エピソード 44
それからは何事もなく一行はスーパーへ到着する。
まあ、よく聞こえる噂話は相変わらずであるのだが。
「さて、諸君」
対妖魔戦ではサッパリだったミカエルはスーパーについた途端復活する。
「今日買う食材を発表するわけなのだが、薫子」
「今日は何を食べたいかな?」
「オムライス」
「なるほど。では、諸君。オムライスの食材を揃えたまえ。ちなみに、米と卵は備蓄があるので、それを持ってきたら減点だ」
「貴様が仕切るな。殺すぞ」
「いや。いっそのこと今殺そう」
「さらばだ。ミカエル」
「勝手に殺すな。世界中の女性の恨みを買うぞ」
「いや。そんなことはない。それにそれが本当のことなら世の中の男たちに感謝される。だから、ミカエル。おとなしく死ね」
物騒な話を大声でやるため、周囲の目がただでさえ目立つ五人に注がれる。
「ちょっと恥ずかしいわね」
薫子の言葉にミカエルが首を横に振る。
「ちょっとじゃない。すごく恥ずかしい。もちろん君たちだけが恥を掻くのなら構わない。だけど、この状況では知的で教養のある僕までが巻き添えになる。だから、君たち黙って働きたまえ」
「そうか。では、貴様が今後一生恥を掻くことがにようここで殺す」
「賛成」
「異議なし」