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ラストダンジョンの隠しボスが日本観光をするようです  作者: 幽人
プロローグ・上 冒険者Aの見た世界
1/65

ここは冒険者学校魔法学講座

 本日の(わたし)、ライミは大変にご機嫌である。

 なぜかといえば、今日はひさしぶりにミヤ先生の講義が受けられるからだ。


 学校一の才媛、当代の学校最強の女剣士。

 周囲からそう呼ばれる拙が、今更なぜそんな講義を、と皆は言う。


 ミヤ先生の魔法学や迷宮学(ダンジョンがく)は基本中の基本。

 冒険者を目指す者なら最初に学ぶべき、いわば初心者用の講義だ。

 拙にはもはや必要ないだろう、と皆は口を揃えて言う。


 だが、違うのだ。

 拙にはミヤ先生の講義が必要不可欠なのだ。

 なぜならば拙、ライミは――()()()()()()()()()()()からだ。



 * * *



「さて――以上が迷宮(ダンジョン)の簡単な分類だが、なにか質問はあるかな?」


 二十人ばかりの生徒を前にして、ミヤ先生は今日も凛々しく美しい。

 歩けばガタピシと軋む木造の教室に、先生の清らかな声が満ちている。


 三つ四つばかり歳下の後輩たちに混じって、拙の目と耳は幸せを堪能していた。


「はい、先生ー! 迷宮(ダンジョン)には第一種(ファースト)とか第二種(セカンド)とか番号が振られてますが――」


「先生、〈勇者〉が〈魔王〉を倒した迷宮(ダンジョン)はなぜ〈最終迷宮〉(ラストダンジョン)と呼ばれて――」


 次々と生徒が手をあげ、質問する。

 先生の講義は、いつも賑やかだ。


「ああ、それは良いところに目をつけたね」


 質問を受けた先生はとても嬉しそうで、穏やかな笑みを浮かべて答える。

 これも、いつもの講義風景だ。


 凛々しさと、この母性の塊のような笑顔。

 そして、柔らかそうで豊満な身体。

 至高の美が、教鞭を執っている。


 この光景に、拙の心は包み込まれて、離れられなくなったのだ。


「〈古代の民〉が〈石の国〉で生まれた種族であり――」


 いつものように、先生の蕩けるほどに甘い声が、淀みなく放たれる。

 膨大な知識量に裏打ちされた自信から生み出される、先生の言葉は力強い。

 だから、生徒たちは皆、安心して先生の講義に聞き入っていられる。


 だが、拙だけは知っている。

 そんなミヤ先生も、本当は必死になってこの講義をしているのだ、と。


 ミヤ先生は、その美しさから多くの男子生徒に好かれている。

 ミヤ先生を狙う男たちはお互いに睨みあい、抜け駆けを許さないでいる。

 その監視の目を、女である拙は悠々と潜り抜けた。


 一目惚れだった、と思う。


 あの日。

 臨時講師の部屋――ミヤ先生の部屋で。

 拙は二人きりで先生の話を聞いた。


 拙は、先生の講義に聞き惚れたと、熱っぽく語った。

 先生の自信に満ち溢れた姿に感銘を受けたと、涙すら浮かべて伝えた。

 これからもこの学校で講義を続けてほしいと、懇願した。


 そんな拙に、先生は嬉しそうに礼を述べて。

 それから、少しだけ逡巡する様子を見せて。

 

「教えるほうが自信満々でなければ教わるほうも不安になるだろう?」


 先生は秘密を打ち明けるように、そう言って微笑んだ。


 本当はいつも皆にしっかりと教えられているか不安なのだと。

 この口調も知人の真似事なんだといたずらっぽく微笑む先生を見て。

 あの日、あの部屋で、拙は先生を守り抜ける人間になろうと決意したのだ。


 まだ、先生は拙に弱い姿を見せてはくれないが。

 先生の弱々しい口調など、聞いたことはないが。


 いつか、先生が安心して拙に甘えられるように、と。


 拙は自分に剣の資質があったことに感謝した。

 冒険者学校に入れたことに感謝した。

 男嫌いだったことに感謝した。


 こんなすばらしい出会いがあったのだから、と。


「それじゃあ次は、魔力とはなにか、小道具を使ってイメージしてみようか」


 拙が先生との馴れ初めを思い出しているあいだにも、先生は講義を進めている。

 講義内容は、迷宮学(ダンジョンがく)から魔法学に移り変わっていた。


 拙の意識も、先生の講義にあわせて切り替える。

 先生の声を甘美な音楽としてではなく、言葉として認識する。

 拙は、迷宮(ダンジョン)は嫌いだが、魔法は好きだ。


「ミツルさん、箱をこちらに」


 講義のお手伝いさんが、先生の指示で教壇の上に箱を置いた。

 先生はいつも、講義に色々な小道具を持ち込んでくる。

 生徒たちに少しでも伝わりやすいように、との先生の真心だ。


 こちらからでは中身が見えない教壇上の箱に、先生が手をかざす。

 すると、箱を真上から見た様子の映像が空中に大きく映し出された。

 ミヤ先生の得意な、映像魔法だ。


「見てのとおり、一本のレールの左右にボールを置いてある」


 映像には、真っ直ぐなレールと。

 その両端にボールを一個ずつ押しつける、お手伝いさんの手が映っている。


「ここで、ボールを押さえている手を離してみよう」


 お手伝いさんの両手が同時に左右のボールを離す。

 すると、二つのボールがひとりでに転がりはじめた。


 やがてボールは吸いつくように、レールの中央でコツンとぶつかりあった。

 生徒たちがざわつく。


「それでは箱の中身をちゃんと見てみようか」


 ミヤ先生は微笑み、箱の中身を取り出す。

 そこから出てきたのは、一本のレールはレールでも、U字型に曲がったものだ。

 左右の端が高く、中央が低くなっているものだ。


 なんのことはない。

 真上から見ることで、傾斜のあるレールが真っ直ぐに見えていただけなのだ。


 実のところ、左右に置かれたボールは斜面を転がっていたのである。

 生徒たちもその事実に気づき、教室に「なんだ~」という溜息が溢れる。


「こんな風に、真上から――つまり『高さ』が見えない状態でボールを見ると、まるでレールの中央にボールを引き寄せる力があって、ボールが吸い寄せられたように見えるだろう? 実際は高いところから低いところへボールが転がるっていう、見慣れた現象が起きただけだ。魔力というのは、これと似たものと思えばいい」


 先生はそう語りながら、二つのボールの片方をお手伝いさんへと放り投げた。

 山なりにゆっくりと飛んだボールは、ぽんと優しくお手伝いさんの手に収まる。


「この速度のボールなら、ぶつかってもあまり痛くないと思うだろう?」


 先生はにこにこと教室を見まわし。

 続けて、もう片方のボールをお手伝いさんへと放り投げる。


 今度のボールは先生の美しい指を離れた瞬間。

 猛烈な速さでジグザグと、教室の前へ後ろへ飛びかった。


 頭上を飛ぶボールに、生徒たちはきゃあきゃあと騒ぐ。

 やがて、ボールはお手伝いさんの手に収まった。


「今度のボールにぶつかりたいと思う人はあまりいないだろう? でも、実は最初のボールも今のボールも、宙に浮いていた時間は同じだ。教室の右から左に移動する速度は変わらなかったんだよ。ただ、二回目のボールは教室の前後に移動する速度が加わっていただけ。さっきの映像で『高さ』が見えなかったように、もしも皆にこのボールの『前後の動き』が見えなければ、最初のボールも二回目のボールも、どちらもゆっくりと飛んでいるように見えただろう」


 先生が合図を送ると、お手伝いさんがボールを投げ返した。

 お手伝いさんの手を離れたボールは、ふわふわと、空中をゆっくり進む。


 ボールは教壇の上に置かれた木の箱へと真っ直ぐに向かい。

 最終的にふんわりと箱の側面にぶつかる――や否や。

 箱が巨大なハンマーで思い切り叩かれでもしたように、粉々に吹き飛んだ。


「こんな感じに、ゆっくり動くものでも、魔力を与えれば……目に見えない方向に猛スピードで動かしてやれば、見てのとおりの破壊力になる」


 拙にとっては懐かしく、思い出深い講義だ。

 まだ幼いときにこの学校へ来た拙に、先生は優しく教えてくれた。

 おかげで、拙は魔法の成績も良かった。


「人は『縦』と『横』と『高さ』を見ているけれど、例えるならこの世界にはもうひとつ、『魔力方向』という目に見えない方向があるわけだ。その見えない方向に働く力を魔力と呼ぶわけだね。魔法とは、この力を利用した技だ」


 具体的な魔法をあげると、と先生は言い。

 教壇の上にぽつんと残されたボールを手に取り、それを忽然と消してみせた。


「魔法使いなら必修の〈拾得魔法〉も、持ち物を目に見えない()()()()()()()()()()()だけだと思えばいい。だから目で見えなくなるけれど、また目に見える位置にずらせばすぐに手元に現れる。迷宮(ダンジョン)も、皆が暮らしている世界から()()()()()()()()()()に造られた建物だ」


 むずかしい!

 わからない!


 そんな声が教室の所々であがる。


 ミヤ先生はそんな生徒たちの声を聞いて。

 予想していたとばかりに、彼ら彼女らへと歩み寄る。


 覗き穴の空いた箱やら、水を張った水槽やらを用意して。

 それぞれの生徒が魔法のイメージを掴みやすいよう、説明を続ける。


 拙は先生の心地良い声を聞きながら、そのとき、ふと思いを巡らせた。


 〈拾得魔法〉といえば――。

 おそらく国一番の〈拾得魔法〉の使い手、勇者一行の一人。

 最強の女魔法使い、〈魔法蒐集家〉ジーンだ。


 幼い拙が冒険者学校に通うことを決めたのは、彼女に憧れたからであった。

 つまり拙がミヤ先生と出会えたのは、いわば彼女のおかげだ。


 先日、拙はついに、そんな憧れのジーンに会った。

 会ったといっても、まったく自慢できるような状況ではなかったが。


 迷宮(ダンジョン)で遭難していた拙を、彼女が助けてくれたのだ。


 拙はこの国から迷宮(ダンジョン)をなくすために冒険者をしている。

 迷宮(ダンジョン)がなくなれば、拙の両親のように迷宮(ダンジョン)の罠で死ぬ人もいなくなる。

 拙のように、養い親から酷い目に遭わされる子供もいなくなる。


 迷宮(ダンジョン)の危険から人々を守る――そういった意志を持つ同志は多い。

 そんな仲間たちと一緒に、拙は迷宮(ダンジョン)を壊す仕事をしているのだ。


 その日は、悪名高い〈帰らずの迷宮〉(かえらずのダンジョン)が仕事場だった。


 仲間たちのなかでも選りすぐりの精鋭を集めたパーティー。

 そのなかで最年少だった拙は、自分が選ばれたことを誇りに思った。


 しかし、我々は〈帰らずの迷宮〉(かえらずのダンジョン)を甘く見すぎていた。


 我々は為す術もなく、迷宮(ダンジョン)の奥深くに閉じ込められてしまった。

 もう二度と地上には帰れないと、拙は覚悟した。


 そこへ、〈魔法蒐集家〉ジーンはいとも容易く助けに来たのだ。


 助けられた拙は、彼女に散々怒られた。

 自分の実力を過信していたことを思い知らされた。


 拙が胸を張ってミヤ先生を守ると言うためには。

 せめてジーンと同じくらいまで強くならなければいけない。

 そうでなければ、国中の迷宮(ダンジョン)を壊すことなど夢のまた夢だ。


 そして、そのときこそ――。


「ライミさんは、僕に聞きたいことはあるかな?」


「はいっ! いえっ! 本日もすばらしい講義をありがとうございます!」


 拙のそばまでやってきたミヤ先生が、その美しい声を拙にかけてくれた。

 勿論だが、拙の耳が先生の講義を聞き逃すはずもない。

 だが、拙は寝ぼけていたところを指された生徒みたいな返事をしてしまう。


 先生の姿が近づいて、触れられそうな距離になって。

 その美しい顔が、拙に向けられて。

 先生の薫りが拙の頭を刺激して。


 それだけで茹だってしまうほどに拙は興奮してしまうのだから。

 跳び上がりたい衝動を抑えるのにいっぱいいっぱいなのだ。


「おや、そう言ってくれると嬉しいね」


 だが、そんな拙に、先生は慈しむような微笑を返してくれる。

 それから、先生は清々しくも甘い薫りをふわりと残して、拙の席から離れる。


 その、遠ざかる先生の背を見ながら――拙は思う。


 今はまだ、名前を覚えてくれている程度の関係でしかないが。

 いつかミヤ先生の柔らかい身体を拙が抱きしめるのだ。


 身長の関係で、拙が抱きしめられるように見えるかもしれないが。

 先生は自分より小柄な相手が好みだという情報は入手済みなので問題ない。



 * * *



 講義が終わり、ミヤ先生の姿を見送って。

 生徒たちばかりの賑やかな笑い声が響く教室で。

 それにしても、と拙は考え込んでいた。


 今日の講義でミヤ先生を手伝っていた、お手伝いさん。

 恩人の顔を忘れるはずもない。

 〈帰らずの迷宮〉(かえらずのダンジョン)へジーンと一緒にやってきて、拙を助けてくれた人である。


 あの人は先生とどういった関係なのだろうか。

 これまで、先生は自分の講義でお手伝いさんを呼ぶことはなかった。


 とにかく、ミヤ先生は私生活が謎に包まれた人なのだ。


 普段は国中を旅して、各地の迷宮(ダンジョン)を調査しているらしい。

 家も持たず、どこにいるかもわからない。


 ただ、ときどきこうして冒険者学校に現れる。

 旅費を稼ぐため、短期間の臨時講師をしているのだが。


 その先生が、お手伝いさんを連れてきた。


 講義のあいだ、お手伝いさんはずっと笑いをこらえていた。

 平静を装ってはいたが、他人の表情を窺うことに長けた拙の目は誤魔化せない。

 あれは――まるで恋人を見守るかのような様子だった。


 一部の男子生徒は、ついにミヤ先生が()を連れてきたと絶望に涙していた。

 最近、男連れで町を歩く先生の姿を見かけるという噂も立っていただけに。

 あの噂は本当だったのだと、打ちひしがれていた。


 拙も、なにも知らなければ、勘違いして涙に沈んでいただろう。

 ついに先生に恋人が、と。


 もし、あの人が本当に男であれば、拙もミヤ先生の身を案じたかもしれない。

 下衆な男が先生を誑かしているのではないかと疑ったかもしれない。


 だが――あのお手伝いさんは、男のふりをしているだけである。

 ほかの人間ならば騙せても、男嫌いの拙の目は誤魔化せない。


 あの人が男でないならば、拙には二人を妨げることはできない。


 いくら拙が先生に焦がれていようとも。

 もしもあのお手伝いさんが――拙の命の恩人が、先生と恋人同士ならば。

 拙には、命の恩人から、恋人を奪うような真似はできない。


 今頃は先生の幸せを願いながら、自分の首を切り落としていただろう。


 だが、幸いにしてあの人は先生と恋仲ではない。

 あるはずがない。


 なぜならば、あの人はだれあろう〈魔法蒐集家〉ジーンの恋人なのだ。

 それを知っていたから、拙は我を忘れずにいられた。


 結婚後の家をどうするか、などと。

 あの人と二人連れのジーンが、町の大工に相談していた――。

 そんな揺るぎない目撃情報があるのだから、間違いない。


 あの最強の女魔法使いの恋人など、務まる相手がいたのかと皆は驚いていたが。

 拙としては、その話を聞いたとき、なるほど、と妙に納得したものだ。


 なにせ、あのお手伝いさんもまた、とてつもない氷の魔法使いなのだ。

 あの人が拙を助けてくれた日のことは、感謝の気持ちと共に今でも夢に見る。

 自分の無力さを痛感した、あの日のことを。


 あの日のこと。


 ミヤ先生。

 無力な自分。

 迷宮(ダンジョン)


 ――ああ、いけない。


 自分の弱さと、先生のこと。

 一度、考えはじめてしまうと、この身の震えが止まらない。


 怒り、焦り、恋慕の情で頭がおかしくなりそうになる。

 落ち着かなければ。

 落ち着かなければならないとわかってはいるのだが。


 ――ああ。


 ――なにはともあれ。


 ミヤ先生の隣に立つために、やはりジーンやあの人のように強くならなければ。

 拙も、とにかく急いで強くならなければいけない。


 先生が迷宮(ダンジョン)で命を落とす前にすべての迷宮(ダンジョン)を壊さなければならないのだから。


 先生は迷宮(ダンジョン)調査をするとき、いつも護衛を一人雇っているという話だが。

 その人物は金属のような艶のローブに身を包んだ魔法使いらしいのだが。

 そんなどこの誰ともわからない人間があてになるはずもない。


 なぜなら。

 その護衛が本当に先生のことを守る気があるのなら。


 先生を迷宮(ダンジョン)に立ち入らせるはずがないではないか。


 ミヤ先生を守るべき立場にありながら、平気で危険な場所へ連れていく。

 そんなもの、金を稼ぐために先生の命を食いものにしているだけではないか。

 そんな悪い人間は、早く拙が先生の周りから追い払わなければならない。


 どうせ、そんな中途半端なことしかできない人間だ。

 指のひとつでも切り落とせば逃げていくだろう。


 それでも邪魔をするようならば容赦はしない。

 ミヤ先生は拙が守らなければならないのだ。


 そして、そのために拙が得るべきは、単純な強さだけではない。


 迷宮(ダンジョン)をすべて壊せば、先生は職の半分を失うことになる。

 迷宮(ダンジョン)がなくなれば、迷宮学(ダンジョンがく)もまた無用の学問となるのだから。


 先生は魔法学も教えてはいるが。

 魔法学は実践派が主流だから、先生の場合はあまり儲からない。


 つまり、生活に困らないよう、拙がしっかり稼げるようにならなければ。


 もしかすると迷宮(ダンジョン)調査ができなくなって先生は落ち込むかもしれない。

 そんなときも先生の心を支えられるよう、拙は心も強くならなければ。


 ――ああ、ああ。


 考えれば考えるほど、こうしてはいられない。

 早く鍛練に戻ろう。

 拙は鍛えて鍛えて鍛え抜かなければならない。


 そして、先生をこの腕で抱きしめるのだ。


 ああ、拙はやるぞ。

 やってやるとも。


 まずは次の迷宮(ダンジョン)をきっちりと壊してみせて。


 〈勇み足の〉ライミだとか。

 〈近視眼の〉ライミなどという格好悪い二つ名からの卒業だ。




 * ここは冒険者学校魔法学講座 了 *

次回、プロローグ・下『日雇いバイトは異世界で』に続く

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