似非関西弁の妖精
この小説はネタ小説です。
ストーリーなぞあってないようなものです。
この小説を読まれた方はデッ〇ライ〇ング2をプレイすることを強く推奨いたします。
「て、おい。 ここどこだよ?」
俺はついに前から使ってみたかったコイツを今日ド〇キで購入して、ご機嫌な気分で我がアパートを目指してアーケード街を爆走(徒歩)していたはずなんだが?
見渡す限り、………森だな。え。なに富〇?富〇の樹海なの? イヤなんか月が3つあるけど…?
なんかヤバい事件に巻きこまれて拉致られちゃったのかなあ~ どうしよお↓
途方に暮れた俺は足元の木の根を指でホジホジしてみる。
『あぁぁ!? こんなところにおったんか!オッサン!』
いきなり似非関西弁を喋る妖精が目の前に飛んできた。何コイツ?
『いい歳したオッサンがなに指でホジってんねん? 変態か!』
「なんだその変なツッコミは!いい歳だからこそこうやってメンタルの回復を図ってんのっ」
何だこの露出多過な妖精は?!ムカつく! 黙ってれば可愛い系のフェアリーなのにね。
『まあええわ。オッサンちゃんとスタート地点のおらなあかんやろお?何してん』
スタート地点?何いってんだホント。
『ん?オッサンちょっと待てや!? アンタ死んでへんやん?!そのまんま異世界来たんかいっ!!』
「はあ?! 異世界だとかチョット勘弁してくれよ? 夢みたいな体験ありがとうだけど俺もうアラフォーどころかアラフィー間近の独身男なんだぞ? 今頃になって異世界転生ってのもなあ」
俺は思わずラノベ読者垂涎のチャンスを棒に振る。
『イヤ、あかんよ。だってオッサンもう元の世界に戻られへんし?』
はあ? 嘘だと言ってよ!〇ーニィっ!?
『それに歳のことなら心配いらへんよ。ほらっ!』
妖精はどこからともなく大きな姿見を俺の前に取り出した。 多次元ポケットかな?
「誰コイツ?」
『アンタや!どう見てもオッサンやろっ』
「嘘だー。だってこいt」
そう指さそうとしたら鏡に映る男も俺を指さした。…ということは?
「…俺だあぁああああっ?!」
『だからそう言ってるやろ!?てか鏡でわかるやろお? 飲み込みの悪いオジンやで』
いやあ~そうなると俺の今の姿は17か18くらいにしか見えないぞぉ。
恰好はいつも通りの俺流だ。ジーパンに黄色と黒に白いアルファベットの入ったスタジャン。
年齢的にはくたびれて正直辛かった金髪に染めた短髪もツンツンだ。
しかし、俺がこの位の歳にしては顔つきが…うーむ。
『にしてもダッサいファッションしとんのーオッサン。ププッ』
「うっせ! というか俺の顔なんか変じゃないか?」
自部の顔を引っ張たり伸ばしたりしてみる。 うーん、〇ンダム。
『ああそれはオッサンの顔や体がコッチの世界にちぃと引っ張られてるからや。元よりずっとイケメンやろ?』
俺だって若い時は!とか話しても自分が虚しいだけなのでスルーしてやった。
『ていうかオッサンの異世界転生は全くのイレギュラーなんや!』
そう聞いた俺は姿勢を伸ばし、元気よく腕を振って足踏みをして見せる。
『ソッチやないアホっ!イ・レ・ギュ・ラーやあ。頼むでホンマ?』
「悪かったよ。で結局なんなんだよ?」
『オッサンは正規の手続きをしないで、丸のままコッチの世界に放り込まれんたんやな』
なんだそれ? …いわゆる神隠しってヤツか? 恐っ。
『だから服装もダサいまんまやし。姿が変わったのもコッチの世界の影響を受けただけやで』
「なんだひっでーな。異世界転生ってこんななの?」
『いや違うで。こんなおざなりな仕事はじめてや!どこのアホ女神の仕業やねん?!腹立つ~』
「んで俺はどーすりゃあいいのよ?元の世界には戻れないんだろう」
『どーももドジョウもあらへんがな。オッサンにはこの世界で精々頑張って生きてもらうで。』
ええ~。突然の人生ハードモード突入だなあ。
『まあまあ、まずはやらなアカンことがあんねんっ』
俺が首を傾げると、
『持ち物検査やっ!!』




