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52日目(日本)


目が覚めると、見慣れた病室……ではない?

若干天井が違うような気がする。


僕はゆっくりと辺りを見回す。

「ケン、目が覚めたの?」


おばさんだ。

アケミおばさんは、父の妹で僕の育ての親だ。


「…………」

僕は声を出そうとするが上手く出せない。


「あぁ、無理しなくていいよ。

ケンは一般病棟に移ったんだよ」


あぁ、そうか。

今までは個室だったけど、怪我もとっくに治ってるしな。

違う病室に移されたのか。


「命があって良かった……」

「……………………」


しばらく無言のまま時間が過ぎる。

心配をかけてしまった……


「まぁ、こっちでできることは全部やってあげるから、あなたはゆっくり休んでなさい」

おばさんは眼をうるませながら言ってくれる。


「ケン、あなたの回復力は凄いそうよ。

医者も看護師さんもみんな驚いてたのよ」

「………………」


ぁ〜……

【回復魔法】を使ってますからね……


「こんなの診たこと無いって。

兄さんや義姉さんが、守ってくれてるのかもしれないね」

「………………」









「じゃあまた明日来るから」

「………………」


僕に気を使ったのだろうか。

事故のこと、今後のことは何も話さなかった。

とにかく今は休めという感じだ。


おばさんが腰をさすってゆっくりと立ち上がる。

そういえば、おばさんは腰痛持ちだった。

帰る前に【ヒール】を使っておこう。


【ヒール】。


発動した感覚があったから、多分回復したと思う。


当たり前だけど、心配をかけてしまったな……

早く上位の【回復魔法】を習得して、おばさんを安心させてあげたい。



おばさんが帰ったあと、あらためて部屋を見渡す。

4人部屋だ。

僕は交通事故で入院している。

ということは、ここは外科病棟ってやつか?


他の3人を見てみる。

中学生くらいの若い男の子と、おじいさんが2人。

男の子は足にギブスをしている。

僕と同じく交通事故だろうか。


おじいさん2人は寝ているので、どこが悪いのかはわからない。

おそらくみんな怪我で入院しているのだろう。


……………………


回復したらまずいだろうか……


基本病室では【エアブレード】の空撃ちをしている。

だからMPは上がっても、魔力や神聖などのステータスは上がらない。


だけど、彼らを回復してしまえば魔力と神聖を上げることができる。

だが回復してしまうと、医者や看護師はおかしいと思うだろう。


う〜ん……

迷うな……


やめておこう。

異世界で治療しているから、ステータスはそこで我慢する。


それに【ヒール】は【エアブレード】に比べて発動に時間がかかりすぎる。

回復をするよりも、【エアブレード】の空撃ちのほうが、圧倒的にMPが成長する。


昨日食べた毒草の分だけはHPが減っているから、回復はそれで我慢しよう。

そして毒が切れるまで【ヒール】を使う。

これだと【アンチポイズン】はなかなか成長しないな。

なんというか、毒状態を回復してしまうのは勿体無い。

自分に【アンチポイズン】を使うことはしばらく無いだろう。


僕は毒によるダメージを全て回復したあと、【エアブレード】を撃ちまくった。

目に見えないが、風の音がする……


隣のベッドまでは聞こえていないだろうか。

まぁ多少聞こえたとしても仕方ない。

MP成長の機会を逃すのは我慢ならない。


エアコンの空調くらいに思ってくれればいいが……



狭間圏はざまけん

【見習い魔法士:Lv3】

HP:110/130(↑+1)【見習い魔法士:−20】

MP:392/392(↑+27)【見習い魔法士:+32】

SP:17/17

力:21【見習い魔法士:−10】

耐久:27【見習い魔法士:−10】

俊敏:31

器用:14

魔力:24【見習い魔法士:+17】

神聖:43

【魔力操作:Lv26(↑+1)】

【風魔法:Lv30(見習い魔法士:+5)(↑+1)エアブレード:Lv8(↑+2)】

【毒耐性:Lv6(↑+1)】

【etc.(17)】


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― 新着の感想 ―
[良い点] 文章がちゃとしてる 構成が破綻してない 主人公のキャラが崩壊してない [気になる点] 順調過ぎるような [一言] 自分はこんなに順調なのに、他の人は治してあげないんだ
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