私は振り向かせたい男性がいる!
ずっと私は片想いをしている男性いる。
彼は私とは? 従兄で歳は私よりも15歳も年上だ。
私が小学生の時には、彼は物凄く大人の男性に見えていたけど。
でも、今の私なら? 彼の隣に居てもおかしくない年齢になったと思う。
今なら、私は彼に告白できると思っている。
彼は一度だけ、結婚していたが10年ほどで前の奥さんとは離婚した。
子供が欲しいという奥さんに対して、彼は子供は要らないと言ったらしい。
彼は、奥さんと一緒に居る時間を大事にしたいと考えていたらしいのだ。
でも? 子供がデキれば、奥さんは子供の事ばかりになり旦那である彼
の事は、後回しにされると考えたのだろう。
それが嫌で、子供は今は“要らない”と言っていたらしいのだが...。
奥さんは、そんな彼とは合わないと思い彼と別れる事を決める。
彼と奥さんは、何度も話し合いをした結果、やっぱり別れる事になった。
私がその話を聞いたとき、ふと感じた事は?
お互い好き同士でも、結婚すれば何かと優先順位があったり我慢し合って
上手くいかなくなる事があるんだと感じた。
・・・でも今なら? もう一度、【恋】をしてみてもいいと
彼も思ってくれるかもしれない。
今の私なら、きっと彼の“奥さん”に相応しい女性に
なったと私自身も自信がある!
私は久しぶりに、父親の田舎に行く事した。
おじいちゃんは、20年前に既に亡くなっているけど
おばあちゃんは、まだまだ畑仕事にも行くほど元気に毎日
一人で生活している。
近所には、親戚も多くおばあちゃんに毎日会いに来ると言っていた。
私はそんなおばあちゃんに、久しぶりに顔を見せに帰る。
『おばあちゃん~帰ったよ!』
『あらあら? 真心ちゃん、元気にしてたのかい?』
『元気だよ! おばあちゃんは?』
『おばあちゃんも元気だよ! さあさあ~中に入って!』
『うん!』
・・・私はしばらくおばあちゃんの住むこの家で居候させて
もらう事に決めた。
彼は猟師で、野生のイノシシやシカ、クマも銃で撃ったり捕まえて
売ったり、残った肉は家に持って帰って鍋にして家族みんなで
食べたりしていた。
私も従兄が銃で狩りをしたイノシシの肉を食べさせてもらった
事があるが、お店で食べるよりも断然美味しかったこと幼いながら
も記憶に薄っすらと憶えている。
新鮮な肉は、格別に美味しかった。
従兄のお兄さんが、狩ったと思うとより美味しく感じたのだ。
*
・・・そして久々の従兄のお兄さんとの再会。
私は、ドキドキしながらお兄ちゃんが来るのを家で待っていた。
お兄ちゃんは、久しぶりに見ると? 随分と老けていたが相変わらず
カッコよさは変わらぬままで、ダンディーなおじさんになっていた。
私は、女性らしくなったところをお兄ちゃんに見てもらい
たいと少し緊張していた。
『おーう! 久しぶりだな~真心ちゃん! 随分と大人の女性に
なって、キレイになったね!』
『・・・お兄ちゃんこそ、カッコいいダンディーなおじさんになって
るじゃない!』
『俺は、もうタダのオジサンだよ~! 真心ちゃんは幾つになったの?』
『25歳になったよ。』
『そりゃ~男がほっておかないだろうな! こんなに可愛いんだから!』
『でも、今は“独身だし彼氏もいないから”』
『えぇ!? 彼氏もいないの?』
『そうだよ!』
『そりゃ~勿体ない! 俺の嫁になるか?』
『えぇ!?』
『冗談だよ!』
『・・・・・・』
*
・・・正直、お兄ちゃんとの恋愛は先が長いと思う!
全然、私の気持ちに気づいてくれないお兄ちゃん。
この先、お兄ちゃんと【恋】に発展するのかも分からない。
それでも、私は出来るだけの事をして、お兄ちゃんに私の気持ちを
知ってほしいと思っている。
おばあちゃんには、こっそりと私がお兄ちゃんの事を好きな事は
話しているけど。
それでも、いつか?
きっと! お兄ちゃんを私に振り向かせたい!
いつか、きっと、、、。
最後までお読みいただきありがとうございます。