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152日目 異世界 後編

「お茶会ですか?」

「はい。薬学棟の方々からのお誘いです」

今日は【魔導合成】で魔石を合成し続けMPが切れている。

もう魔法は使うことができないし、お茶会に行く時間もあるといえばあるな。


「う〜ん……」

正直迷う。

お茶会に行っても強くなるわけじゃないし……。

「狭間様。お茶会には、積極的に参加したほうが良いでしょう」

僕が迷っていると、ローシュさんが提案してくれる。


「そうなんですか?」

「はい。薬学棟の方々は、常にポーションなどの消耗品を作成しています。お茶会で出される菓子類には、高級な薬草が使われているのです」

なるほど。

良いものを食べているってことだな。


「それら高級品の中には、SPやMPの自然回復力を高めるものもあるようです」

「え!! それって僕が食べても効果があるんですか?」


「はい。誰が食べても効果があります」

「それは是非行きたいです。行きましょう!」

マジかよ。

それってお菓子食べるだけで、使えるSPやMPが増えるってことだよな。



「狭間様とローシュ様ですね」

タキシードを着たイケメンがいる。

執事だろうか。

「はい」

「こちらへどうぞ」

僕とローシュさんは、イケメンの案内に付いていく。


薬学棟の建物を突っ切ると、中庭にでる。

きれいに整えられた芝生や、美しい花々、噴水がある。

それらがよく見えるようにテーブルが配置されており、薬学棟の女性たちが優雅にお茶をしている。


「こちらが狭間様の席でございます。ローシュ様もこちらへどうぞ」

「いえ。私は護衛ですので」

ローシュさんはテーブルの近くでビシッと立っている。

「ローシュさんは食べないんですか?」

「はい。護衛ですので」


「食べながらだと護衛ってしにくいですかね?」

一緒に食事を摂るくらいなら大丈夫じゃないだろうか。

「そうですね。初動は遅れると思います」

マジか。

徹底してるな。


「あらあら、いらしたのね」

薬学棟の女性たちがやってくる。

「ご招待いただきありがとうございます!」

僕は立ち上がり挨拶をする。


「若い子は元気ねぇ」

「私達は毎日ここでお茶会をするの。ケーキも紅茶もとっても美味しいのよ」

「銀仮面様もいかがかしら?」

「いえ。私は護衛ですので」

ローシュさんは護衛に徹している。

ここならあまり危険なこともなさそうだが……


「あなた、魔石の合成をしてるんだって?」

「はい。ここでの仕事は、【転移】の補充と魔石の合成をしています」


「あら、それならSPは消費していませんわね」

「はい。そうなります」

一応無駄のないように【ストレージ】なんかに消費はしている。

使っていればスキルレベルは上がるからな。


「あなた【薬師】や【調合師】のジョブはお持ちかしら?」

「はい。両方あります」

「まぁ、それは素晴らしいですわ」

着飾った女性たちがグイッとよってくる。


「そ、そうなんですか?」

むむぅ……

やっぱりここの女性は距離が近いな。

「えぇ、もちろんよ。お茶が済んだらこちらへいらっしゃい」

「うふふ、待ってるわね」


「は、はい」

わざわざ耳元で言うことだろうか。



美味しい紅茶とケーキをいただいた。

紅茶の良し悪しはそこまでわからないが、とても香りが良い。

それからケーキは一口大の大きさのものを数種類楽しむことができた。

味も非常に美味しいのだが、それよりも気になることがある。

ケーキや紅茶を運んでくるタキシードの男性が全員イケメンなのだ。

ミディアムからロングヘアーの清潔感のあるイケメンしか働いていない。


「ではご案内させていただきます」

イケメンの案内により、薬学棟を移動する。

薬学棟は錬金棟の雑多な感じとはことなり、綺麗に整理されている。

植物などもあり、建物の中に明かりがたくさん入り込んでいる。

「こちらになります」

ガチャ

綺麗に装飾されたドアを開ける。

「あらあら、いらしたのね」

「はい。よろしくお願いします」


「シトン様から話は聞いたわ。狭間ちゃんね」

「はい」

狭間ちゃんか。

そんなふうに呼ばれたことはほとんどないな。


「それで、【薬師】や【調合師】のスキルは何が使えるの?」

僕は【薬師】と【調合師】のスキルを一通り説明する。

「そのなかで需要があるのは【ハイポーション合成】かしらね。あとは状態異常耐性系のものもある程度需要があるのよ」


「そうなんですね。でも僕はそれほどSPがありません。一応【ハイリカバリ】が使えるので、SP回復もできるんですが、今は【魔導合成】の仕事もしていますので」

MPは魔石の合成で使い切ってしまうんだよな。

だから今のところ【ハイリカバリ】で消費するような余裕はない。

そうすると、自然回復分くらいしかこちらの仕事はできないのだ。


「あら、それなら錬金棟の仕事なんて辞めてしまえばいいわ。あんなジジイばかりのところで働いていたら一気に老けるわよ」

「いや……そういうわけには」


「こっちへいらっしゃい!」

僕は強引に手を引っ張られる。

カツカツカツ……

早足で連れて行かれる。

いったいどこへ向かうのだろうか。

ローシュさんは相変わらず無表情で僕についてきてくれている。


ガチャ!


「おぉ……ここは?」

「植物園よ」


確かに、変な植物がたくさんある。

あれ?

これって……薬草?

「気づいたのね。ここは薬草や麻痺草を栽培しているの」

「栽培ってそんなことできるんですか!?」


「もちろんよ。そんなに数は多くないけれどね。さ、狭間ちゃんもどんどん生成して頂戴。耐麻痺薬と耐睡眠薬がいいわね」

「はぁ……」

強引だな。

けれどSPを余らせておいてももったいないしな。

とりあえず【耐麻痺薬生成】と【耐睡眠薬生成】でSPを使い切ってしまおう。



それほど時間がかからずにSPを使い切ってしまう。

「SPが切れました」

「また明日いらっしゃい」

【錬金術師】と【薬師】のスキルどちらを優先して強化すべきだろうか。

明日シトン様にでも聞いてみよう。


狭間圏はざまけん

【薬師:Lv52】

HP:408/408

MP:11/1216

SP:19/517【薬師】:+154

力:69【薬師】:-15

耐久:132【薬師】:-15

俊敏:72【薬師】:-15

技:65【薬師】:-15

器用:123+2【薬師】:+104

魔力:89

神聖:154

魔力操作:204+1

【空間魔法】Lv101+1

【転移】Lv39+1

【錬金術】Lv24+1

【魔導合成】Lv18+2

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