50日目(日本)
病室で目が覚める。
相変わらず身体の感覚がない。
だが、おそらく大怪我をしているだろう。
まずは【ヒール】で傷を完全に回復する。
回復しながら他の魔法を使うことはできないので、完全に回復だけに集中する。
昨日のクレスの動きを思い出す。
圧倒的なステータス差だった……
だが、動きが単調だ。
動きをよく見て集中すれば、直撃は避けることができる。
最も注意しなければならないのは、彼のスキル【連撃】だ。
昨日はあえて【ガード】を発動せずに受けてみた。
盾で受ければ、戦闘不能にはなるものの、意識自体は飛ばずにすむ。
そして、耐久が5も上がった。
今なら防御に徹すればギリギリ耐えられるだろう。
さらに、攻撃のタイミングがわかりやすい。
【連撃】は名前こそ連撃だが、すべての攻撃が拳から出されていた。
だから発動の直前に両手を後ろに引いたのだ。
あのタイミングなら【ガード】を発動することが可能だ。
ただし、【ガード】の発動時間と【連撃】の発動時間では、【連撃】の発動時間のほうがやや長い。
後半は【ガード】無しで受ける必要がある。
更に【痛覚耐性】を習得した。
戦闘中に痛みが減るのはありがたい。
戦闘中は高揚していたので、通常時よりは痛みに強くはなる。
だが、痛みによる隙は必ずできてしまう。
今はLv0だから、大した効果も無さそうだが、無いよりはマシだろう。
あとは、昨日の感じだと3対1の戦いになりそうだ。
3人同時に相手にするのは無謀だろうか。
負けてもいいのだが、反撃してしまうと負けたときに最悪殺される可能性があるな。
しかし、勝機はある。
あの中ではおそらくクレスが最速だろう。
ミューロとかいう戦士の攻撃も【ガード】で受けられるはず。
よっぽど強力な攻撃でなければ、【ガード】でしのげるはずだ。
そしてあの魔法使い。
手から炎を出していた。
【炎耐性】があるので、他の属性でなければかなり有利だ。
ぉ、回復が終わったか。
次の戦いの攻撃メインは【エアカッター】だ。
今のうちにできるだけ鍛えておきたい。
僕は【エアカッター】を撃ちまくる。
【エアカッター】の強みは、発動の速さと、見えにくいことだ。
短剣の攻撃とうまく合わせれば、対人戦でもかなり有効だろう。
狭間圏
【見習い魔法士:Lv2】
HP:126/126(↑+2)【見習い魔法士:−20】
MP:336/336(↑+30)【見習い魔法士:+32】
SP:14/14
力:20【見習い魔法士:−9】
耐久:24【見習い魔法士:−9】
俊敏:30
器用:14
魔力:22【見習い魔法士:+16】
神聖:41(↑+1)
【魔力操作:Lv24(↑+1)】
【風魔法:Lv26(見習い魔法士:+5)(↑+2) エアカッター:★(↑+4) エアブレード:Lv0(New)】
【回復魔法:Lv18 マイナーヒール:★ ヒール:Lv13(↑+1) アンチポイズン:Lv0】
【マルチタスク:Lv7(↑+1)】
【etc.(5)】
【エアブレード】を習得した。
【エアカッター】のレベルが上限に達しているから、これは恐らく上位のものだろう。
試しに【エアブレード】を撃ってみる。
ブシュン!
目には見えないが、風圧がくる。
やはり、【エアカッター】の強化版だ。
僕は眠りにつく直前まで【エアブレード】を撃ちまくった。




