表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
獣人辺境伯の心配は尽きない~白耳うさぎは黒狼を翻弄する~  作者: 朝比奈 呈
ヒロイン目線 ̄(=∵=) ̄
7/107

7話・マザコン? いや、シスコンです。



 翌日。見慣れたベッドの中で目を覚ましたわたしはほっとした。寝台脇で控えていた侍女のララから昨日のことを聞きだすと、わたしはアーサーと会っている中、突然気絶し慌てたアーサーがララを呼んだと言う事だった。



「アーサーさまったら、リズが死んでしまう。早く、医者を呼べなんて言うものですからお嬢ちゃま方を巻き込んで大騒ぎでしたよ」

「そう。迷惑をかけたわね」



 ララが遠い目をする。恐らくアーサーの慌てぶりに、妹達が便乗したに違いない。妹達は十三歳。五つ子で早くに母を亡くした事で、成人した今も母親代わりだったわたしにべったりになってしまっていた。



「喉が渇いたわ。何か飲み物でももらえるかしら? ララ」

「はい、ただ今、お持ちいたしますね」



 わたしの為の飲み物をもらいに食堂へ向かおうと、ドアを開けたララは「きゃっ」と、短い悲鳴をあげた。その先にいたのは器用にも五段に重なり合った妹達で────。



「あなた達、何して──」

「お姉さま。大丈夫? 具合はどう?」

「気絶してたから心配したの」

「アーサーがオロオロしてた~」

「びっくりしたよ」

「アーサー泣きそうだった」



 同じ顔した五人がわあっと寝台の上のわたしに抱きついて来た。揉みくちゃにされて病人どころではない。わたしと同じ色の暁色の髪に緑色の瞳をした、成人を向かえる前の幼い顔が五つ並ぶ。赤ん坊の頃から面倒を見て来た側としては、もう可愛い過ぎて堪らない。ぎゅうっと皆を抱きしめようとしたら、どさくさに紛れて胸に触れてきた手があった。


この辺のアーサーが何を考えていたのか知りたい方は、27話~アーサー目線になっておりますのでどうぞ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ