第17話:『奪った秘宝が「しゃべり始めた」件。~「わらわを召喚したのはおぬしか?」~』
ちゃぶ台の上で黄金に輝く【天の杯】。
世界を揺るがす秘宝を前に、俺たちが息を呑んでいたその時だった。
「……ふぁ〜あ。よく寝たわらわ。……でおぬし、誰よ?」
黄金の杯から、まるで動画のポップアップ広告が飛び出すように、小さな人影が這い出してきた。
透き通るような金髪に、白いドレスを纏った手のひらサイズの少女。……いや、その背中に生えた羽を見る限り、伝説に聞く「杯の精霊」だ。
「精霊……!? 神話級のアイテムには意志が宿るって、本当だったのか!」
ジークが驚愕で腰を抜かす。
「わらわはアーティ。この杯の守護精霊よ。おぬし、あのガチガチの防壁を無視してわらわを連れ出すとは、なかなかの剛の者(編集者)ね」
アーティは俺の鼻の頭にひょいと飛び乗ると、クスクスと笑った。
「気に入ったわ。おぬしを、わらわの『第1位フォロワー』に任命してあげる!」
「――その汚い足を、今すぐカナタ様から離しなさい。さもなくば、その杯ごと粉砕します」
部屋の空気が一瞬で「死」の色に染まった。
ルナが、震える手で杖を握りしめている。その瞳には、新入り(?)の精霊を「最優先排除対象」としてロックオンした冷たい光が宿っていた。
「あ、嫉妬? 重いわね、この女。……カナタ、こんな『激重ライバー』と一緒にいて疲れない?」
「なっ……! 貴女のようなちんちくりんに、カナタ様との絆を語る資格はありません!」
「へー。でも私、カナタの『魔力』と直接繋がっちゃったから。もう離れられないのよねー」
ルナの魔力が爆発した。
テツが「ひぃぃ! 部屋が、僕のサーバーが壊れるぅ!」と叫びながら機械を庇う。
俺の自宅ギルドは、最強の「聖女」と、最速の「門番」、天才の「頭脳」、潜入の「影」、そして煽りスキルの高い「精霊」まで加わり、もはやアパートの一室に収まりきらないほどのカオスを極めようとしていた。
【次回予告】
第18話:『「自宅」が手狭になったので、ダンジョンを「増築」します。~編集スキルで、ボロアパートを空中要塞に~』
仲間が増えすぎて、ついに部屋の限界!?
カナタが「コピペ」と「レイヤー追加」で、世界一豪華な自宅を作り上げる!
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