プロローグ
以前にコッソリ公開した試作作品の冒頭部分の続きをひっそりと書き溜めていましたが、『成り行き任せに公開したらぁ(ΦωΦ)』という幻聴を聞いたので、その声に操られて連載を開始します。
週末に1話公開するくらいののんびりとした更新にします(予防線^^;)。
自慢では無いですが、作者はチンアナゴ顔負けの臆病者です。
プランクトンの代わりに『ブックマーク』や『評価』、『いいねで応援』ボタンなどで応援を賜りますと、顔を出す(更新する)習性が有る事を先に言っておきますね(^^)
プロローグ
その夜、日本全国の自衛隊の駐屯地や基地は緊張感に包まれていた。前代未聞とも言える謎の惑星と衝突する瞬間が迫っていたからだ。
急速に悪化する国内の治安状況から、半ば予測されていた様に14時27分には自衛隊初の治安出動待機命令が下され、陸上自衛隊の実働部隊は完全武装の上で各駐屯地のグランドで待機状態に置かれた。
後は出動している警察の手に負えなくなった場合に発動される、自衛隊法78条1項に依る治安出動の命令が下される瞬間を待っている状況だった。
その日は運命の悪戯か、日本全国は発達した高気圧に覆われ、ありとあらゆる場所で問題の惑星が頭上を覆う様に薄ぼんやりと見えていた。
あらゆる観測の結果、地球に酷似した惑星で、生命に溢れている事は判明している。
打ち上げ後30年以上も経過しているハッブル宇宙望遠鏡によって出現3日目に撮影された、推定翼長7㍍近い鳥類に近い生物の写真は世界に衝撃を与えた。
その他にも、文明を持つと判断出来る人造物や建造物、道路などの発見が相次ぎ、世界は衝撃を吸収しきれないでいた。
行き倒れらしき人類の様にも見える動物を収めた写真が流出した事で、衝撃は最高潮に達した。
ただし、物理的なアプローチは全て無駄に終わっていた。
重力レンズ効果による恒星のズレも認められず、むしろ外周部では隠れている筈の恒星が見えたり、地球や月への引力の影響も無かったり、位置関係から太陽光で照らされている訳では無い、と言う観測結果からは、実体を持たない蜃気楼の様なものと結論は出ていた。
とは言え、1週間掛けて日々大きく見えて来た惑星を無視する事は人類の精神強度からは不可能だった。
あらゆる警察車両、救急車、消防車が街中を走り回っている事を示す多数のサイレンの音とクラクションの音がそれを証明していた。
お読み頂き誠に有難う御座います m(_ _)m
次回『第1話』公開は明日(2023.2/12)08:00の予定です(短いプロローグだけ公開して来週まで待って貰うのはさすがに心苦しいっス^^;)
初期に入れていた[Serial version]部分は、連載版という意味合いに取って貰えればOKです(^^)
2023.2/12 「プロローグ」公開