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第81話:新世界の「サービス開始」。~「文明を復旧させたら、原始人と現代人が入り混じったカオスすぎる配信環境になった件」~

カナタの手によって再設計リデザインされた新世界。そこは、超高層ビルの屋上で原始人が狼煙のろしを上げ、高級住宅街のど真ん中をマンモスの群れが闊歩する、前代未聞の「パッチワーク文明」と化していた。

「……なぁテツ。一応、文明は復旧させたつもりだけど、これバグ抜きでちゃんと動いてるか? 信号機の上で原始人が槍を持って待ち伏せしてるんだけど」

『……カナタさん、これが貴方の望んだ「カオスな面白さ」の結果ですよ。旧世界のキャッシュデータと原始時代の生存本能が混ざり合って、もはや一つの生態系として完成しちゃってます。……あ、見てください! 配信の接続コネクトが復活しましたよ!』

 カナタが要塞の空中モニターを叩くと、そこには「初期化」を乗り越えて生き残った数億人のリスナーたちのコメントが、怒涛の勢いで流れ込んできた。

『うおおおお! 陛下生きてた!!』

『画面が白くなった時はマジで終わったと思ったわw』

『待て、なんで東京の街中に恐竜がいるんだよ!?』

『原始人ニキたちがビルを要塞化してて草』

「……よぉ、みんな。お待たせ。……色々あって世界をちょっと『再起動』させてもらった。……今日からは、このバグりきった新世界を舞台に、攻略ライブを再開する」

 カナタが不敵に微笑むと、投げ銭の通知音が止まらなくなった。その時、フリーズ(一時停止)させていたヒロインたちの「待機時間」が終了した。

「……ふふ。……ようやく動けるようになりましたわ。……カナタ様、わたくしを一時停止させるなんて、ずいぶんと意地悪な設定パッチを組んでくださいましたわね。……でも、その程度でわたくしの愛を抑制できると思わないことですわ」

 ルナが瞳を怪しく輝かせ、再設計されたばかりの空間に自分の「専用ルーム」を勝手にマージし始める。

「……メンテナンス、終了。……お待たせした分、たっぷり、魂の、奥まで、磨き上げて……あげます……ッ! ……新しい、世界、広すぎて、不純物が、多い。……主様の、周りから、順番に、除菌して、あげる……ッ!」

 セレスティアが、新世界の汚れをいち早く察知し、ピカピカに磨き上げられた鎌を手に空を舞う。彼女にとって、広くなった世界は「磨くべき対象」が増えただけのボーナスステージだった。

「あはは! ライバーさん、見てよ! 原始人ファンと現代人リスナーがコメント欄でレスバしてる! 『マンモスの肉こそ至高』派と『牛丼食べたい』派で世界が二分されてるよ! これ、史上最高のエンタメじゃん!」

 ノアがゲラゲラと笑いながら、地上のカオスな状況をマルチアングルで中継し始める。

 

 新しく生まれ変わった世界で、カナタの「攻略ライブ」は再び動き出す。

 それは、失われた文明を取り戻す旅か、それともヤンデレヒロインたちとの終わらない鬼ごっこか。

「……よし、まずはあのビルに巣食ってる『バグったドラゴン』を編集で消去……いや、あえて『巨大化』させてバズらせるか」

【次回予告】

第82話:『新世界の「バズりスポット」。~「魔王城の跡地にコンビニを建てたら、勇者がバイトの面接に来た件」~』

世界再構築のバグにより、魔王と勇者のパワーバランスが崩壊!?

「仕事がないので雇ってください」

伝説の聖剣をレジ打ちに使おうとする勇者に対し、カナタが下した「編集」とは!?

「……主様。……あの、勇者。……心が、折れて、汚れているから……私が、魂ごと、漂白して、あげますね……ッ!」

【作者よりお願い】

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!

第81話、原始人と現代人が入り混じるカオスな新世界での「配信再開」回をお届けしました。

もし「マンモスとビルが並ぶ景色がシュールで最高!」「ルナたちの『待機明け』の執念が怖すぎるw」と思っていただけましたら、

ページ下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして評価いただけると、執筆の大きな励みになります!

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