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125日目(異世界)

「おい、ショーン、今日はお前が奥義を習得しろ。

できなければ、クラールにもショーンと同じ装備をしてもらう」

「な!!」

サワナ様の発言に対し、クラールが驚く。


「ちょっと待ってください!!

僕はすでに奥義を習得しました!!

無関係です!!

あの装備だけはお許しください!!」

サワナ様の表情がおかしい……

頬を赤らめ、鼻息が荒くなる。


「おい、今のをもう一度言ってみろ」

「僕は奥義を習得しましたので、無関係です」


「違う! 最後だ!」

「え?

あの装備だけはお許しください?」


「そうだ!

最後もう一度言ってみろ!」

「お許しください!」


「そ……そうだな。

考えておいてやろう……」

サワナ様は深呼吸をすると、満足そうに言う。


「「「「……………………」」」」


このやり取りはいったいなんなんだろうか……









今日はショーンが奥義を習得することができた。

螺旋流(らせんりゅう)】という技で、ショーンを中心に大きな渦ができ、周囲のデススコーピオンを巻き込んでいた。

凄まじい威力だったが、味方を巻き込みかねないのと、SP消費が半端ないことが欠点だ。

【昇仙拳】の恩恵があってもかなりの消費らしい。


ちなみに、クラールがめちゃめちゃ安心している。

ショーンが奥義を習得したことで、例の装備をしなくてもよさそうだからだ。


「最初の奥義にしては、なかなかだな。

これで狭間以外は奥義を習得できたわけだ」

「……………………」

ぐぬぅ……

また僕だけが習得できてないパターンだ。


「狭間、お前は【回復魔法】の奥義習得は厳しいと言っただろう?

【司祭】のジョブにしていても恐らく奥義を習得するのは厳しいぞ」

「そんな……」

それは困る……

日本でもまだまだやりたいことがある。


このまま動けないなんて……ことはない!


まだ修行は始めたばかりだ。

必ず上位の【回復魔法】を習得してみせる。


「ぬふぅ……」

サワナ様は、おかしな声をあげる。

左手を頬に当て、またうっとりしたような表情をする。


「狭間……お前……なかなかいい顔をするな。

お前……一瞬だが、絶望したな……?

悪くない……悪くないぞ……」

「は……?」

一体何が悪くないんだろうか……


「おい、とりあえずジョブは【魔法士】にしておけ。

では今日もいくぞ!

【インペリアルフレイム】!」


サワナ様の奥義は、何度見ても鳥肌が立つ。

本日の威力も申し分ありません。


カチャリ……


おぉ……

3日連続の新ジョブだ。


カチャリ……


ぇ?

連続?


【魔法士】がカンストし、【上級魔法士】が新ジョブで出た。

そして、爆風でデススコーピオンが倒され続けていると、さらに【空間魔術師】が出た。

サワナ様の言う通り、【魔法士】としてのジョブレベルが上がった瞬間に【空間魔術師】のジョブが出てきた。


【魔法士】Lv25→★(50)

【上級魔法士】Lv0→27

【空間魔術師】Lv0→21

この流れだ。

相変わらず凄まじい経験値だな。









「サワナ様の言う通り、【上級魔法士】と【空間魔術師】を習得することができました」

僕たちは、修行を終えて、街へ戻ってきた。

今日も残りのMPは全て【ハイリカバリ】を使い、エクスポーション作成のために使っていく。


「やはりな……」

サワナ様はこちらを凝視する。

スキルが発動中なのだろう。


「あの、サワナ様の必要とするエクスポーションですが、【回復魔法】や魔石では代替可能なのでしょうか?」

「ん?

あぁ、何故必要かってことか?」


「そうです。

サワナ様なら、アイテムを使うより、魔法を使ってしまったほうが早いんじゃないかと思いまして」

「なるほどな、お前の疑問ももっともだ。

しかし、魔法では代替不可の秘薬というものがある」


「秘薬……ですか」

「そうだ。

お前、私の見た目をどう思う?」


「大変美しいと思います……」

「ぬふぅ……もう一度言ってみろ……」

サワナ様の表情がおかしい。

やばいな……なんかサワナ様のスイッチ入れてしまったのかも……


「大変美しいと思います……」

「ぬふぅ……」


「……………………」

この間はなんだろうか……


「私はイヴォンより年上だ。

そうは見えんだろう?」

やっぱりそうか。

態度やこれまでの話から、イヴォンさんより年上だとは思っていた。


「はい」

「不老薬というものがあってな。

生成するためには、大量の素材が必要だ。

それから、大量の魔石もな」


「なるほど、それで狩りでは魔石を集めていたんですね」

「まぁな。

それから、私自身が持っていない【薬師】や【調合師】のスキルも必要だ。

それらは金で解決している」


「教会のお仕事もお金になりますからね」

「そうだ。

他の街の教会にも結界を張ったり、魔石の補充などもしている。

いくら金があっても全く足らんのだ」


ちなみに、会話をしている間にもどんどん【ポーション合成】をしている。

【ポーション合成】を使って結構な数のハイポーションができてきた。


「そうだ。

サワナ様、【ハイポーション合成】も習得したんです」

日本で【ポーション合成】をしまくっていたら、【ハイポーション合成】も習得できた。

とりあえずサワナ様に報告しておこう。


「ほぉ……

お前、スキル習得の早さが異常だな。

やはりMPが無尽蔵なのは大きなアドバンテージだ。

さっそく【ハイポーション合成】をやってみろ」

「はい!」


合成系のスキルは全く同じだな。

ただし、【ハイポーション合成】の場合、必要なハイポーションは3つだ。

これは感覚的に分かる。


ポス……


「失敗ですね」

「だろうな。

【ハイポーション合成】は成功率が低い。

ひたすらスキル上げが必要だな。

成功すればエクスポーションになるぞ」


「おぉ、ではそれを10個揃えればいいんですね?」

「そうだな。

うまくいけば明日にはできるかもしれんな……」


狭間圏はざまけん

【調合師:Lv11】

HP:352/352

MP:6/897

SP:3/428(↑+4)【調合師】:+72

力:45(↑+1)【調合師】:-15

耐久:106【調合師】:-15

俊敏:62(↑+1)【調合師】:-15

技:37(↑+1)【調合師】:-15

器用:89(↑+2)【調合師】:+61

魔力:80

神聖:135(↑+1)

魔力操作:138(↑+1)

【ハイヒール】Lv49+1

【グレイトヒール】Lv21

【ハイリカバリ】Lv55+1

【補助魔法(計+7)】

【魔影装】Lv29(↑+1)

【魔影脚】Lv5(↑+1)

【魔影連脚】Lv3(↑+1)

【降下耐性(計+9)】

【調合】Lv82

【ポーション合成】Lv14+4

【ハイポーション合成】Lv4+4

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― 新着の感想 ―
[一言] 見てて(とても)楽しいので更新頑張ってください。
[一言] サワナ様の変態具合が癖になってきた気がする… これが…変!
[良い点] サワナ様なかなかぶっ飛んでんな
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