第57話:新機能・「いいね」の物理化。~「視聴者の好意を固めたら、世界最強の鈍器になった件」~
ノアが「専属エフェクター」として要塞に馴染み始めた頃、カナタは次なるライブ配信の「目玉機能」の実装を終えていた。
それは、空間編集スキルとノアのバグ能力を掛け合わせることで実現した、視聴者参加型の究極システムである。
「……なぁテツ、配信中に飛んでくる『いいね』や『投げ銭』って、これまではただの数字だっただろ? でも、それって一種の『エネルギーの塊』だよな。……だったら、それを直接、物理的なオブジェクトとして【レンダリング】できるんじゃないか?」
『カナタさん、また無茶苦茶なことを……。何十万人もの善意や欲望を凝縮して実体化させるなんて、それこそ核弾頭を生成するようなものですよ!』
「いいだろ、ライバーならリスナーの愛を形にするのが義務だ。……ノア、準備はいいか?」
「任せてよマスター! 私が『いいね』のデータにバグの核を混ぜて、現実の物質として無理やり固定してあげる!」
その時、地上のダンジョンから、かつてない規模の超巨大モンスターが出現したとのアラートが響いた。
カナタは即座に配信を開始する。画面には瞬く間に「待ってました!」「陛下、今日もバズらせてください!」といった数百万のコメントと、怒涛の『いいね』が流れ込む。
「……よし、みんな。今日は新機能を試す。……名付けて、【リアクション・バースト】だ。……お前らの『いいね』を、今ここで、現実の武器に変えてやる!」
カナタが空中で指をパチンと鳴らす。
すると、要塞のバルコニーの前に、視聴者たちの『いいね(親指を立てたアイコン)』を模した、黄金色に輝く超巨大な結晶体が出現した。
「な、何これ……!? 黄金の山みたいに重いんだけど!」
「……あぁ、主様。……なんて、素晴らしい、質量。……数百万人の、愛が、詰まった、鈍器。……これで、不純物を、磨き潰すのは……最高に、気持ち良さそう……ッ!」
セレスティアが、目が眩むほど輝く「いいねの塊(物理)」を軽々と担ぎ上げた。
「……ターゲット、捕捉。……主様の、ライブを、邪魔する、汚物。……『いいね』の、重みで……跡形もなく、平滑化して、あげます……ッ!」
セレスティアが要塞から飛び降りた。
彼女は、山ほどもある超巨大モンスターの頭上から、黄金に輝く「いいね」を全力で叩きつけた。
ドォォォォォォォン!!
衝撃波が大陸を揺らし、モンスターは叫び声を上げる暇もなく、愛の重さ(物理)によって細胞レベルで押し潰された。
視聴者たちがリアルタイムで送る『いいね』が増えるたびに、その鈍器は巨大化し、さらに輝きを増していく。
「あはは! 見てよ、いいねが増えるたびに威力が上がってる! これ、もう核兵器より効率いいんじゃない?」
「……凄まじいですわ。……民たちの想いが、これほどまでに強固な暴力に変わるなんて。……わたくしも、投げ銭のコインを実体化させて、弾幕として叩き込んで差し上げましょうか?」
リリアーヌも、投げ銭の額に合わせて威力が上がる「聖なる散弾」を準備し始める。
地上では、人々が「自分たちの『いいね』が神の雷撃となって敵を滅ぼしている」という異様な光景に熱狂し、さらに狂ったようにリアクションを送り続けていた。
カナタの「攻略ライブ」は、ついに人々の感情すらも直接的な兵器へと変換し、世界を一つの巨大な「狂信的なエンターテインメント」へと塗り替えてしまった。
【次回予告】
第58話:『炎上対策の「ファイアウォール(物理)」。~「アンチの暴言を、そのまま熱エネルギーの弾丸に変えて返してみた」~』
絶好調の配信だったが、一部の嫉妬深い連中から「誹謗中傷」のコメントが!?
「アンチコメントがうざい? じゃあ、その言葉の『熱』をエネルギー源に変換しようぜ」
カナタがアンチの罵詈雑言を【発熱エフェクト】に変換した結果、攻撃してきた相手が自分の言葉で焼き尽くされる因果応報の地獄に!
【作者よりお願い】
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