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エピソード 32

そして、朝食後、ルシファーがおもむろに口を開く。


「薫子。それから馬鹿天使ども。ひとつ提案がある」


「最終的な判断とは別に、毎日個々の評価を貰うというのはどうだ?」


むろん、その言葉だけではルシファーが言おうとしていることは誰にも伝わらない。

白い目と冷たい視線が集中する中、ルシファーは言葉を追加する。


「つまり、その日で薫子から一番高い評価を貰った者はその晩の待遇が変わるというのは?」

「待遇?」

「まさか、貴様。待遇とは薫子の夜伽……グヘっ、ゴヒェ……」


ルシファーの言葉から無用な想像をしたガブリエルには当然のようにピンクのスリッパのご褒美が与えられる。

ガブリエルにたっぷりとお仕置きをし、十分に満足したらしい薫子がルシファーに視線をやる。


「それで、夜の待遇とは具体的には何?」


「同じ押し入れ暮らしでも、一番評価の高かった者は上段をひとりで使うことができる」


「いいね」

「悪くないです。そうなれば、残った三人も昨日よりは寝やすくなる」

「殊勝だな。ウリエル。すでに残った三人に入る気でいるのか」

「違うよ。僕は常に残った三人に入るガブリエルに気を使っただけだよ。オエっ」


「どうだ?薫子」


「悪くない。では、寝る前にその日一番私に尽くした者は押し入れの上段にねることを許しましょう」


意外にあっさりとそれは決まった。

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