8
さて。
『スキル辞典』(そのまんまの名前だった)は無事見つかったが、その近くに興味深い本が1冊。
『神語辞典』。
どっちも気になるな。2冊もっていくか。
まず本来の目的の『スキル辞典』から読もっと。
えーっと、まだ変化先が分かってないのは《呪符作成》《歌唱》《楽器演奏》《刻印》《鑑定》《杖》《生産の心得》か。
そう言えば残りMPは?
15%しか残ってなかった。
んー......この二冊は借りようかな?
いや、限界まで読み続けよう。時間も一杯余ってるしね。
と言うことで『スキル辞典』を読み進める。
《歌唱》は《呪歌》、《楽器演奏》は《呪曲》が通常進化らしい。
それぞれ1つのジャンルばかり歌ったり演奏したりしていると《童謡》とか《笛》とかになる。
これは何になるか予想できないな。
《鑑定》は《識別》が通常進化、というか現状これしかないっぽい。
内容もただの上位互換みたいだね。
《生産の心得》は《魔法系生産の心得》と《非魔法系生産の心得》に分岐する。
私は《魔法系生産の心得》かな?
次は《刻印》。
《刻印》は《紋様》と《呪印》があるけど条件は書いてない。
誰も取ってなさそうだもんね。このスキル。
次は_____っ!?
頭が割れるように痛い。
急いでMP残量を確認。0%だった。
思考は不思議とクリアだ。今も激痛に襲われているけど。
取り敢えず本を閉じる、なんてことはしない。
途中で本を投げ出すとか本に対する冒涜だよね。(個人的見解です)
スピードはガクンと落ちるけど読み進める。
《呪符作成》は《呪具作成》に変わるらしい。
......ってことは材料が増えるのか。
まぁその時考えよう。
〈一定の条件を満たしましたので、称号【情報を欲する者】を取得しました〉
〈【情報を欲する者】により、読書時のMP減少ペナルティが解消されました。〉
〈【情報を欲する者】により、《速読》《読取》を獲得しました。〉
〈【情報を欲する者】により、INTが10増加しました。〉
あ、頭痛消えた。
ってかなんか色々来た。
......《読取》って何ぞや。
こういう時の『スキル辞典』。
えーっと?
色々な物を読み取れるスキルとしか書いてない......
うーん。
『神語辞典』に《読取》を使ってみる。
あ、完璧に意味わかりますわ。
ちょっとMPは消費するみたい。1%くらい?
さっきからちょっとだけ回復したMPがまた0%になっちゃった。
取り敢えず《翻訳》は内蔵してるのかな?
〈スキル《神語》を取得しました。〉
ってことは......色々な言語をMP消費だけで取得できると?
ちょっと辞典取ってくる。
30分後。
私の前にはあるだけの辞書が積み上がっていた。
ゴブリン語、オーク語、コボルト語などの種族関係や、古代語やそれぞれの国の言葉まで。
ってか国ごとに言語違うんだね。
これゲーム進んだときみんな困るんじゃないかな?
ということでMPのあるままに《読取》する。
言語スキルの取得数が10個を越えたらこんな称号を得た。
〈一定の条件を満たしましたので、【マルチリンガル】の称号を得ました。〉
〈言語スキルを統合し、スキル《全言語》を得ました。〉
あ、辞書要らなくなった。
さて、戻すか。
戻してきた。
っていうかこんだけの事しても気づかないシオリさん......
っていうかホントにすることが無くなった。
今興味ある本はあんまないなぁ。
小説はあんま好きじゃないし。読むけど。
現在時刻はPM7:30。
そういえば晩御飯を食べなきゃ。
一旦ログアウトして食べて戻ってこよう。
じゃあログアウトっと。
長らくお待たせして誠に申し訳ありません。
短めですいません。
(待ってくださっている方はいるのだろうか)