ギルドというもの
すいません。
忙しさと、展開の決まらなさにより遅くなったことをお詫び申し上げます。
ついにきた。やはり異世界物語といえば、ギルドでしょう。魔物がいるのだ当然だろう。俺はワクワクするぜ!
「マスターここがこの国の冒険者ギルドのようです。」
おお、1階が居酒屋兼受付とかテンプレ最高!
「たのもー!」
そう叫びながらバンと扉を開ける。まぁ当然注目を浴びるが、こそっと入っても目を引くのだから、気にいない、気にしない。では改めて、受付の方へ優雅に歩みを進める。
「わぁ、綺麗な人・・・。」
「ギルドに登録したいのだが?」
「・・・。」
「・・・。」
「おーい、戻ってこーい。」
「あ、え、あ・・・あわわ。」
うむ、綺麗なお姉さんが慌てているのはこれはこれで・・・とう考えていると、どうやら復活したらしい受付嬢が声をかけてくる。
「ごほん、失礼しました。本日は登録ですね?」
「はーい、そうだよー。」
もうワクワクが止まりませんな、ふはっはっ!
「皆さん初めての登録でよろしかったですか?」
頷くと
「では、登録に際し、お1人様ギルドカード500A、登録料500A併せて4名で4B頂きます、よろしですか?」
「なんだと・・・・。」
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俺らの持ち金2B・・・足りない・・・。
俺はうるんだ瞳でお姉さんを見つめる。
「2Bじゃ・・・ダメ?」
「キャーっ・・・もう、特別に全額、わ・た・しが負担いたします。ですから大丈夫です。だから・・・そんな目・・・しないでくださいですぅ。///」
何故か、そう何故か悲鳴を上げた後、奢ってくることになった。それにしても‘ですぅ‘って可愛いかも。
「本当!有難う。お姉さん素敵!」
潤んだ瞳はどこえやら。まぁ、そもそも目は開けてないんだけどね。
「お、お姉さんじゃなく、ロゼッタ、ロゼとよんで頂きたいですぅ。///」
やばい顔を真っ赤にして名前で呼んで欲しいとか、可愛すぎる。
「じゃぁ、ロゼ、ギルドについて教えてくれるか?」
そっと頬に手をやり愛を囁くかのように甘く問いかける。
「っ///は・・・はいですぅ。」
恋人同士のような区間、そうお花が散らばった空間へと変えていく。
「おいおい、俺のロゼッタに気安く話してんじゃねぇよ。ん?俺にはそんな顔してくれたことねぇのに!」
おお、まさしくテンプレ!いいねぇ、いいねぇ!
「あなたに名前で呼ぶ許可をした覚えはありません。」
あーあ、ロゼが業務用になっちまったじゃねいか。
男はそんな声を無視して、話を続ける。
「可愛い嬢ちゃんが俺の相手をするならば、許してやるよ。勿論、夜の相手をな!」
舐めるようにみてくる。うえぇぇぇ、気持ち悪・・・。
「マスターをそのような目で見るとは、万死に値します。」
「同感ですなぁ。主殿この者は速やかに排除致します。」
「主殿は下がって居てください。」
ミラ、セバス、バニーの順で前に出る。
しかーし、このイベントは俺のもの!
「いやいや、俺男なんだよねぇ。それに悪いけどロゼは俺のもの。」
「あ?男だ?それにロゼッタを・・・。」
お?男ってのはもういいのか、直ぐにロゼのことでブチブチと音が聞こえるほど、怒りを表す。
うーん、テンプレだとすぐに切りかかってくるのに・・・
「もういい、早くかかって来いよ。」
何ともまぁ、少女が男を挑発する絵面って。ただまぁ、この場のほとんどが俺を男だというのは納得してないのだろうことからもそう見えていることだろう。
「ふっ、威勢がいいな。いいだろう。力でねじ伏せてから顔が歪むところを見てやろう。ふふ。」
嫌らしい笑みを浮かべ武器を取り1メートル程の両刃の剣を上段に構え、振り下ろ・・・下・・・来ない・・・。
「おいおい、受付の前で何してんだよ。」
「ハクロウ・・・っち。」
そう状況はこうだ。後ろから刃先を摘んだ。それだけだ。あれか腹立たしが上位者には逆らえないという奴か。踵を返しさっさと出て行ってしまう。
「おい、俺の獲物取ってんじゃねぇよ。」
「いやいや、さっき言ったろう、こんなところで騒ぎを起こすな。」
やれやれ、みたいな感じで切り出そうとしたところで
「「兄貴!」」
後から、数名入ってくる。彼らの雰囲気に懐かしさを覚え、思わず呟いていた。
「・・・小覇王・・・。」
「な、お前・・・。後で二人で話さないか?」
ハクロウはそんな提案をしてくる。このタイミング・・・まさか、な。
「まぁ、いいけど。ところで6人以上連れ立っているように見えるんだが?」
そう、ギルドではパーティーの上限は6人だと聞いているのだが10人も連れ立っている。
「ん?ああ、ここは俺のファミリーギルドだからな。」
「ファミリー?」
「ああ、まぁその辺はロゼッタに聞いてくれ。じゃぁ、またな。」
そのまま、階段を上がって行ってしまう。
ロゼの説明によると昔と違いギルドそのものが私営になっていて、大概がファミリーギルドなんだそうだ。ここで・・・解説しよう!ファミリーギルドとはSランク1人、Aランク5人のパーティーに人数を増やすことを認めるためにファミリー枠が出来たのだ。とまぁ一言でいうとこんな感じだが、これは現れるモンスターや魔物をより安全に狩るために、強い者から指導頂いたり、強い者補佐したりしやすくするために考えられた者なんだとか。今では必然的に権限も強くなりギルドとなっていると。つまり、ハクロウはここのギルドマスターでもあるということだ。さてと・・・。
「そんな先の話はおいといて、ロゼ魔物狩りの依頼を頼めるかい?」
そういって、依頼を受け町をあとにするのだった。
読んでいただき有難うございました。
次がようやく狩です。