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第87話:要塞の「二日酔い」。~「宴のあと、世界中の人間が『昨日の記憶』をロストして、俺が指名手配された件」~

琥珀色の雨が止み、ジャズが止まった翌朝。

 空中要塞のリビングで、カナタはこめかみを押さえながらモニターを見上げた。

「……頭が痛い。テツ、昨日のアーカイブ、視聴数どうなってる……って、なんだこのアラートの嵐は」

『カナタさん、最悪の「二日酔い」ですよ! 香りだけ抽出したはずのバーボン雨ですが、残留した魔力が強すぎて、全人類の短期記憶に【書き込みエラー】が発生しました! 現在、人類は「なぜ自分たちが裸で魔物と踊っていたのか」という恐怖でパニックになり、その元凶である貴方を「世界最凶の指名手配犯」としてロックオンしています!!』

 モニターには、怒り狂った原始人と、フル装備の特殊部隊、さらには「踊らされた屈辱」に震える勇者アレイウスまでもが、要塞を包囲する光景が映し出されていた。

「ウホォォォッ!!(俺のプライドを返せ!)」

「神を騙るペテン師を、空から引きずり下ろせ!」

「……おいおい、あんなに楽しそうにステップ踏んでただろ。……テツ、こいつら今すぐ【非表示ハイド】にできないか?」

『無理です、怒りの感情がシステムを上書きして、彼らの存在が「削除不能オブジェクト」に固定されてます!』

「……ふふ。……騒がしい連中ですわね、カナタ様。……主様の慈悲を理解できない愚か者たちには、わたくしの聖なる炎で『永遠の静寂』を与えて差し上げましょうか?」

 ルナが冷ややかな微笑みを浮かべ、要塞の全砲門に破滅の魔力を充填し始める。

「……主様、大丈夫。……怒っている、彼らの、脳みそ……。……不純な、記憶が、詰まっているから……。……私が、一分子残さず、漂白して、あげます……。……真っ白に、磨き上げられた、脳裏には……主様の、名前だけ、書いてあれば、いい……ッ!」

 セレスティアが「脳内洗浄用・超音波ブラシ」を手に、テラスの端に立つ。彼女の手にかかれば、数万人の記憶を「磨き消す」ことなど、朝の掃除ルーチンに過ぎない。

「あはは! ライバーさん、見てよ! 炎上どころか、世界中が君を倒すための『レイドボス戦』のライブ会場になってるよ! 同接数が過去最高を更新して、もはやサーバーが熱で溶けそう!」

 ノアがゲラゲラと笑いながら、地上で暴動を起こしている群衆の頭上に「公式ターゲット」のマーカーを勝手に付与していく。

 

 カナタは、モニター越しに突きつけられた無数の槍と銃口を見据え、不敵に笑って指を鳴らした。

「……いいぜ、レイドボス上等だ。……テツ、全人類の記憶を消去……いや、もっと面白い。……彼らの記憶を『俺への絶対的な感謝』に、今すぐ【再編集】(リライト)しろ!!」

【次回予告】

第88話:『要塞の「感謝祭(強制)」。~「俺を殺しに来たはずの軍勢が、門前で突然『感謝のダンス』を踊り始めた件」~』

「……あ、あれ? 陛下、いつもありがとうございます!」

記憶を書き換えられた連合軍が、一瞬にして「熱烈なファンクラブ」に早変わり!?

武装解除して跪く人々に囲まれ、カナタが放つ次なる『演出』とは――。

「主様、その、感謝の、涙……。……不純物だから、私が、綺麗に、拭き取って、あげますね……ッ!」

【作者よりお願い】

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!

第87話、祭りのあとの大炎上から記憶操作で無理やり解決しようとする、攻略ライバー(?)の真骨頂回をお届けしました。

もし「怒る原始人たちの手のひら返しが見てみたい!」「セレスティアの脳内洗浄が相変わらず怖すぎるw」と思っていただけましたら、

ページ下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして評価いただけると、執筆の大きな励みになります!

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