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137 18才 welcome home ウエストエンド

アルファポリス様で完結済み作品を、少しずつ手直ししながら再投稿しています。


『チートな転生農家の息子は悪の公爵を溺愛する』アルファポリスより書籍化。


余所行きの顔がストック無くなりそうになるギリ直前、最後の来賓を王城のエントランスホールで見送ると、僕はアルバートでなく王様に向かってウエストエンドへ帰宅することを高らかに宣言してみせた。トップ直通が一番手っ取り早い。


「ヴィラのお客様方がお祝いを言いたいとお待ちですので…」

「うむ、そうか」


「レジー、以前から思っていたのだがヴィラの宿泊客に当主である君が毎回挨拶をする必要はあるのかな?」

「あれはウエストエンド当主でなく『ヴィラ・ド・ラビエル』支配人としての仕事です。それよりアルバート、や・く・そ・く☆」

「あ、ああ!」


ふう、やれやれ…

こうして色んな意味で神経をすり減らした数日間はようやく終わりを告げたのだった。




「はー、やっと終わった~。癒される~…」

「なんて顔してんの?顔戻しなさいよ。せっかくのランカスター公が台無しじゃない」



今日所変わって今度は領を上げての誕生祝い。


ヴィラやアッパーエリア、それから放牧地帯や山中まで、僕は一日かけて領内中を駆け回った。


あちらでもこちらでもお祝いを言われ、少々お疲れなのは否めない。

その最終地点がここ…ダウンタウンの共同食堂だ。

ここには獣人さんを中心にクーデンホーフに移住した元領民までもが集まって、まるでフードフェス状態の中、みんなが心から僕の十八才を祝福してくれている。


うっかりおすそ分けのバースディケーキを洗ってしまってオロオロしているラスカルさんちの息子が悶絶するほどかわいい!


「うん?あの軍団は…?」


「新参のハムスター獣人っすよ。大群で俺たちを脅かしに来やがった…」

「スナネズミさん…」


何かを見ているんだろうか?前かがみになってウゴウゴする丸いハムケツに身もだえする僕。そこにやって来たのがニコだ。


「とりあえずお帰り礼二くん。セザールやシュバルツは一緒に戻らなかったのね?」


「セザールは少し早いけど急遽お兄さんと一緒に里帰りだって。ほら、僕を迎える準備もあるし」

「三年振りでしょ?良かったわね」

「セザールのお兄さん…ちょっとイイ男だよ。でも雄々しいタイプだからニコの好みじゃないかな?」

「ううん。それはそれで」

「ウルグレイスの第三王子がお兄さんにベッタリでね」


「え?その話詳しく」


「自分の専属になれって言って…、あー、あの王子は少しローランド要素あるかも…?少しね」

「今後も逐一報告するように。いいわね」


あいさつもそこそこに王都での様子を聞きたがる女神官。食いつくのが第三王子なのはとっくにお見通しだ!


「シュバルツはお父様に誘われてパウルを連れてそのまま王都からランカスターに向かったよ。連絡あり次第『ワープゲート』で迎えに行く予定」


夜会の場で意気投合したのだとか。


父は良くも悪くも典型的昔ながらの貴族だ。同じく少し保守的なシュバルツを気に入ったのも分かるような気がする。



「正式にランカスター領へ行くのは初めてよね?」

「そう。ローランドのとこ以外でクラレンス貴族の屋敷に招待されるのは初めてじゃないかな?」

「初めてが公爵家で、それもあなたの生家でしょ?きっと大喜びよね」

「コリンはシュバルツをお兄さんみたいに慕ってたからあの子も大喜びじゃないかな?」


「え?その話も詳しく」


「本物のお兄さんがらしくない僕とウィルだから…、コリンはシュバルツをお手本にしてまともな貴族の振舞いを学んだようなものなんだよ。シュー兄さんって呼んでね、すごく懐いてる」

「…今まで報告が無かったのは頂けないわね」


そんな義務は無い。



「それで?アルバートとはどこまで進んだの?」

「……」

「何よ、その沈黙…。まさか…しちゃったの⁉」

「し、してないっ!みぞおち蹴り上げただけ!」


「何してるのよ…不敬罪で捕まるわよ」

「だってヴォルフが…」


「俺がどうしたって?」


エロオオカミがあらわれた!


たたかう

にげる

ぼうぎょ

クレーム


コマンドは4だ!そうとも!僕はヴォルフに一言文句を言わなきゃ気が済まない!


「ヴォルフが飴を与えとけ、とか言うから!うっかりその気にさせちゃったじゃないか!」

「それは俺のせいなのか。へたくそめ」

「それでみぞおち…、つまりヤバかったのね」


く、くっそう…ニヤニヤすんなっ!


「で?どこまでされたの?」

「残念でした。ニコの期待には応えられないな」

「どうした?舌でも吸われたか?それとも上あごでも舐められたのか」


「……」


「両方ね」


嫌な相手に知られてしまった…。痛恨のミス!


「そりゃ悪かった。なら少しばかり練習するか。俺と」

「ばっ…!」

「いいと思うわ」

「うるさい!」


タッグを組むな、タッグを!


「それよりも礼二くん…、だんだんそっちに染まってない?」

「へっ?」

「印…だっけ?」

「なんで知ってんの…」

「シャリム君が嬉しそうに話してったわ」


シャリム…ニコを喜ばせてどうする!


「最近ナチュラルに『恋エロ』受け入れてない?」


ドキーッ!

実は自分でも薄々気が付いていた…。その辺の抵抗感が最近緩いな~…って。


そう…。僕は自分で言うのもなんだがペットへの愛情に歯止めが効かないタイプだ。

背中に顔を埋めて吸うのなんかは当たり前。基本中の基本。吸いながらグリグリするところまでがデフォルトだ。


リンクのあの毛並みを味わいたくてパンいちで背中から抱きついてわしゃわしゃしまくったり、口移しでクーに餌を与えてうっかり唇までくちばしでつつかれて見たり、服の中に入ってくつろぐアイルーの為に限界までトイレを我慢したり。それどころか愛おしさが爆発するあまり顔から食べようとしたこともある。そんな訳で今世のヴォルフたちとも…


もともと獣化したヴォルフとは一緒に寝たりお風呂に入ったりベロンってされるのも当たり前だったし、シャリムには乞われるがままほっぺやおでこにチューしてたし、アーニーときたら二言目には飼い主飼い主って言うもんだから、つい僕もアーニーの事飼い猫みたいな気分でなでなでしたり膝マクラとかしてたんだよね。


それで距離感バグったというか…


「その延長線上にこれもある…と。(ゲームの強制力だけじゃないって事ね…なお良し!)なるほど。」


全然嬉しくない、そんな考察…



「まあいいわ。それでこれからどうするの?ウルグレイスの雪解けを待って遊びに行くの?」

「行くよ。ニコも行けたらいいのにね。あの国の向こうにはね…、なんと、エルフの国があるんだよ!」


「何ですって!…何とか時間を…だめよっ!新刊落とすなんて絶対駄目!」


「ヴォルフは一緒に行こうね。その代わり」

「代わりになんだ」


「あそこは獣人どうこうじゃなく他国の人を少しナチュラルに見下すところがあって…、それから獣人差別がない代わりにセンスの悪い人全般に冷たいらしいから」


マジメに緊張する…




毎日更新を目指しています。

お星さまをぽちっとしていただけると大変大変嬉しいです。作者の励みでございます(;^ω^)


この作品はアルファポリス様で連載済みの作品を全年齢バージョンへ改稿し投稿していきますので、R18が苦手な方はあちらに行かないでくださいね(;^ω^)

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