兄と妹の最後
俺の名前は黒木 渚翔。高校2年性のアニメ好きで。実の妹の兄だ。
妹は黒木 葵。中学1年生になりかけで最近は話す回数も減ってきている。
こんな普通の兄と妹だが、ある日突然、ある出来事によって離れ離れになってしまった。。。
「おはよ~、ってあれ、もう行っちゃったのか」
俺の妹は最近、新しく中学校でできた友達と一緒に登校してるから、俺よりも早く家を出る。
少し前。。
「おはよ~、ってなんだお兄ちゃん起きるの遅いな、、最近話す機会も減ってきたし苦手になっちゃったのかな。。」
葵はすこし、顔を暗くする。。
私は実の兄の妹で兄のことは小さい頃から尊敬している。自分の趣味を隠さずただひたすらに生きていく姿がかっこよく、そんな生活を私もしてみたいから。。
「やっぱり、起こそうかな!」
兄の部屋の前に立ってドアをノックしようとした。
「いや!だめだめ、やっぱり迷惑になりそうだし、今日はやっぱりいいや!また、明日もあるんだし!」
と、自分に言い聞かせ家を出た。
「お兄ちゃん、行ってきます。」
その時にこの2人は思いもしなかった、この日から、2人が離れ離れになってしまうことを。。
いつも通り家を出た葵は友達の待ち合わせ場所まで、行った。
「あれ、いない。どうしたんだろう。。?」
と、心配していると葵の携帯に、連絡が入った。
「ごめん!今日、寝坊しちゃって、間に合わないかも、葵!今日は1人で行っててくれる??」
「分かった~!学校、気おつけて来てね!」
メールを送り終わった葵は駅の改札口まで、足を運ぶ。
葵の学校は私立中学校なため、登校は電車を使っている。
改札口を通る時、葵は何かへんな違和感に触れていた。
「あれ、なんか今日の駅なにかおかしい。。」
「でも、駅がおかしいなんてないか!なんて、変なこと考えてるんだろ私」
葵は笑いながらその違和感を気にせず改札口を通った。
その時であった。
なにか、邪悪な黒い影が葵の体を包み込む。
「きゃ!」
葵はとっさに避けようとしたが体が思うように動かず捕まってしまう。
「誰か、、たすけ、て、」
助けを呼ぼうとしたが、誰も気づいていない。
そして、葵は気づいた。
まるで、自分だけ別空間にいるように、ほかの人が動いていないのだ。
「え、なんで、、お兄ちゃん助けて。。助けて。。」
その助けも届かず葵は闇の影と共に消えてしまった。。
その事件が起きた少しあと、朝起きた渚翔は、テレビを見ていた。
「ニュースです、今朝駅の改札口が何者かによって壊されてるという事件がありました。犯行を行った犯人はまだ、その近くにいる可能性があるので十分に注意してください。」
「あれ、ここって葵が毎日使ってる駅じゃん、あいつ大丈夫かな?一応、連絡してみるか。」
渚翔は葵に電話をしてみる。
「あれ、出ない。。普段ならすぐ出るのに、、もうこの時間だと学校に着いてると思うのに。。」
渚翔は心配した。
「とりあえず、今は学校に行って、連絡あったらその時に対応しよう」
そして、学校も終わり。渚翔は家に急いで帰った。
「あれ、いないのか」
普段なら葵の方が早く帰ってくるので余計に心配した。
その時であった。
家のインターホンが鳴る。
「はい~どちら様ですか?」
「朝、いつも一緒に葵と登校してる紅音です!」
「あ~!紅音ちゃんか!どうぞ、家に入って!」
紅音ちゃんは葵の同期で、いつも明るく誰からも頼りにされている優しい子だ。
「いつも、葵と、仲良くしてもらってありがとな、で急に、どうしたの?」
「実は、今日私、朝事情がありまして、葵ちゃんと一緒に登校できなかったのですよ、先に行っててと、連絡しまして。自分も後から学校に着いたのですが。葵ちゃん、今日学校来てないらしいのですよね。。それで、家にいるのかな、と。」
そのことを聞いて渚翔は青ざめた。
「え、今日学校きてないの?。。実はまだ葵、家に帰ってきてないんだ。どこに行ったかもわからず。連絡も今日出来てないし。。」
「そうなんですか!?もしかして、今朝、駅の改札で、起こった事件巻き込まれてしまった。。とか、」
「いや、まさか葵に限ってそんなこと。。」
その瞬間、渚翔の頭に葵の顔がフラッシュバックする。
そして、心配になった2人は今朝、事件が起こった場所まで、急いで行くことにした。




