ンャチスバセ
はぁぁぁぁ……終わった詰んだ絶対死刑
……この状況は、リズムよく言ってもどうにかなる問題ではない。
…えーっと、この状況を頑張って説明しますね。
コホン。そこは、とても広い広い場所だった。その奥は、三段ほど高くなっており、高くなったところのちょうど中央に、座椅子に座っているお姫様が一人。その前に、縄でぐるぐる巻きにされたアホが二人。その両隣には綺麗に整列した騎士がいる。
という感じです。分かりましたでしょうか。
「…フム」
扇子で口元を隠しているお姫様。
すっげぇ美人さん!悪役令嬢みたい!失礼だけど
「罪状は…城の壁を許可なしに破壊した。とな?」
隣にいる…なんかセバスチャンって名前がつきそうなイケおじを睨んでる。……怖ぁ
「左様でございます」
「スゲー。本物のお姫様だぁ」
バカッ!失礼なこと言うな!
「すごく美人で憧れるな」
…まさか、コイツら姫様を褒めて罪を軽くしようとしてるな?
「髪の毛ツヤツヤだな。お手入れたいへんそー」
「…」
「ドレスもすごく似合っているな。スタイルのいいお姫様にぴったりだ」
「……」
「目が大きくて羨ましい!」
「………」
「手も綺麗で所作が美しい!」
「…貴様ら……いい加減に……」
「「……」」
あ、怒った。
「そ、そんなに褒めたって、罪を軽くしようなんて思ってないんだからね!!」
Oh……
「「……計画通り」」
顔ウザ
「いやー本当に姫様は美しいなー!!憧れちゃうなー!!」
「スタイルが良くて羨ましいなー!!」
「……」
顔が真っ赤っか
「見た目が超優しそー!!」
「……ええい!!命令ですわ!今すぐ口を閉じなさい!」
「むぐっ」
お、なんかの魔法か!?
「すごー!!面白そうだな!私にもやってくれ!」
「そ、そんな面白い物ではなくってよ。…ま、まぁでも?どうしてもと言うなら、やってあげなくもないですわ」
「じゃあ、いいや」
「!?しょ、しょうがないですわね!今回は特別に!!やってあげますわ!」
「おおー!!」
「そ、そうですわね……命令ですわ!立ち上がりなさい!」
なんてこったい!自分の意思とは関係なくリリスが立ち上がった!
「すごいな!この魔法!」
「そうでしょう?これがワタクシの魔法。絶対命令ですわ」
「かっこいいー!!」
「……かっこいい」
言われ慣れてなくて照れちゃった。
「貴方達、名前はなんて言いますの?」
「私はリリスだ!こっちはテツ!」
あ、そうだ。今、哲は喋れないんだった。
「リリスにテツ。分かりましたわ」
「お姫様の名前はなんて言うんだ?」
「ワタクシは、メーチャ・ス・ゴイ・ヒートですわ」
めちゃ凄い人……(笑)
「メーチャか!よろしくな!」
あっ、こら
「この無礼者!!高貴な方であるメーチャ様を敬称無しで呼ぶとは、なんと不敬な者か…」
「良いのよ。ンャチスバセ。ワタクシはちょうど、リリス達と仲良くなりたかったのですから」
ンャチスバセ……名前つけた親の顔が見てみたい。
「それで、リリス」
「なんだ?」
「リリス達がどうしてもと言うなら、貴方達の旅に付き添ってやってもいいわ」
ん?なんで?
「べ、別に貴方達がいい人だからついて行きたいなんて、微塵も思ってないんだからね!!」
ナルホドー
「だって、テツ。どうする?」
「ん〜ん。んんんーんんんん?」
「ん?」
「んんんんんん」
「ん?」
「んん」
「ん?」
「んん!」
あかん、これゲシュタルト崩壊起きる……
「まぁ…良いってことだろ!一緒に行こう!メーチャ!」
「ほ、本当にいいんですの?」
「ああ!」
「ま、まぁ、こうなることは予測済みでしたけどね!」
☑︎メーチャが仲間になった!
ストックがもうなくなったので、来週……再来週…に投稿するかもです。