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エピソード 24
そして、昼食が過ぎ、もうすぐ夕方になるという頃。
「おい、ルシファー。早く帰れ」
ガブリエルが悪魔に対して怒鳴りつける。
「貴様がいるといろいろ迷惑なのだ」
「だから、早く消えろ」
だが、相手はなぜかまったくその気がない。
「一応、この世界では我々悪魔は天使とは敵対関係にある。まあ、実際もそのようなものではあるのだが」
「その我々がなぜ天使に言われたことに従わねばならないのだ」
「というより、天使の迷惑になると聞いたらなおさらここに居残らねばとおもうだろうが」
「ということで、今日は私もここに泊まる」
「うわぁ~」
「最悪だ」
「まったくだ」
三天使が一斉に天を仰ぎ見る。
もちろん悪魔であるルシファーにとってそれは悪いものではない。
「なかなかいい光景だが……」
「とりあえずこの部屋に主に許可は捕らねばならないな。四季乃薫子。構わないか?」
「もちろん」
生真面目な悪魔からの確認の言葉にそう答えてから薫子は黒い笑みを浮かべた。




