乳だとっ!?)


ちなみに、俺はおっぱいという言葉を理解することができる。男の子だもの。


「お嬢様、そのように走ってはいけません」


部屋に入る前、きれいにお辞儀してから、リア姉を叱ったのはリア姉の専属メイドであるアグニ―タ。


俺は少しアブノーマルな思考を頭の中から追い出して、現状を理解することに勤める。

なお、俺はロリコンではない。


また、リア姉は常日頃からこの手の注意を受けているため、アグニ―タが何を言っているのかを理解することができた。

リア姉の右手にあるはきれいな彫刻が施された木製のおっぱい(哺乳瓶のことです)


(ああ、ご飯の時間か。てことは、母上は今日いないのか。)

と一人納得する。


そうなのだ、貴族(予想)であろう母上が直々におっぱいをくれるのだ。念のためなのか乳母さんはいるようだが、おっぱいに関しては母上以外のものを吸ったことがない。

独占欲が強いのだろうか?それともこれが普通なのだろうか。


(そういえば、側室らしき人も見かけないな、これも父上に対する母上の独占欲なのかな。はたまた、、、)


そうやって考えながら、ミルクの温度も確認せずに飲んだのがいけなかった。


「あうっ、ああああああー~ー~ー~!!!!!」


(あっつあっつあっつ!)


頭の中の反応よりもそりゃもうオーバーに泣く。赤ちゃんだものしょうがないよね。

少しの気恥ずかしさを覚えながらも大号泣し続ける俺。


その泣き声にハモるように、重なる泣き声がもう一つ。


「うわぁぁあああああああーーーーん、ひっく、ああぁぁあぁーーーーー!!!!!」


(あちゃ~(汗)、リア姉泣かせちゃったか~)


と冷静に状況を把握しつつも号泣し続ける0歳児、驚愕と罪悪感で大号泣する5歳児

カオスである。そんな混沌に入り込んできた勇者が一人、神官服のおばさんだ。


(住み込みなのかな?)


と関係ないことを考えている間に、おばさんは俺に掌を向けてぶつぶつ唱え始める。

そして光が俺を包み込む。


ここまではいつも通りだった。違ったのはこの後。


なんと、先ほどまで確かに舌にあったやけどによるひりつきがなくなっていたのだ。


(ふぁっっっ!?これ絶対魔法やんけ!)


身をもって知った俺はこの時、魔法が存在することを確信した。


なおこの時すでに俺の頭の中からリア姉のことを忘れてしまっていたため、後で


「ごめんね、ごめんね」と謝るリア姉に対し、さすがに罪悪感を覚えてしまった。


(すまん、リア姉)


今度からちゃんと話聞こう。

ブックマーク・★★★★★で応援して下さるとうれしいです。励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ