エピソード 50
続いて、ふたり目。
「ウリエル」
「それは余りにも理不尽。僕の努力を……」
「貴様の努力というのは他人の足を引っ張ることだけだろうが」
ウリエルの最後の努力は蛸部屋から聞こえるガブリエルによってかき消される。
「……そう言えば、そうだな。こいつがやったと言うトイレ掃除も風呂掃除も我々がおこなった後」
「そして、食事の手伝いもしていない」
「買い物の際に荷物を持った」
「それは全員が公平にやったのだから、おまえのポイントにはならない」
「ということは、ガブリエルが覗きさえしなければ、真っ先にウリエルが選ばれていたということか」
「だから、私は覗きなどしていない」
「誰が薫子の裸なんか見るものか」
「なるほど。では、ガブリエル。一度蛸部屋から出ることを認めます。ここに来なさい」
そう言って、ガブリエルを呼び戻した薫子が手にしたのは当然ピンクのスリッパ。
「なんかとは何ですか。失礼な」
お仕置きの連打。
そして……。
「これくらいで勘弁してあげましょう。ふたりとも蛸部屋に行きなさい」




