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127 17歳 in 円卓の会議室

アルファポリス様で完結済み作品を、少しずつ手直ししながら再投稿しています。


『チートな転生農家の息子は悪の公爵を溺愛する』アルファポリスより書籍化。


ボロボロの身体をここまで酷使させるとは…、さすがエセ平和主義のクラレンス王国…


なにが「狂魔力を持つ身であれば問題なかろう」だ!お前ら狂魔力を一体何だと…、いつかぎゃふんと言わせてやる!



「まずアッカー、ウィルモットは国家反逆罪により即刻極刑が決定した。愚かな者どもよ」

「行き過ぎた権威主義の成れの果て、ですかね。まあウォーデモン辺りにそそのかされたりもしたんでしょうけど」

「そうかも知れぬな…」


「そのウォーデモンだが奴はエトゥーリアの国外追放およびこのクラレンス、そしてウルグレイスを入国禁止と相成った。残念ながら闇魔法士が荷馬車に潜んでいたことを裏付ける物的証拠は見つけられなかったのでな」


うーん…、状況証拠だけじゃこれが限界か…。けど三か国を追われ、『クーザ』の拠点は崩壊、頼みの綱であるハディードは行方不明、どちらにしても奴はもう終わりだろう。


「ではゲスマンについて報告してくれるか、レジナルド君」


「あ、えーと…、その…。ゲスマンに居たもう一人の闇魔法使いは僕のシャリムがやっつけてくれました」

「ふむ」

「ゲスマン皇帝に余計な知恵を授けた富豪のハディードもシャリムがやっつけてくれました」

「それで?」


そ、それで?え?え?他に何を言えと?


「ええと、闇魔法使いは皇帝の兵ではなくハディードの所有物です。今回の首謀者はハディードであって皇帝は口車に乗せられたただのバカです。あの皇帝は見たところ高圧的ではありますけどどちらかというと臆病です。えーと、…多分もう何にもしてこないとオモイマス…」


「ほほう?それから?」


そ、それから?ええ?


「うんーっと、あそうそう。ゲスマン皇帝が迷惑かけたお詫びにって領土の三分の一をくれました。1等地ですよ?でも僕はあんな薄汚い土地要らないので王家に差し上げますね。詳細は後程」


「何?領土の三分の一だと!」

「まさか!あの暴君があり得ぬ!」

「冗談であろう…」

「こんな時に笑えぬぞ、ランカスター公よ」


疑り深い宮廷の重鎮…。皆心が汚れている…


「…事態を受け即刻飛ばした偵察の早馬が先ほど帰って来たのだが…」


ギクリ

そこに差し込まれる落ち着いたバリトンボイス。

何を言うつもりかな?モレー聖騎士団長…


「あの広大なゲスマン皇帝の宮殿が消し炭一つ残らない焼け野原になっているとはどういうことだ」

「お、大火事でもあったかな?ほら乾燥地帯だから…」


「皇都にほど近い有産階級の集まる地区が一瞬で全焼したとも報告があった」

「飛び火したかな?ほら、風が強かったから…。あ、でも住人はもれなく全員遠方に居たみたいですよ?町内会の旅行かな?」


「偵察隊は半狂乱になりながら馬車を飛ばす皇帝と臣下、その家族の姿を見かけたようだが…」

「大変ですよね。宮殿燃えちゃって。…ああでも、東の端っこに別の宮があるらしいんで大丈夫じゃないですか?」


「走り去る馬車の中から皇帝の絶叫が聞こえたそうだ。」

「へ、へぇー…」


「その叫びとは「悪魔だ!奴は狂魔の悪魔だ!なにが死の天使ザラキエルだ!あれは魔王だ!」というものだ。私の知る限りザラキエルの異名で呼ばれるものは一人しかおらぬのだが」


奴がその変な異名を知っていたとは…。そしてそれをモレー団長まで知っていたとは…。どうやったら消えるの?その異名…


「まあよい。モレーそこまでにせよ」

「はっ!」


ホッ…鶴の一声ならぬ王の一声。


「つまり我が国からの報復は既に足りているという事だな」


なんて⁉


「あの広い領土の三分の一…けして少なくはない国土だ。だがあの国の野蛮な者達とは相容れぬ。国を割って寄こすのであれば国民は縮小したゲスマンに引き取ってもらえ」

「尤もですな陛下」


「そして奴らの侵入を防ぐべく国境には高く長い石造りの塀を作るのだ。厳重に護りを固めるよう一定間隔で見張り塔を備えよ。外塀と内塀を作りその間を通路とするのだ!」


それってもう万里の長城じゃん…


「何年もかかる大変な事業になりますな…」

「そうでも無かろう。のうレジナルド」

「!」


だから狂魔力を何だと…


フー「…とりあえず外塀だけですよ。あ、そう言えばあの地区はゲスマンの中心地でいくつもの奴隷商があるんです。事情のある人だけでも引き取ってあげて欲しいなー、なんて…」

「お前に免じ検討しよう」


お前に免じ…僕の労働に免じ…?ま、まあいいや…



「ではお開きの前にこれだけは決めてしまおうではないですか」

「おお!あれですな!」


…あれ?


「アルバート殿下とレジナルド君の婚約についてだが」

ガタ「ちょっと待ったーーー!」


なんじゃそりゃー!


ようやく解放される…と気を抜いたところに何だって⁉今日イチ心をえぐられたんだけど?


「え?え?十八の誕生日がリミットでしたよね?どうしてなんでいきなりそんな話に…」


「それは言うまでも無いだろう…」

「え?右大臣、そこは言って…」


「君と殿下の愛の口づけ…。あの美しい姿に会場中が心打たれたのだよ。真実愛し合う二人の姿に…」


はぁっ⁉


「中から出られる保証もないと言うに皆の制止を振り切り…、ああ…危険を顧みず殿下を救うため自ら汚濁に身を投じるとは…これを愛と言わずしてなんと言う!」


さ、左大臣…、テンション…


「いや、ちょ、あれは人命救助…」

「あの汚濁があれほど清らかになるとは…いったいどれほど深い愛であるのか…」

「へ?」

「レジナルドよ。王家には古くから言い伝えがあるのだ。真実愛し合う二人には全てを浄化する力が生まれると」


そ、それって僕とニコが大広間で披露した『天界の慈悲(ヘブンズマーシー)』のことじゃん!か、活性炭は違うって…


「あのような姿を見せられた以上二人を引き裂いてはならぬ!早急に準備を整えよう」

「ちょ、ま」

「ランカスター公よ。あの場に居た全ての者が祝福すると申しておる。幸い場に居たのは議員貴族の中でも特に重要な者たちだ。説得の手間が省けて良かったではないか」


モレー団長?いや、説得とかそういう問題じゃ…


「レジー、あんなにも私にしがみついて…、君があんなに積極的だとは…ふふ、嬉しい誤算だ」


もう一回汚濁に突っ込んでやろうか!


「え、ええと…、あの、あれは!誤解、あ…」クラリ…



…多分二時間の睡眠では魔力のフルチャージには足りなかったんだろう。意識が遠のく…。いやけど、今ここで倒れちゃ不味いって…誤解を解かないと…あ…



ダメだ…本日二度目のガス欠…、最終奥義、恐るべし…パタリ…



無念…






毎日更新を目指しています。

お星さまをぽちっとしていただけると大変大変嬉しいです。作者の励みでございます(;^ω^)


この作品はアルファポリス様で連載済みの作品を全年齢バージョンへ改稿し投稿していきますので、R18が苦手な方はあちらに行かないでくださいね(;^ω^)

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