45 at that time シャリムとウィル
アルファポリス様で完結済み作品を、少しずつ手直ししながら再投稿しています。
『チートな転生農家の息子は悪の公爵を溺愛する』アルファポリスより書籍化。
もんのすごい護衛に囲まれ恐る恐るやってきたのは左大臣。
彼はウエストエンドの変貌にほとんど言葉も発せずポカン…としたまま、同じく呆然とした神官たちとキツネにつままれたような顔して帰っていった。
その後、僕を待っていたのはちょっとした揉め事。
気疲れしたから早く休みたいんだけどな…
「レジー様!シャリムが酷いんです!叱ってください!」
「酷いって…、何したの?」
年齢にしたら三歳くらい離れているシャリムとウィル。この二人は何かにつけこうやって揉めている。
「だってシャルムってば疲れたからレジー様と一緒に寝るって言い張って、僕がどれだけ言っても部屋から出ないんです!」
「そうなの?別に一晩ぐらいいいんだけどね、ホントは」
「駄目です!僕だってそんなことしたこと無いのに!ジェイコブさんだってダメって言います!きっと!」
「あー、そうだね…。じゃぁ一緒に行こうか」
精神年齢が近いのだろうか…?
ウィルとアーニーみたいな水と油とはまた違って、この二人の小競り合いはもっと下らない。ケンカと言うのもおこがましいほどどうでもいい言い争いが常だ。
けど、人を避けがちなシャリムにとって、これはこれで良い事の様に僕は感じている。
だからこそ兄弟げんかみたいなものだと思って、大抵の場合はほっとくんだけど、今日は何やら様子が違う。
僕の部屋を占拠したって?夜も更けたのに何やってんだろう…ホント。
「シャリム、そういう訳だから自分の部屋で休んでくれる?連れて行ってあげるから」
「レジー様!自分で戻らせればいいんです!同じ屋敷の中なのにどうして送迎が必要なんですか!」
ま、まあ確かに…
「嫌だ…!」
「ど、どうしたのシャリム。いつもはもっと良い子なのに」
「ヴォルフはここで寝たって言った…。疲れたからって…」
「あー、あれか…」
「だから僕もここで寝る…!」
エトゥーリアから帰ったあの晩のことね。確かにヴォルフはここで寝た。寝たっていうか寝落ちしたっていうか…
でもあれはな~…。イレギュラーというかなんというか。そもそも飼い犬が布団を占拠するのなんか普通のことだし…って言ってもシャリムは納得しないよね…
「ふー…、まぁそういうことなら、」
「れ、レジー様!じゃぁ僕も!僕も今日はとっても疲れたからここで寝ます!いいですよね?」
「わk」
「お前はダメ…!あっちいけ!」
「シャリムがどいて!」
ジロッ!
「ひっ!そ、そんな睨んだって負けませんよ今日は!レ、レジー様助けて…」
「えっと、あの」
「イソヒヨドリは怒らない…。ウィルのバカ…」
「馬鹿って言うほうが馬鹿だってレジー様が言いました!ですよね?レジー様!」
「シャリム、ウィル、もうやめようか…」
「うぅ…、イソヒヨドリ、そこどいて…」
ああっ!もう収拾が、収拾がつかないっ!
バーーーン!!!
「うるさいですよ二人とも!レジナルド様に迷惑かけて何やってるんですか!いい加減部屋に戻ってください!兄さんホラ!」
「こ、コリン…、でもっ!でもシャリムがっ…」
「でもじゃないです!シャリムさんも!」
「イソヒヨドリ…」
「レジナルド様に助けを求めても無駄です!お利口にしないと明日はレジナルド様を禁止しますよ!」
「わ、わかった…禁止ダメ…」
コ、コリン強い。
ウィルはともかくいつの間にシャリムを手懐けてたの…?…っていうかレジナルド様禁止って…なに?
後日ヴォルフに聞いたところによると、僕と実の兄弟に当たるコリンの前ではさすがのシャリムも大人しくしているのだとか。
「僕のご機嫌を損ねたらレジナルド兄さんは良い気分になりませんよ?」って…コリンがシャリムをそう脅したらしい。
意外な猛者…、人って見かけによらないな。
けど、一部始終を窓から見ていたヴォルフときたら…
「なんだかんだ言ってシャリムもガキだ。まあ俺くらいになれば弱点などあり得ないがな」
あー、そうでしょうともヴォルフ様は…
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この作品はアルファポリス様で連載済みの作品を全年齢バージョンへ改稿し投稿していきますので、R18が苦手な方はあちらに行かないでくださいね(;^ω^)




