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エピソード 20

四人での朝食。

そして、またあの騒動が起きる。


「おい、ミカエル」


ガブリエルの怒号が部屋中に響き渡る。


「これはどういうことだ」


ガブリエルが指さす先にはウィンナーが載る皿がある。

彼の皿にはウィンナーが半分。

左隣に座るウリエルの皿にもウィンナー半分。

一方、薫子の皿にはウィンナー五本。

そして、ミカエル自身の皿にはウィンナーが一本。


「なぜ薫子には五本で我々が半分になるのだ?」

「決まっている。薫子が今日五本食べたいと言ったのだ。そうなればぼくらは残りを分けるしかないだろう」

「そうであっても……」


「君が一本でぼくらが半分というのはおかしいだろう」

「まったくだ。だいたい四人いるのに一袋で済ませようと……おい」


ウリエルの言葉に同調し証拠を品であるウィンナーの袋をゴミ箱から摘まみ上げたところである数字が目に入ったガブリエルが再び怒号を飛ばす。


「ミカエル。ここに書いてある数字を読め」

「八本」

「このテーブルに並んでいるのは何本だ?」

「八本。イダっ」

「私とウリエルは半分なのだから合計七本だ。どうして、そうなった説明しろ」

「決まっているだろう。料理担当の僕が皆に害がないか毒見をしたからだ」


「それが何か?」


むろん次の瞬間ふたりの天使が動き、抵抗するミカエルをガブリエルが押さえつけている間にウリエルがミカエルのウィンナーを没収したのだが、そのウリエルはそれを半分にすることなくそのまま食べ、さらに自身の皿にあったウィンナーも大急ぎで食べる。


「ウリエル。貴様」


この日の結果。

薫子、ウィンナー五本。

ウリエル、ウィンナー一本と半分。

ミカエル、ウィンナー一本。

ガブリエル、ウィンナー半分。


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