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エピソード 11

そして、舞台はスーパーへと戻る。

今日はサイフの中身を心配することも、荷物の重さも気にすることがないため薫子は当初の予定にはないものもミカエルの持つカゴのなかに放り込んでいく。


「カートというこの世界の文明の利器を使うべきだと思うけどね」

「甘い」


「これはミカエルが立派な天使になるための修行も兼ねているのです」

「どんな修行?」

「気合いと根性。知恵と勇気。そして、忍耐」

「重い荷物を持って知恵がつくとは驚きだ」

「……ミカエル」


前を歩いていた薫子が振り返る。

会心の笑顔を披露して。


「帰ったらお仕置き」

「うわぁ~」


そもそも女子高校生風少女と外国人風イケメンが歩いているのだから目立つ。

そこに大声で繰り広げる喜劇。

買い物を着ていた客からの注目は高まるばかりである。


「ねえ、薫子。もう少し静かに」

「なんで?」

「目立つし」

「悪いことやっているわけでもないのだからいいの」

「……そっちはいいかもしれないけど、こっちには色々……」


そう。

ミカエルは感じていていた。

視線の中にあの男のものがあることを。

というより、嘲りの浮かべた姿が視界の中にチラチラと入ってくる。


さらに別のふたり組の姿も


「くそっ。よりによってあいつらか」


ミカエルは心の中で舌打ちをする。


……来るなよ。絶対に来るなよ。


だが、この世界の理どおり、彼らはやってくる。

そして……。


「やあ、アリスト」



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