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132日目(異世界)別視点

淡い光とともに、狭間は消えていく。

それが【転移】の魔法であることに、ショーン、クラールともにすぐに気づく。


「おい!まずいぞ!」

「クソ、やられた!【転移】だ!」


「ケン!

どこだ!

聞こえるか!?」


ショーンが声を大声を上げ、狭間を呼ぶ。


……………………



返事は無い。


「すぐに探そう。

【転移】の魔法には距離制限があるはずだ」











『だめだな……【コール】にも反応がねぇ』

『そもそも僕たちは【空間魔法】が使えないからね。

闇雲に探し回ったところで、見つかる可能性は低い。

【空間魔法】を使えるケンが連れ去られたのは痛い……』


ショーンとクラールは魔石を使って【コール】で話をしている。


『んで、どうする?

このまま探し回っても見つかる可能性は低いんだろ?』

『仕方ない……

マヤシィナの城へ行こう。

ギュエンさんに相談して、城の兵にも手伝ってもらうほうがいい』


『大丈夫なのか?』

『いや、いまいち信用できないからね……

かといってこのまま二人で探したところで見つかる可能性は低い』


『まぁケンならそう簡単にやられはしないと思うけが……』

『ドラゴンが使役した人間が絡んできたら……』


『………………』













「【転移】ですと!?」

ショーン、クラールは狭間が【転移】によりどこかに連れ去られたことをギュエンに報告する。

「はい、あの光は【転移】で間違いないでしょう」


「やはりただの賊ではないようですな……

わかりました。

ただちに兵に調べさせましょう」

「ご助力感謝します」


「いやいや、元はと言えばこちらから頼んだこと。

当然のことです!」

「……………………」


ギュエンが自身の大きな胸板を叩く。

「なぁに!

私めに任せれば問題ありませんぞ!

すぐに見つけて差し上げましょう!」

「ありがとうございます」










『しかし、まずいことになったな』

『まぁな……

けど、ケンなら賊を全部倒してコロっと戻ってくるんじゃねぇか?』


ショーンとクラールはマヤシィナの客室にいる。

彼らが現在宿泊しているところだ。

城の中では、基本的に【コール】の魔石を使い会話をしている。


トントン!

「失礼する!」

フヨウが息を切らせて入室してくる。


「ケンがさらわれたというのは本当か!?」

「あぁ……【転移】の魔法でね。

おそらくは捕まっていると思う」


ドカドカドカ!

部屋に大きな足音が聞こえてくる。


「やや!

これは、フヨウ様もご一緒でしたか!?」

ギュエンが室内に入る。


「どうしました?

まさか、もう見つかったとか?」

「いえ、残念ながら……

しかし、城の魔道士が連れ去られた可能性がありましてな」

「魔道士ってことは、やっぱりMPが狙われてるってことか?」

「にしても城の魔道士とは大胆だな……」


「そして、これを見ていただきたい」

ギュエンは、クラールたちに青く光る魔石を見せる。

それは、緊急時の呼び出し用の魔石だ。


イヴォンがクラールに持たせている魔石と同じものであり、その魔石が光るときは教会に戻ってこいという合図でもある。


「これは、連れ去られた魔道士の所有している魔石でしてな」

「緊急時の合図として使われるものですね?」


「そのとおりです。

さらに、魔道士に解析させれば、大まかな位置まで特定できますぞ」

「そこにケンもいる可能性がありますね」


「おい、今すぐ行こうぜ!」

ショーンが拳を握りしめる。


「それが……位置が外界、新緑の覇者がいるエリアなのです……」

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