第99話:要塞の「閉園時間」。~「世界をジャングルにしたら、管理不能な『巨大バナナ』が地表を突き破って宇宙まで伸びてきた件」~
地球全域を「野生体験テーマパーク」へとリニューアルしたカナタ。だが、その過剰な【環境ブースト】設定が、システム想定外のバグを引き起こした。
地表から、黄金に輝く巨大な「茎」が噴出。それはみるみるうちに成層圏を突破し、カナタの空中要塞へと迫る。
「……なぁテツ。あの巨大なバナナ、俺の『編集履歴』にないんだけど。勝手に自動生成されてないか?」
『カナタさん、最悪の事態です! 地上のゴリラ(元セレブ)たちの「バナナへの渇望」が、空間編集の演算リソースを勝手に奪って、実体化させちゃったんですよ! しかも、そのバナナの先頭に、とんでもない個体がしがみついて登ってきてます!!』
モニターが捉えたのは、全身を黄金の毛並みに包み、タキシードの残骸をマントのように羽織った、かつての「銀河一の富豪」――現・ゴリラ王だった。
「ウホォォォッ!!(俺の全財産を、バナナという現物に替えさせてもらうぞ!!)」
ゴリラ王が吠えるたびに、宇宙空間にバナナの皮が撒き散らされ、要塞のシールドを物理的に滑らせていく。
「……あら。……下品な植物ですわね。……カナタ様の要塞を、あんなヌルヌルした皮で汚すなんて。……わたくしの暗黒魔法で、あのバナナごと、宇宙の特異点へ『堆肥』として送って差し上げましょうか?」
ルナが不快そうに唇を噛み、巨大バナナの根元を異次元へ切り飛ばそうと、滅びの魔力を練り上げる。
「……主様、あの、バナナの、皮。……滑って、不潔。……宇宙に、黄色い、ゴミが、浮いている。……耐えられない。……私が、宇宙ごと、徹底的に、乾拭きして……。……一分子の、果汁も、残さない……。……ゴリラ王の、魂も、皮ごと、剥いて、磨き上げて、あげますね……ッ!」
セレスティアが「対・超巨大植物用」の超振動皮剥き鎌を手に、エアロックから飛び出した。彼女が巨大バナナを滑り降りるたびに、バナナの皮はシュルシュルと美しく剥かれ、中身の果肉は彼女の放つ熱量で「最高級のキャラメリゼ」へと調理(研磨)されていく。
「あはは! ライバーさん、見てよ! 宇宙まで伸びるバナナの皮で、銀河艦隊が次々とスリップして衝突事故を起こしてる! ゲラゲラゲラッ!! 『宇宙一シュールな自爆シーン』として同時視聴者数が無限を突破したよ!!」
ノアは要塞のコンソールに足をかけ、涙を流しながら笑い転げている。富、野生、そしてバナナ。このカオス極まる状況こそ、第100話という「特異点」を前にした最高のエンディング(前夜祭)だった。
「……よし、テツ。……あいつが登ってくるなら、逆に利用してやる。……巨大バナナの先端に【最終決戦ステージ】を編集しろ。……第100話の配信は、ゴリラ王との『バナナ争奪・宇宙デスマッチ』だ!!」
【次回予告】
第100話:『要塞の「最終回(嘘)」。~「100話記念に世界をもう一度初期化しようとしたら、ヒロインたちが『俺との結婚式』の予約を勝手に入れていた件」~』
「……おい、誰だこの『婚姻届』をシステムに組み込んだのは!」
ついに大台、第100話!
カナタが全てのバグを清算しようとした瞬間、ヒロインたちの愛がシステムそのものを書き換え、要塞が巨大な「披露宴会場」へと変貌して――!?
「主様、逃がさない。……貴方の、独身という名の、不純物。……私が、永遠に、磨き消して、あげますから……ッ!」
【作者よりお願い】
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
第99話、宇宙バナナとゴリラ王の襲来という、カオスが宇宙を埋め尽くす前夜祭回をお届けしました。
もし「宇宙でバナナの皮に滑る銀河艦隊がシュールすぎるw」「セレスティアの宇宙規模の乾拭きが安定の怖さで最高!」と思っていただけましたら、
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