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「あの曲に会いたい」シリーズ  作者: あみれん


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28/43

「あの曲に会いたい」シリーズ(その28) ー  James

ふとした瞬間に、耳の奥で鳴り出すメロディ。

どこかの喫茶店で、通りのスピーカーから、あるいは記憶の片隅から――

「あの曲、もう一度聴きたいな」と思うことがあります。


このシリーズは、そんな“音の記憶”をたどるエッセイ(ほとんど独り言…)です。

1960年代から80年代の曲を中心に、ジャンルも国境も問わず、ロックもポップスも歌謡曲もフォークも、何でもありです。


え? 私の年齢? それはヒミツです。


シリーズタイトルは、NHKの番組『あの人に会いたい』のパクリです。(;'∀')

でも、「あの曲が聴きたいなぁ」と思うときって、曲を聴くのと同時に――

当時その曲を聴いていた“自分”に会いに行くような感覚も、どこかにある気がします。

(こじつけ感ツヨっ!)


投稿は不定期で~す。(;^ω^)

James


1982年にリリースされた、パット・メセニー・グループのアルバム『オフランプ』(Offramp)からの1曲です。


インスト曲です。

インスト曲は何となく避けてきたのですが(書くのムズそうだし...)、私がこの曲を初めて聴いた時、


「うわっ、パットのギターが歌っている!」


なので、ずっと書いてみたいなぁ、と思っていて、ほんで今回ついに書いてみることにしました。

(チャレンジでもあります)


パット・メセニー・グループは、ジャズギターリスト、パット・メセニー率いるジャズ・フュージョン・バンドです。

パット・メセニーは私にとって、ギター・ヒーローの一人であります。


その卓越した演奏テクニック、

リバーブを効かせた透明感のあるサウンド、

そして、コンポーザーとしての多彩な引き出し。


パットは、ジャズ・サックス奏者、オーネット・コールマンを敬愛しているらしく、オーネット・コールマンのようなゴリゴリのジャズもプレイしますが、私が「いいなぁ~」と思うのは、ジャズというフォーマットの上で、カントリー、フォーク、ブラジリアン・ミュージックなど、様々なジャンルのエッセンスの"いいとこ取り"をして、ジャンルフリーのドラマチックな音の世界を聴かせてくれるところです。

(これに関しては、パットの相棒のキーボード・プレイヤー、ライル・メイズの貢献もとても大きいのです。)


で、Jamesですが、何とも愛らしくて美しくて、そしてやさしい曲なのであります。

パットがこの美しいメロディをギターでさり気なく奏でます。

サビのパートでも過度に抑揚を強調するわけでもなく、本当にさり気なく弾いているのです、まるでさり気なく歌っているかのように...私にはそう聴こえるんですね。


タイトルの"James"って誰?

そう思いましたが、無知な私は「きっとパットの友達かなんかだろう」と、さして気にしなかったんですね。

で、後に"James"がジェームス・テイラー(James Taylor)のことであることを知るのです。

(ジェームス・テイラーについては、"「あの曲に会いたい」シリーズ(その25) ー  Long Ago and Far Away"で書かせていただいております。)


この事を知った瞬間、《James》という曲の世界に重なるように、まるでホログラムのようにジェームス・テイラーの歌う姿が浮かびあがってきました。(ちょっと大げさかなぁ、てへっ (;^ω^))

パットはジェームス・テイラーも敬愛しているようですが、タイトルは《For James / ジェームスに捧ぐ》ではなくて《James》なんですね。

なので、パットが敬愛するジェームス・テイラーの音楽や歌う姿そのものを、パットの解釈、音楽と演奏で表現したのではないか、そう感じたんですね。


特に、ジェームス・テイラーの曲調を真似しているわけではありません。

あくまでも“パットの曲”です。


けれど、

さり気なく響くパットのギターの音、

抑揚を過度に強調しないソロパート、

そして、流れる様な美しくて愛らしいメロディ。


それらが、

やはり“美しくて愛らしいメロディ”を、

抑えた呼吸で歌うジェームス・テイラーの歌声のように、

私には聴こえてくるのです。


私がこの曲を初めて聴いた時の「うわっ、パットのギターが歌っている!」は、ひょっとして曲のどこかに、そんなジェームス・テイラーを感じていたのでしょうか......なんて、そんな事あるわけないですね。(;^ω^)


でもあの時、確かにパットのギターは歌って聞こえていたのであります。


※この曲は動画サイトなどで検索すると聴けます。

(検索ワード:「James  Pat Metheny」)

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