彼女に似た子供
ふむ……本当に僕の事は覚えて無い感じか
「オルフ、本当に僕の事を息子は覚えていないんだね?」
「はいそのようです……本当に隠し子なのですか?」
「あぁ……施設の援助もしたし彼女にも金は渡していたとも、ただし僕の事は言わないようにと伝えてたから息子は僕の事を覚えてないのは仕方ないか」
帝国の宰相である僕は隠し子なんて最初は作る気は無かった、まぁ結局は惚れた男の性で息子の母親である彼女にパーティーで惚れちゃって作ってしまったけど。
「はは、まぁ子供は可愛いから良いけどね」
「お前は本当に自由だな、本当なら宰相の席から降ろされる所だったんだぞ」
「ま、今までの僕の功績のおかげで免除だけどね?無理矢理にでも仕事しといて良かったよ」
仕事なんてめんどくさい作業だけど子供の為と思えば別に苦では無いなぁ、まさか王様も子供にデレデレでどれだけ素晴らしいものかと小一時間くらい会議室で語られるとは思わなかったけどね。
「仕事出来る僕って、中々カッコいい父親では?」
「いや……その出来ている姿を見せないとそうは思わないだろう」
「それもそうか」
んー、早く朝にならないかなぁ……おもむろにを見るがまだ少し明るくなったぐらいでまだ朝日が少し上の部分しか出て来ていない
「あー早く息子の顔みたいなぁ」
なんであそこまで彼女に似て僕の目の色をして生まれてきたのかなぁ
「お前のニヤケ顔は需要が無いな、似合わん」
「ひどいなぁ?君だって子供が出来れば分かるよ」
「ふん、俺と同じぐらい強い女がいないのが悪い」
「その考え方のせいで学園にいた時にどれだけ女を泣かせたんだい」
「知らんな、お前の方が余程鬼畜の所業だっただろう」
とりあえずその言葉はスルーしながら手元にあるカップに入っている紅茶を飲みながら適当にスコーンを頬張る
「アル……失礼かもしれないが質問して良いか?」
「ん?なんだい、君が断りを一つ入れて質問するなんて珍しいね」
余程失礼な事なのか顔が面白い感じになりながら口を開いた
「本当に男なのか、お前の息子は」
「………どうだろうね?」
「なんで答えられないんだ?!」
まぁ言われてみれば確かに男の子には見えないし声も高いな、どうせ成長期になれば声も低くなって体も変わるだろうしそこまで気にしなくて良いかな?
「はぁ……まぁ良い、それで?自分の子供には学園に行かせるのか?」
あ、学園の事すっかり忘れてたな
「なんだ?その『あっやべ忘れてた』みたいな顔は」
「8歳だから後〜12の時だから、4年か!」
なら試験までに勉強とか実技が充分学べるね、とりあえず色々な分野に長けた知識が必要だし近衛隊長を教師にしよう、彼は確か卒業の時に首席だったし適任かな?
「おい、俺は今とてつもない事をお前が考えていると思うんだが?」
「大丈夫だよ、近衛隊長を教師にするだけだから」
「待て、何故近衛隊長なんだ?しかも王がそれを許す筈が無いだろう!?」
そんな胃の部分を抑えながらこっちを見られてもなぁ、彼が一番適任だと思うんだけどね
「待て、安易な首席だから適任だろみたいな考えだよな?!」
「だって彼も平民出身だし良いかなぁ、と思ってさ」
「確かに金で首席を取る男では無いしそれ自体が無理な奴だが、平民出身以外に共通点が無いだろう」
まぁ僕の息子だから勉学は吸収早いだろうから良いと思うね、彼女に似たなら実技も大丈夫かな?傭兵だったし
「学園に居た時のお前は努力してたから大丈夫だったんだろうが、それを自分の子供にも出来ると思わない方が良いぞ」
「そうかな?」
冷えきった紅茶を飲み干して外を見るとすっかり明るくなっていた。
さて、可愛い息子の顔を見るために行こうかな
僕は帝国の宰相『アルフェディーテ・アッケンラ』
小さい頃は何も才能が無く何をしても平均値で魔力も碌に使えなかった落ちこぼれと呼ばれ家族からも蔑まれ、泥水を啜りながら血だらけになるまで努力して学園を全ての分野で首席を取った後家族と縁を切り、様々な功績を取り一代で男爵から公爵まで這い上がり宰相の地位に立っている。
何も才能が無い僕はひたすらに努力した結果ここまで来たし自分の息子もその血が濃く流れているんだ、多分子供には苦労させてしまうだろうな……何も才能無く生まれて来てしまったのだから。
でもそれは子供自身の問題だ、子供が努力すれば同じ位にはいけるだろうと確信に近い何かを感じるからね、後は彼女に似て生まれて来てるのだから相当強くなれるだろうね。
「〜♪さて子供の顔見に行こうか!」
「はぁ……親馬鹿になるとは思わなかったぞ」




