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エピソード 31
そして、朝食。
もちろん当然のようにそのイベントは起こる。
「員数外のルシファーの分はないけど……」
「食べるのは三人でウィンナーは二本だけ」
「当然ミカエルはなし」
「異議なし」
「そして、ウリエルもゼロですべて私が食べる」
ガブリエルの宣言には当然残りふたりが猛反発する。
「そもそも料理をつくっているのは僕だよ。僕は食べる権利があるはずだよ」
「ミカエル。貴様はつまみ食いをしているのだ。なくて当たり前だ。ルシファーと一緒に白飯に塩を振って食っていろ」
「それは僕も賛成だよ。だけど、なぜそこに僕が巻き込まれているのかがわからない。ここは平和的に一本ずつ食べようではないか。僕は卑しい君とちがって心が広い。昨晩おこなった君の恥ずかしい行動は忘れてあげるよ」
その瞬間、非常にすばらしい打撃音が響く。
「これで昨晩のことは忘れ、昨日の朝のことだけしか記憶はないだろう」
「わかったら、すぐに……貴様ら」
何が起こったのかはお察しのとおり。
ということで、今日の結果。
薫子、五本。
ミカエルとウリエル、各一本。
ガブリエル、ルシファー、ゼロ。




