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帰還

 眩しい太陽の光が目に入ってきた。重い瞼を開けて見るとそこは病院の一室だった。

着ている服は病院のパジャマになっており、ベッドの隣にある机にスーツが置いてある。

ーそうか俺は確か・・・・・・・・

 寝ている前の事を一つ一つ考え出してみた。テロリスト、金城、銃撃戦・・・・・・・

何もかもが一瞬の出来事に思えた。再び目を瞑るとある事を思い出した。脚の事である。

撃たれた部分を起き上がって見ようとするが疲れのせいか起き上がることが出来ない。

そんな事をしているとドアのノブに手を掛ける音がした。そしてその数秒後にガシャーン

と大きな物音がドアの前でした。不自然だった。神崎は急いで自分のスーツの中にある『サムライエッジシ』を取りベットの中に隠した。そして、ノブにもう一度手をかざす音が聞こえるとそっとサムライエッジシを引き発砲をする用意をした。ギィィィとドアの

音が鳴る。そしてガチャンとドアがしまる音がするとベットに隠しておいたサムライエッジシの銃口を向け、誰だお前はっ、と怒鳴り散らした。するとドアの方からドサッという

ビニール袋を落とす様な音が聞こえた。そして銃を向けている神崎の方へ歩く音が聞こえた。静まった病室に緊張がざわめく。そして壁の陰から現れたのは、浅倉だった。

レジ袋を抱え神崎の方を見つめた。重かった空気が一瞬にして晴れた。神崎の緊張感は

無くなり開放感に満ちた。浅倉は辺りを見回し、ベットの横にある椅子に座った。

そして袋からお握りと缶コーヒーを取り出した。そして神崎を軽く見つめお握りを食べ始めた。豪快にお握りを食べる浅倉を見て神崎はベットに寝そべり怒られる覚悟で話かけた

 「部長、先輩は大丈夫なんですか?」

目をギュッとし浅倉の方を見る。浅倉は表情も変えずお握りを食べそっと話した。

 「何故任務に出ると言わなかった?」

 「そっ・・・それは・・・」

 神崎は何も言い返せなかった。いくら相原からの口止めの命令だったとはしても

普通は部長の浅倉に言ってしっかりとした作戦を立てて出動するもので有ったがそれを

行わずしかも怪我を負って帰ってきた自分の弱さと情けなさが

浅倉の質問と共に心を痛みつけられた。

 「俺は部署の仲間を大切に思っている。確かに部署の業績を上げたいとは思うが

怪我を負って命の危険をさらしてまで上げて欲しいとは思わない。

だから一人で背負わないで皆で助け欲しい。」

 神崎は軽くはい、と呟いた。浅倉は食べ終わったお握りのゴミを買ってきた袋に入れて一つにまとめて近くに有ったゴミ箱に入れると椅子から立ち上がりスーツを調えて

ドアの方へ向かい振り向いて神前に言った。

 「相原は無事だ安心しろ、今は隣の病室にいる。早い所その脚治して

こっちに戻って来いよ。待ってるぜ」

 「はいっ。」

 後ろ向きに手を振り浅倉はそのまま神崎の病室を後にした。浅倉が去ったのを見ると、

神崎は目を瞑りそして明日から頑張るリハビリに備えての事を考えゆっくりと休んだので

あった。

ー明日から頑張るぜ!

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