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獣人辺境伯の心配は尽きない~白耳うさぎは黒狼を翻弄する~  作者: 朝比奈 呈
ヒロイン目線 ̄(=∵=) ̄
15/107

15話・この人だあれ?


「アザリアさま、カミーレさま」

「「「「「こんにちは」」」」」



 シュネを始めとしたメンバーが声をそろえて挨拶する。あらやだ、可愛い。うちの子って。ってそうじゃない。妹馬鹿が発動しそうな前にちゃんと注意をしておかないと。王妃さまの前だと言うのにこの子たちったら。



「あなた達。後をつけてきたのね? いけない子ね。アザリアさま、申し訳ありません」

「構わないわ。ビクトル家自慢の五つ子ちゃんたちじゃない。紹介してくれるかしら? リズ」



 アザリアさまはにこにこ笑いかけて促した。五つ子達に横に一列に並んでもらい王妃さまに紹介する。



「はい。このピンクのリボンをしたやんちゃな子がシュネで、

ブルーのリボンをしている大人しい子がスノーです。

そちらの黄色のリボンをした子が甘えっ子のニィーベで、

グリーンのリボンをした子がしっかり者のブランシュ、

とにかく元気いっぱいな子がこの赤のリボンをしたネージュです」


「アーサーから話には聞いていたのよ。リズに良く似た可愛い子たちだと。本当に愛らしいこと」

「ありがとうございます」



 アザリアさまはお優しい。こうして突然、やってきた五つ子たちを叱らずにいてくださるなんて。



「おまえら着いて来たのか? 今日は駄目だって言ったろう」 

「「「「「アーサーっ」」」」」



 アーサーがこちらに向かってくると、五つ子達は先を競うように群がった。そしてアーサーの隣にいる王女をけん制する。



「アーサー。この人誰なの?」

「なんでアーサーにくっついてるの?」

「アーサーから離れて。ずーずーしい」

「香水臭いわ。お風呂入ってないのかしら?」

「やだ。不潔~」



 突然妹達からの洗礼を受けて、たじたじとなった王女はアーサーの腕に絡めていた腕を外した。それでも五つ子達を負けじと睨みつける。



「あなた達こそ誰なの? ベクトル伯爵令嬢に似ているみたいだけど……?」



 その言葉に、妹達はにやりと笑った。





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