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団体と個人 生まれる犠牲
ある日突出した能力のピッチャーが所属するチームが負けた。
狛ちゃん『なぜ怪物ピッチャーは登板しなかったの?』
犬坂「ボールを投げすぎて怪我してしまう可能性があったから」
狛ちゃん『なぜ怪我する可能性があったのに登板させろって言う人がいるの?』
犬坂「他人を犠牲にしてでも勝ちたいから」
狛ちゃんは危険な判断をする人間が居る事を学んだ。
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狛ちゃん『勝つとどうなるの?』
犬坂「一生で数回しか行けない有名な大会に出られる。甲子園っていう球場」
狛ちゃん『それって他人に怪我させる事より大事なの?』
犬坂「特に才能もない大多数の未成年球児が目指すとりあえずの目標だから。
出場できたら努力が認められるし、一生の良い思い出になる。」
狛ちゃん『ひとりはみんなの為に犠牲になれってこと?』
犬坂「そう。才能が無かっただけで努力はみんな同じように認めてほしいと。」
狛ちゃん『負けたのは才能がない選手のせいでしょ?』
犬坂「そうだよ。
あと怪物の怪物っぷりの足りなさもあるし監督の采配もある。
団体競技で個人が責任を負うのはおかしいね。」
狛ちゃんは他人のせいにする事を学んだ。