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第68話:原始時代の「オンラインサロン」。~「マンモスの倒し方をレクチャーしたら、地上の生態系が崩壊した件」~

「いいね」の岩壁に群がり、プロテインの雨を浴びる原始人たち。彼らにとって要塞の主・カナタは完全なる「神」となった。だが、神の慈悲は止まらない。

「……なぁテツ。あいつら、せっかくプロテインで筋肉がついたのに、マンモスを追いかけるとき無駄な動きが多いんだよ。……ライバーとして、効率的な『攻略法』を教えてやるのも義務だよな?」

『カナタさん、それは教育じゃなくて「チート付与」ですよ。……彼らには彼らの進化のプロセスがあるんですから、あんまり介入しすぎると歴史のデータが……あ、ちょっと、地上のモンスターに【弱点ハイライト】を適用しないで!』

「いいだろ、チュートリアルだよ。……よし、地上の全マンモスの眉間に、真っ赤な『ターゲット・マーカー』を表示。……原始人たちの槍がそこに吸い込まれるように、空間に【誘導レール】を設置だ。――適用!」

 カナタが指を鳴らした瞬間、地上の光景が一変した。

 原始人たちの視界(網膜レイヤー)に、突如としてマンモスの急所が光り輝く「AR(拡張現実)」のガイドが出現したのだ。

「ウホ……!? ウホホッ!!」

 戸惑いながらも原始人が適当に投げた石の槍。それは空間に引かれた不可視のレールに乗り、凄まじい加速を伴ってマンモスの眉間に「クリティカルヒット」した。

 巨体が地響きを立てて倒れる。一撃。昨日まで命がけだった狩りが、今やただの「作業」と化した。

「……お、いいじゃん。効率的だ。……テツ、ついでに獲物を仕留めるたびに『ナイスショット!』って空からアナウンスを流してやれ」

『……カナタさん。彼らは今、完全に「神の遠隔操作」で動く無敵の兵隊アバターになってますよ。……ほら、調子に乗った原始人たちが、マンモスどころか地上の恐竜を全滅させる勢いで乱獲を始めました!』

 地上では、赤いマーカーを追いかける「最速攻略」に目覚めた原始人たちが、絶滅危惧種などお構いなしに獲物を仕留めまくる地獄の乱獲タイムが始まっていた。

「……あら。……あんなにたくさんのお肉。……放置しておくと、腐って、不純物に、なりますわね。……カナタ様、わたくしがそのお肉を、一瞬で『真空パック(空間圧縮)』して、永遠に鮮度を保って差し上げますわ」

 ルナが楽しげに指を動かし、地上の獲物を次々と要塞のストレージへと吸い込んでいく。

「……肉の、山。……血生臭い。……私が、分子レベルで、磨き上げて……。……不純物を、一切、含まない、クリスタルのような、超冷凍肉に、してあげる……ッ!」

 セレスティアが、マイナス273度の魔力を纏った「極光の磨き布」を手に、要塞に運び込まれる肉を片っ端から洗浄・冷凍していく。彼女の手にかかれば、マンモスの肉は宝石のような輝きを放つ「主様のための保存食」へと変わる。

「あはは! ライバーさん、今の『原始時代のRTAリアルタイムアタック』配信、リスナーが『運営カナタがバフ盛りすぎw』って大草原だよ! 投げ銭の勢いで要塞が沈みそう!」

 ノアがゲラゲラと笑いながら、マンモスたちの頭上に「絶滅確定」の不穏なカウントダウンを表示させていく。

 

 カナタの「オンライン指導」は、原始時代の食物連鎖を完全に破壊し、世界を「カナタが指示を出し、信徒(原始人)が素材を回収する」という、巨大な自動生産ラインへと作り変えてしまった。

「……よし、次は原始人たちに『課金システム(魂の契約)』を導入するか。……テツ、契約書は分かりやすく『象形文字』で頼むぞ」

『……カナタさん。それ、一度サインしたら二度と逃げられない、魂の奴隷契約ですよね……?』

【次回予告】

第69話:『原始時代の「ガチャシステム」。~「石の槍を10連で回させたら、文明が近未来まで飛び越えた件」~』

「装備が貧弱だな。……よし、ガチャを実装しよう」

カナタが原始人たちに、石を捧げることで武器が出る【神の宝箱】を設置!

SSRの「レーザーランス」を引き当てた原始人が、ついに宇宙(要塞)を目指して飛び立ち始め……!?

「主様、あの、空飛ぶ、原始人……。……軌道が、汚いから、私が、空中で、磨き落として、あげますね……ッ!」

【作者よりお願い】

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!

第68話、原始人にチートを教えて生態系をデリートしてしまう暴走回をお届けしました。

もし「弱点ハイライトでマンモスが死ぬ展開に吹いたw」「セレスティアが肉を分子レベルで磨くの怖すぎるw」と思っていただけましたら、

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