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「あの曲に会いたい」シリーズ  作者: あみれん


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24/43

「あの曲に会いたい」シリーズ(その24) ー 朝の扉をひらく時

ふとした瞬間に、耳の奥で鳴り出すメロディ。

どこかの喫茶店で、通りのスピーカーから、あるいは記憶の片隅から――

「あの曲、もう一度聴きたいな」と思うことがあります。


このシリーズは、そんな“音の記憶”をたどるエッセイ(ほとんど独り言…)です。

1960年代から80年代の曲を中心に、ジャンルも国境も問わず、ロックもポップスも歌謡曲もフォークも、何でもありです。


え? 私の年齢? それはヒミツです。


シリーズタイトルは、NHKの番組『あの人に会いたい』のパクリです。(;'∀')

でも、「あの曲が聴きたいなぁ」と思うときって、曲を聴くのと同時に――

当時その曲を聴いていた“自分”に会いに行くような感覚も、どこかにある気がします。

(こじつけ感ツヨっ!)


投稿は不定期で~す。(;^ω^)

朝の扉をひらく時


1977年にリリースされた、谷山浩子さんのセカンド・アルバム

『ねこの森には帰れない』のオープニング・ナンバーです。


私が初めてこの曲を聴いたのは、かぜ耕士さんのラジオ番組でした。

(当時、かぜ耕士さんは圧倒的な人気を誇るパーソナリティでしたよね。)


『ねこの森には帰れない』のB面は、ある童話をモチーフにした物語になっていて、かぜさんはその童話の主人公である“タクシー運転手”の声を演じていました。

その流れで紹介されたのが、この《朝の扉をひらく時》。


静かに響くエレピ、そして谷山さんの澄んだ声。


(谷山さんご自身が、小室等さんの歌い方を意識した、とSNSに投稿されていましたが、「あ、ホントだ!」って思いました。)


その第一音を聴いた瞬間、私は一気に歌の世界へ引き込まれてしまいました。


……こんなことを書くと、谷山さんご本人やファンの方々に怒られるかもしれませんが、私の脳裏に最初に浮かんだのは、こんな光景だったのです。


――夜明け前の、人気のない街角。

青く薄い光の境目を、ひとりの女性がゆっくり歩いている。

少し酔っているようにも見える。

夜通し飲んで、ようやく家に帰る途中なのかもしれない。

その瞬間と空間を楽しんでいる様に、彼女はゆっくりと歩き続ける...


なぜこんな情景が浮かんだのか。

それは、私自身が若い頃に好んでいた“ある瞬間”と深く重なっていたからです。


夜通し飲んで、ふらりと夜明け前に帰宅する時に出会える街の風景。

人影のない、まるで世界が一度リセットされたような静けさ。

そして、だんだんと空が青みがかってくるんですね。


(村上龍さんの “限りなく透明に近いブルー” と言いたいところですが…

さすがに大袈裟ですね。(^◇^;))


街が喧騒に覆われる前の、自分だけの為の特別な一瞬への扉を開くような感覚。

(柄にもなく詩的になって、ちょいとハズいです)


酔いの高揚もあいまって、まさにこの曲の歌詞のように


歌い出せ世界 私のまわりで

広がれ 世界の果てへ


と、胸の奥から何かがふわっとほどけて、開放感が溢れ出す感覚。


ファンの方々から

「酔っ払いと一緒にすんじゃねぇ!」

とお叱りの声が聞こえてきそうですが…(^◇^;)


もう今はお酒はほとんど飲まなくなりましたが、私にとって《朝の扉をひらく時》は、最初の一聴で

その幸福な一瞬を鮮やかに蘇らせてくれた曲でした。

と同時に、寝起きの二日酔いの感覚も蘇ってくるのであります。


あ、それと、私、アルバム『ねこの森には帰れない』の収録曲、全部大好きです。


※この曲は動画サイトなどで検索すると聴けます。

(検索ワード:「朝の扉を開く時 谷山浩子」)

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