122日目(日本)
「いってき……まぁ……す!」
ぇ……?
声が聞こえる!?
今日も朝の日課である【補助魔法】の訓練をしていた。
鳥などの動物には【ハイアジリティエイド】(俊敏アップ大)以外の【補助魔法】と一通りの【呪術】を使っている。
けれど、人間には【マナエイド】【スキルエイド】【マナブレイク】【スキルブレイク】【ホーリーエイド】【ホーリーブレイク】【マジックエイド】【マジックブレイク】だけを使う。
身体能力が極端に上がってしまったり、下がってしまうとおかしなことになってしまうからだ。
だから、普通の人には使えない魔力や神聖についてのバフとデバフをかけていく。
それから、朝の出勤や登校前の時間はマンション内に人が多いので、この時間は優先して人に対して魔法を使っている。
そのため、【空間魔法】の【パーセプション】により、人間の位置を把握しておく必要がある。
【パーセプション】はスキルレベルが上がり、かなり広い範囲を把握できるようになった。
さらに、把握できる体積を保ったまま、形を変えることもできる。
距離が遠くなればなるほど、ぼやけてしまうが、人がいることはだいたい分かる。
白黒のサーモグラフィーのような感覚だ。
だから、【パーセプション】を使い、人間のいるおおよその位置を確認し、そこに【補助魔法】や【呪術】を使っているのだ。
それが、今日は様子がおかしい……
薄っすらとだが、声が聞こえるのだ。
【パーセプション】の効果範囲すべての声が聞こえるわけではない。
【補助魔法】や【呪術】をかけるために、意識を集中した範囲の音がかすかに拾えている。
テーブルのまわりに椅子があり、そこに四人座っている。
「……ただき……ぁす!」
いただきますか?
これは朝食だな。
【パーセプション】のレベルが80を超えた。
その影響だろう。
あとは、魔力操作のステータスも影響してるよな。
「ブゥ……ウゥゥゥ……ン……」
掃除機か?
大きい音は比較的わかりやすいな。
通常の会話はボソボソと濁っており、ほとんど聞こえない。
内容については全くわからないな。
このまま訓練を続ければ、いずれわかるようになりそうだ。
【パーセプション】の範囲が広がったことで、【補助魔法】【呪術】でやることが増えた。
特に、朝は出勤前、登校前の人、それから鳥が集まってくるので最近は忙しい。
そして、今日はさらにやることがある。
魔石へ魔法を補充することだ。
昨日、イヴォンさんに日本のことを打ち明けた際に、大量の魔石を預かった。
魔石の補充はいつでもできるので、朝は人間や動物への魔法を優先する。
それが終わると、今度はひたすら魔石の補充だ。
しかし……
結構あるな……
意外なのが、【補助魔法】よりも【呪術】の魔石が多いことだ。
イヴォンさんの話では、【補助魔法】のほうが需要が高いらしい。
にもかかわらず、今日【呪術】の魔石が多いのは、この前まで僕がやっていた耐性強化のためらしい。
今僕がひたすら【呪術】を補充すれば、異世界で僕が直接貴族の方々に【呪術】を使用する必要がなくなる。
だれかが【呪術】の入った魔石を使うだけで、耐性の強化ができるわけだ。
つまり、僕は異世界でMPを消費すること無く、お金が手に入る。
効率的だし、かなり助かる。
そして一通り【補助魔法】と【呪術】の補充が終わると、今度は【エリアヒール】と【ハイヒール】だ。
【オートヒール】だけは、僕自身が負傷しなければ発動しないため、日本での魔石の補充はできない。
やはり異世界との往復のことを打ち明けてよかったな。
MPを使う効率が一気に上がった。
これなら、しばらくすればイヴォンさんから預かっているマナブレスレットの購入もできそうだ。
狭間圏
【呪術師:Lv48】
HP:327/348【呪術師】:-21
MP:940/872(↑+10)【呪術師】:+68
SP:391/391(↑+5)
力:40【呪術師】:-11
耐久:105【呪術師】:-11
俊敏:59【呪術師】:-11
技:31【呪術師】:-11
器用:77(↑+3)
魔力:77
神聖:131
魔力操作:132(↑+1)【呪術師】:+34
【回復魔法:Lv90 (計+6)】
【補助魔法:Lv76 (計+7)】
【呪術:Lv9 (計 +11)】
【空間魔法:Lv65 (計+5)】
【錬金術:Lv11 (計+3)】
【マルチタスク:Lv95(+1)】
【降下耐性(計+9)】
【自己強化(計+5)】
【ストレージ:Lv61 (+1)】
【草、薬生成 (計+4)】
スキル多すぎるので、表記を変更しました。
更新が遅く、大変申し訳ございません……




