※主要登場人物紹介(第三、四章)とあとがき
トラシュルス(前34)
ティベリウスの友人。エジプト、メンデス出身の天文学者。
レオニダス(前30)
ティベリウスの傭兵。エジプト、アレクサンドリア出身。(筆者オリジナル)
アクロン
アスプルゴスの家臣。(筆者オリジナル)
ドリュクロス
アスプルゴスの副官。(筆者オリジナル)
クルティウス・アッティクス
ティベリウスの友人。騎士階級。
ユリウス・マリヌス
ティベリウスの友人。騎士階級。
アシニウス・ガルス(前41)
ローマ元老院議員。
ヴィプサーニア・アグリッピーナ(前34)
ティベリウスの元妻。ドルーススの母。
ゲルマニクス(前15)
ティベリウスの甥。ドルーススとアントニアの息子。
クラウディウス、ティベリウス・ドルースス(前10)
ティベリウスの甥。ゲルマニクスの弟。後の第四代ローマ皇帝。
ルキリウス・ロングス(前42)
ティベリウスの友人で、共にロードス島に引退。元老院議員。
プブリウス・ファヴェレウス(前34)
ローマ軍の幕僚。(筆者オリジナル)
イシラコス
ティベリウスの解放奴隷。(筆者オリジナル)
グラピュラー(前29)
アルケラオスの娘。ユバの二人目の妻。元はユダヤ王子アレクサンドロスの妻。
メッサラ、マルクス・ヴァレリウス・メッサリヌス(前42)
ティベリウスの友人。アカイア属州総督。
リヴィア(前58)
アウグストゥスの妻。ティベリウスの母。
ルキウス・セイユス・ストラボ(父)
ローマ近衛軍の長官。
ルキウス・アエリウス・セイヤヌス(前19)
ストラボの息子。ガイウス・カエサルの友人。
~あとがき~
長い拙著をお読みくださりありがとうございます。前作のあとがきを見たら、あの時点で80ページ書いているとありました。あれから三年も経ってしまいました…。
だいぶ調子の変わった二作目となりましたが、私としては続編のつもりです。…いや、番外編かな。スピンオフかな…。
とりわけ前作と合わせて読んでくださった方へ、心より御礼申し上げます。また、新たに目に留めて今作から読んでくださった方へ、当方の不案内不親切不勉強な点多々ありのところ、ここまでお付き合いくださったことに感謝申し上げます。少しでも心ゆくひとときを過ごしていただけたなら、書き手として報われる思いです。
…大ぴらに読んでくださいとは言い難い今作でした。あの長すぎる前作が大いに絡んでくるために。
三年、悪戦苦闘しましたが、それでもやはり楽しかったです。しかしながらやはり自分の腕の未熟さを感じるばかり。前作の文章のほうがまだしも……などと消沈することもありました。ですがやっと終わりました。一作だけで終わらずにすみました。ほっとしております。
ティベリウスの生涯の様々な場面をたどりつつ、最期の時まで書き上げることが私の目標です。期限は、2037年です。その年の3月16日、私はローマの霊廟にお参りに行くつもりです。
それまでに何作書くかわかりませんが、続けたいと思っています。
次作はまだ構想段階ですが、時系列としては前作に続く十代半ばあたりに戻り、若者たちの青い春を描きたいと考えています。…そして三年も時間をかけず、もっと早く仕上げたい。そのときはまた、お付き合いいただけましたら幸いです。泣いて喜びます。できればもう少し腕を上げて、勉強もして、戻ってきたいところです…。
以下、今作の補足の補足です。(一部人物の没年に触れます)
・ユバはグラピュラーと結局離婚した。おそらくアルメニア遠征が終わった後4年頃。グラピュラーはマウリタニアへは一度も行かなかったのかもしれない。彼女はその後最初の夫の弟になるユダヤ王子と三度目の結婚をしている。
・デュナミスは後8年頃亡くなったとされる。アスプルゴスは、後38年頃まで王位にいる。しかし37-38年は、ローマ同盟国の王が一斉に姿を消したかに見える年なのだが(カリグラが廃位したのか?)、アスプルゴスはどうも本当にその年に亡くなったようだ。その後ボスポロス王国は、一時ポントス王ポレモン二世が預かるが、クラウディウス帝の時代に、アスプルゴスとゲーバイピュリスの息子二人に返還される。ボスポロス王国は4世紀まで存続する。
・ポレモン二世は、おそらくピュートドリスの子どものなかで最も長命だった(後68年あるいは74年まで)。しかしネロ帝により廃位され、ポントスはローマの属州になる。キリキア王として、おそらくエライウッサ島で余生を過ごしたのだろう。
・戦車競走、たぶん予選はない(笑)。あったとしても、エリス市にいるうちに行ったのでは。ネロ帝が十頭立て戦車でオリュンピア競技祭に出場した話は色々な資料に載っているが、ティベリウスやその十六年後のゲルマニクスに言及しているのはモムゼンだけ。…果たして実際はどうだったのだろう。とはいえ、参考リンクのサイト様を利用し、オリュンピア競技祭の儀式が行われたとされる夏至から二回目の満月を調べ、それに合わせた。きっとあの日、彼らはそこにいたのだと思う。
以上でございます。
またきっとお会いしましょう!