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第71話:チートVS編集。~「相手のステータスを『0』に書き換えたら、泣いて謝ってきた件」~

別サーバーの管理者・ゼノンによる「次元剥奪」の浸食。要塞の壁がドロドロとした黒いノイズに飲み込まれていく中、カナタは慌てることなく、空中に浮かぶタイムラインのバーを指先で弾いた。

「……ゼノン。お前の『剥奪』、確かに強力だけど……動作モーションが重すぎるんだよ。もっとサクサク動かせないのか?」

「何を言って……っ!?」

 ゼノンの声が、不自然に引き伸ばされたスローモーションへと変わる。

 カナタが実行したのは、空間全体の【再生速度:0.1倍】設定。ゼノン側の全演算に莫大なウェイト(遅延)をかけ、その思考速度すらも数世代前の低スペックPC並みに叩き落としたのだ。

「【選択範囲:ゼノン】。……ついでに、お前のステータス、見栄えが悪いから一括で『0(ヌル)』に書き換えておいてやるよ」

 カナタがエンターキーを叩いた瞬間、ゼノンの頭上に表示されていた「全知全能」「絶対管理者」といった輝かしい称号が、一瞬にして「無能」「未定義データ」へと上書きされた。

『バ、バカな……っ! 僕の……僕のチート権限が、ただの『一文字』の編集で消されるなんて……!』

 スローモーションの中で絶望するゼノンの前に、一足先に「通常速度(1.0倍)」以上の速さで動く影が舞い降りた。

「……遅い。……不純物の、動き……。止まっているのと、同じ。……そんな、汚い、データ……。私が、高精細な、まま……一瞬で、細切れに、磨き潰して、あげます……ッ!」

 セレスティアが「超高速シャッター速度」で移動し、ゼノンの周囲の空間ごと、その存在を研磨鎌で切り刻む。スローモーション状態のゼノンには、セレスティアの攻撃を認識することすらできない。彼にできるのは、自分の体が「清掃」という名の破壊によってバラバラのポリゴンへと分解されていくのを、永遠に近い時間の中で眺めることだけだった。

「あら。あんなに威勢がよろしかったのに、数値をいじられただけで泣き言を漏らすなんて。……カナタ様の足元にも及びませんわね。……わたくしの聖光で、その汚い涙ごと、サーバーから抹消して差し上げますわ」

 ルナが冷たく言い放ち、ゼノンの浸食データを「全削除デリート」していく。

「あはは! ライバーさん、向こうのリスナーたちが『うわ、こっちのゼノン弱すぎw』『カナタの方が本物じゃん』って、どんどんこっちのチャンネルに流れてきてるよ! 同接数がバグって測定不能になっちゃった!」

 ノアがゼノンの配信画面をジャックし、彼の無様な姿に「敗北確定」のテロップを特大サイズで被せていく。

 

 自分こそが主役だと思い込んでいた侵略者は、カナタの「編集」という理の前で、ただの使い捨ての端役モブへと成り下がった。

「……終わりだ、ゼノン。……お前のサーバー、俺の予備ストレージとして美味しく使わせてもらうよ」

 カナタが最終的な【統合実行】を確定させた瞬間、ゼノンの叫び声はデジタルなノイズと共に消え、空中要塞には新たな広大な「開発エリア」が追加された。

【次回予告】

第72話:『統合された「別サーバー」。~「あっちのヒロインが、俺の要塞に居座ろうとしてる件」~』

ゼノンの世界を飲み込んだ結果、あっちの「ヤンデレヒロイン」まで要塞へ移住!?

「新しい、汚れ……。……主様の、隣は、私の、指定席。……新入りの、不純物ごと、私が、根こそぎ、磨き消して、あげます……ッ!」

新旧ヤンデレヒロインによる、要塞の「シェア率」を巡る血で血を洗う戦争クリーニングが勃発!?

【作者よりお願い】

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!

第71話、圧倒的な編集力で敵ライバーを「無」に書き換える蹂躙回をお届けしました。

もし「再生速度を変えて一方的に攻撃するの熱い!」「セレスティアの高速清掃が容赦なさすぎるw」と思っていただけましたら、

ページ下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして評価いただけると、執筆の大きな励みになります!

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