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第104話:要塞の「お笑い王決定戦」。~「全宇宙で一番面白い奴を決める大会を開いたら、審査員の俺が真顔すぎて銀河が凍りついた件」~

地獄の特設ステージ。そこには、カナタを笑わせて「カナタ・コイン」の大暴落を止めるべく、全銀河から選び抜かれた精鋭たちが集結していた。だが、審査員席に座るカナタの顔は、かつてないほど冷え切っていた。

「……次。……全然面白くない。……テツ、今のやつ『存在の非表示(BAN)』にしとけ」

『カナタさん、無慈悲すぎます! 今のはアンドロメダで100年連続1位を獲った喜劇王ですよ!? 彼のギャグで笑わなかったのは、貴方と石像くらいなものです! 為替レートがまた0.0001%下がりましたよ!!』

「……ダメだ、テンポが悪い。……もっとこう、命を削るような『笑い』はないのか?」

 会場に重苦しい沈黙が流れる中、ついに最終兵器が投入された。スポットライトを浴びて現れたのは、かつてカナタに敗れ、公式マーク(旗艦)を奪われたあの「銀河皇帝ゼノス」だった。

 彼は、銀河最高の威厳を誇った装束を全て脱ぎ捨て、首に「カナタ命」のタスキをかけ、黄金の扇子を両手に持った全裸の姿で震えていた。

「……カ、カナタ陛下。……銀河の……、銀河の平和のために、われは……脱ぐ!! 『銀河皇帝・全裸サンバ』、見てください!!」

 皇帝が涙を流しながら、贅肉のついた腹を叩いて踊り狂う。そのシュールすぎる光景に、地上のリスナーたちは「歴史が壊れたw」「皇帝、仕事選べよw」と大爆笑。だが、カナタの眉間には深い皺が寄った。

「……あら。……なんて下品な肉の塊ですの。……カナタ様の高潔な視界を、あのような脂ぎった肌で汚すなんて。……わたくしの暗黒魔法で、あの皇帝ごと、宇宙のピクセルに書き換えて差し上げましょうか?」

 ルナが扇子を振り回す皇帝に向けて、絶対的な嫌悪感を込めた消去呪文を指先に溜める。

「……主様、あの、皇帝の、肌。……不潔。……加齢臭と、冷や汗が、混ざって、空気が、汚れている。……私が、彼の、皮ごと、分子レベルで、磨き剥いて……。……一分の、肉も、残さない、綺麗な、黄金の、骨格標本に、磨き直して、あげますね……ッ!」

 セレスティアが「対・皇帝用」の超高速皮剥き研磨機を手に、ステージへと乱入した。彼女が皇帝の周りを一回転するたびに、皇帝の脂肪と皮が火花を散らして「除菌」され、会場に生々しい悲鳴がジャズのBGMと共に響き渡る。

「あはは! ライバーさん、見てよ! 皇帝が磨かれて『物理的に輝く全裸』になった瞬間に、同接数が銀河系の全細胞数を超えたよ!! ゲラゲラゲラッ!! 『皇帝、磨かれて光り輝くw』ってタグが全宇宙1位! おっかしくって肺が破裂しそう!!」

 ノアは要塞のコンソールを激しく叩き、腹を抱えてのたうち回っている。

 

 カナタはその光景を数秒間見つめた後、ふっと鼻で笑った。

 その瞬間、カナタ・コインの価値が急上昇し、銀河経済は崩壊の危機を脱した。

「……よし、テツ。……皇帝のあの『輝く骨格』を、次回の限定アバターとして販売しろ。……あれ、動くインテリアとして最高だろ?」

【次回予告】】

第105話:『要塞の「アバター販売」。~「皇帝の骨をアバターにしたら、全人類が骨だけの姿になって、世界が『アンデッド・パニック』に見えた件」~』

「……おい、全員ガイコツになってるんだけど」

限定アバターを適用した人類が、肉体を非表示にしてしまった!?

骨同士がぶつかる乾いた音が世界中に響く中、カナタが放つ「肉体復元スキン」のパッチとは――。

「主様、あの、骨だけの、皆様。……磨きやすそうで、最高です……。私が、全員、カルシウム分まで、磨き上げて、あげますね……ッ!」

【作者よりお願い】

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!

第104話、銀河皇帝が体を張って経済を救う(そして骨にされる)という、カオスな接待お笑い回をお届けしました。

もし「皇帝の全裸サンバに吹いたw」「セレスティアの皮剥き研磨が安定の怖さで面白い」と思っていただけましたら、

ページ下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして評価いただけると、執筆の大きな励みになります!

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