表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

未来へ、未来へ

作者: 北本てつ

金はねぇよ。運もないし、特別な能力もない。根性もないし頭も悪かったからへらへらしてるしかなかったんだな。


へらへらした男がへらへらと話している。

私は無感情で聞いていた。そこにスーツを着たいかにもできるといった感じの若い男がやって来た。


おい、おっさん、あんたの話聞いてると反吐が出る。



おっさんはへらへらしていた。


若い男はおっさんの腹を蹴った。

おっさんはへらへらと倒れた。私は傍観していた。


おっさんは腹を押さえて立ち上がろうとしている。その時ちょうど良い高さになったおっさんの顔面に蹴りが入った。おっさんは再び倒れた。おっさんの顔はへらへらしているのかもう分からなかった。



若い男はにやにやしていた。へらへらしていた。おっさんはぴくぴくしている。


私は傍観していた。


男は私には一瞥もくれず去って行った。実に地に足ついた足取りだった。



おっさんは瀕死のようだった。



倒れて居るおっさんの頭を思いっきり蹴り上げた。



おっさんは動かなくなった。

足が酷く痛んだ。


私は若い男の後を追った。



男はへらへらしていた。にやにやしていた。


男の顎を下から殴り上げた。男の舌が飛んだ。


目をひんむいたままその場に倒れこんだ男の後頭部を踏みつけた。男の眼球が飛んだ。




動かなくなった男を抱えておっさんの居た所にもどるとおっさんはまだ寝ていた。


男をおっさんの横にならべた。



ちゃんとしなきゃね



私は帰路についた。足が痛い。湿布を貼っておこう。そんなことを考えていた。




未来へ、未来へ


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ