表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
笑顔でいられますように  作者: 涙山 原点
1/1

生まれ変わった主人公が残された家族に残そうとしたメッセージとは?


なんでこんな事に。

もう意識が遠くなっていく…


もう俺はこのまま…




生まれてから、それなりに必死で生きてきたつもりだ。


小さい頃は決して目立たない性格だったけど、友達の事をよく心配する子供だった。

大学への進学が失敗し、そのまま就職した。大手メーカーの部品を扱う中小企業の営業として10年仕事してきた。


その間に結婚し、二人の子供にも恵まれた。妻は優しい性格。子供達は二人とも女の子で甘えん坊。

何もかもが上手くいっていたと思った。


今日もいつもと変わらず家族のみんなより早く仕事に出た。

子供達の寝顔を見て、妻だけが見送ってくれた。


会社の車で会社へ向かう。



ここ最近、仕事が朝早く続いて夜や徹夜で体も少しきつかった。

眠かったが運転には自信があった。



いつもの道だったから、感覚である程度運転出来た。

しかし、次の瞬間。


俺は目の前に若者のカップルが道路に飛び出してきたのが見えた。


「うわ、うわー」


俺は声を上げながらハンドルを切った。



しばらて目が覚めた時には、気を失っていたのがわかった。


そして身体中と足に激痛。

事故の衝撃で…と思っていたら、車の破片が胸に刺さっていた。大量の血が流れていた。


飛び出したカップルが何度も大丈夫ですか?すいません!救急車をと声がした。



しばらくて、体の感覚がなくなり意識が薄れていく感じだった。


周りの声も響くように聞こえるが心地よく聞こえてくる。



死ぬのかな…。


その時、家族の思い出がふわっと浮かんだ。

夢?


死にたくない。まだ死にたくない!俺には大切な家族がいる。みんなを残して…





気がつくと、天井が見えた。見たことない天井。


ここは…。

周りではみんなが泣いてる。妻に子供達、それに親父、お袋、友達や、会社の人達まで。


どうした?


俺はどうした?


俺の声が出ていない。体も動かない。でもみんなが見える。




これって、死んでるのか?

嘘だろ、嘘だろ、

嘘…。


でも、多分死んでるんだとわかった。



また意識が遠くなる。


もう最後になってしまう、そんな気がわかっていた。



嫌だ、嫌だ!こんなお別れ。

なんでもいい。ネコでもいい!生まれ変わりたい!もっとみんなといたいよ!



意識が遠くなる。


さようなら、みんな。






暗く、冷たい中にいる状態だった。



ここはどこ?目を開けるのが怖いが勇気を振り絞り目を開けた。


あれ、眩しい。



てっか、臭い。


ここは?とても大きな電柱が私の前に立っていた。

私は段ボールの中にいた。


うん?


えっ?


何この肉球は?

声を出すと

「ニャー」


あれ?喋れない。俺…

ネコにだったけ?

ネコ?


なんでネコになった?


ここどこ?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ