62日目(日本)
目を開くと、目の前には大きな瞳がある。
「………………」
「………………」
……ぇ?
これって前にも……?
バッ!
目の前の少女が慌てて距離を取る。
「ぁ、あの……
ほ、本当にごめんなさい!」
顔を真赤にして走り去ってしまった。
いや、完全に前と同じだよな。
ごめんなさいは何に対してだったのだろうか。
……
あの距離で何をしていたのか凄く気になる……
「おい、狭間。
カミキと何かあったのか?」
ぼーっとしていると、イケザキ先生が来ていた。
「………………」
僕は首を振る。
別に何かあったというわけではないよな……
「なんだか慌てて走ってたぞ。
病院で走っちゃいかんだろ」
確かに。
「………………」
「そうだ。
これだこれ。
もう一つ持ってきてやったぞ」
そう言うとイケザキ先生は千羽鶴を持ってきてくれた。
2つ目だ。
「1000単語くらいじゃ共通テストは乗り切れないだろ?
クラスのみんなも折ってくれたからな」
「………………」
おぉ……
みんなありがとう……
「しかも喜べ!
品詞によって色を変えてあるぞ!」
「………………」
これはありがたい。
【マルチタスク】上げに使わせていただこう。
【マルチタスク】を上げるためって思うと、いつもよりも集中力が上がる。
以前はあれほど単語を覚えるのに時間がかかっていたのに、今は相当早く覚えることができるようになった。
やることが無いっていうのも大きいけど、【マルチタスク】のためって思うと意欲が出てくるからだ。
イケザキ先生は、品詞と色について説明してくれる。
いや、先生凄いです。
ありがたいんです。
ありがたいんですけど……
クラスのみんながどういう流れで千羽鶴を作ってくれたのか、とかそういう話は一切しない。
イケザキ先生らしいといえばそうだが……
そして明日か明後日には街に帰れるな。
あれほどジョブレベルに効率の良い狩りはしばらくはできないだろう。
ショーンとの修行も終わりだし、どうしようかな。
【薬師】が出たから、帰ったら生産職を鍛えてみるのもいいかもしれない。
狭間圏
【聖職者:Lv18】
HP:164/164
MP:475/437(↑+3)【聖職者:+38】
SP:2/48(↑+3)
力:21
耐久:37
俊敏:37【聖職者:−2】
器用:14
魔力:28【聖職者:+30】
神聖:63【聖職者:+35】
【魔力操作:Lv37(↑+1)】
【炎魔法:Lv29(↑+1)】
【水魔法:Lv24(↑+1)】
【マルチタスク:Lv20(↑+1)】
【毒耐性:Lv17(↑+1)】
【ストレージ:Lv9(↑+1)】
【etc.(16)】




