失恋
そしてまもなく穂波と達也は交際を始めた。2人は笑顔でゆかりに伝えた。事実を知ったゆかりは一滴の涙を落とした。けれど、大好きな達也に幸せになって欲しかったし、迷惑をかけたくなかった。だからゆかりは言った。
「おめでとう!幸せになってね」
頭の中では祝福の言葉は浮かんでいなかった。
『私じゃだめなの』
『私を見てよ』
『早く別れればいいのに』
しかし、ゆかりは分かっていた。どんなに願っても、穂波を罵っても自分に振り向いてくれないことを。だから、そのまま2人とは会わないように過ごした。新しい恋をしようした。雅也と会って、深い関係になろうとすることもあった。
それでも時々、ゆかりは達也を思い出す。
カミサマしか見ていないその瞬間。
ある時は駅穂波と達也は駅前で笑っていた。
ゆかりは枕を濡らした。
ある時は達也と穂波は微笑みながらベットにいた。
ゆかりは浴室のシャワーで涙を拭った。
2人が結ばれた裏側で1人が失恋した。
ー得恋と失恋は表裏一体ー
最近忙しくなってしまって…とりあえず完結させました。とんでもなくみっともない小説になってしまい、すみません。
次回作がんばります。