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美少女現る



 へ?・・・今確かにこの美少女は私が見えるんすかって言ったよな?どういう事だ、遠回しにお前ごときが私みたいな美少女に話しかけるなとか?それともなぞなぞ的な?



「えーと、見えてますけど...」

「うわ!本当に見えてるんっすね!あなたは一体何者なんっすか?」


 驚愕した様子の謎の美少女は凄くかわいい声で俺にそんな質問を投げかけてくる


「自分の名前は相沢渚です、何者と言われてもただの人間としか言えないですね」

「これはご丁寧にどうもっす、私の名前はそうですね...シヤと呼んでください渚さん」


 美少女もといシヤさんは驚きつつしっかりと名乗ってくれた、シヤさんっていうのか、俺こんな美少女と話しちゃってるよ...ていうか俺の事、下の名前で呼んだ?・・・うん、最高ですはい


「わかりましたシヤさん、それでさっきの見えてるんすかってどういう意味なんですか?」


 やはりその発言が物凄い気になり、シヤさんに聞いてみる


「そうすっね...その前に敬語も敬称もなしでいいですよ?私も砕けた感じで喋らせてもらうっすから」

「わ、わかったよ」


 敬語になれてないのかそんな事を提案してくるシヤさん、す、すごいお互い初対面なのにそんな砕けた感じで話せるなんて、間違いなくシヤさんは陽キャだ!少なくとも俺にはそんな提案できない...


「まぁ、立ち話もあれなんで渚さんがまだ昼食を取ってないなら、どこか飯屋でもいきませんか?」

「まだ食べてないな、シヤのおすすめの場所はあるか?」


 確かに丁度お腹も空いているし、それにこんな美少女といけるなら喜んでいく


「ならおススメの場所があるっすよ!そこにいきましょう」




 シヤに進められて来た飯屋の中は地球と似たような感じだった。ただし、店内には魔道具らしきものが設置されている。その中でも目についたのは、カウンターに並んでいる調理器具の数々だった。包丁や鍋など見たことのない形状の物も多い。そして肝心のメニューは異世界だし知らない料理名もあるのだが、知ってるメニューも存在していた。サンドイッチ、パスタ、焼飯などなど。

 俺は無難にサンドイッチを注文、シヤはパスタ、焼きパン、ステーキなどなど、シヤって見かけによらず大食いなのか?まぁ、ご飯をたくさん食べる女の子はかわいいけど...

 

「ここは別にお洒落な所ではないんすけど、色々な食べ物もありギルドも近くにあるので、少し騒がしくて腹を満たしつつ軽く雑談するにはお勧めの場所っすね!」

 

 シヤは運ばれてきた料理をほおばりながらこの飯屋について説明してくれる。確かにここの飯屋は少し騒がしく軽く雑談するにはもってこいの店だな。それにしてもギルドか...ギルドってゲームでいうクエストをこなしたり、冒険者が集う場所なのか?もしそうなら、テンションあがるな!後でシヤに詳しく聞いてみよう。


「さっきの質問ですが、私は色々事情があって自分に幻影魔法をかけていているんすよ、だから私の姿は違う風に見えてるはずなんすよね~」

「そういう事か、ちなみに俺は魔法何て使えないけど...」


 なるほど、そういう姿を隠せる魔法があるのか。本来は別の姿に見えるはずが俺には効いてないから驚いていたのか...なぜ俺には効いてないんだろうか...もしかしてこの世界の住人ではなく異世界から来たのが関係しているのか?


「おかしいっすね~他の人には問題なく効いてるのに、というか渚さん少し変わった魔力してるんすよ」

「変わった魔力?ていうか俺にも魔力があるのか!?」


 おいおいまじかよ!俺にも魔力がある?それってもしかして俺も魔法を使えたりするのでは!?それはテンション上がるぞ、異世界といえば魔法だよな!炎とか氷とか雷とか色々使ってみたいなぁ...


「魔力があるってだけでそんなに驚く事っすか...渚さんって本当にこの世界の住人すか?」


 俺の驚き様に少し疑問を持ったのか、首を傾げながらそんな事を聞いてくるシヤ。やばいやばい、普通の人が首を傾げてもただただあざといだけなのに、シヤがすると破壊力抜群でかわいい...


「そうだな、別に隠してる訳じゃあないから言うけど俺はさっきこの世界に来た異世界人だよ」

「まじっすか!異世界召喚魔法に選ばれたとか凄いっすね!」

「いや、実はそれが色々あって...」


 俺が異世界人だと暴露したら少し興奮気味にそんな事を言ってくるシヤ、恐らく勇者や戦士と勘違いしているであろうシヤにどうして異世界に来たのか説明するのだった





「なるほど、渚さん色々大変だったんすね...」


 召喚されてからここまでの経緯を説明したら、少し同情してくれるシヤ。ちなみになぜ俺がシヤに異世界人だと話したのかと言うと、シヤになら話しても問題ないと思ったからだ、要するにただの感である。それに別に国王や大臣達に口止めされた訳じゃあないしな

 確かに俺が異世界魔方陣に飛び込んでこういう状態になったけど、そもそも戦士も勇者の才能もない一般人が入り込める召喚魔方陣にも少し問題があるのでは?とか、俺の顔も確認しない、そして顔も出さず手切れ金だけ渡してさよならする国王やこの国のお偉いさん達に対するささやかな仕返しとかではないよ?うん、全然違うから


「色々ありすぎて未だに混乱してるよ」

「渚さんは怒ったりしないんすか?私は聞いてるだけで、そのもう一人の異世界人も国の上の連中も気にくわないっすけど...」

「そりゃあ俺もそう思ってるよ、でもいつまでも過ぎたことにうじうじしてても仕方ないからな。割り切ってこのセブンスカントリーでの生活を楽しんでいく事にしたよ」


 それはそうだ、俺はできた人間じゃあないからシヤの言うとおり怒ったりもするけど、そのまま怒ったり落ち込んだりしながら生活するより、もう切り替えて楽しんだ方が俺の為になる気がするからな


「あはは、渚さんは前向きな人なんすね!そういう人は嫌いじゃないっすよ」

「前向きなのかな?まぁ、そういってもらえて嬉しいよ」


 俺の話を聞いて笑いながらそんな事を言ってくるシヤ、こんな美少女にそんな風に言ってもらえるなら話したかいがあったな


「それで渚さんはこれからこの世界でどう過ごすんすか?」

「色々とやりたい事はあるんだけどまずは宿屋探しかな、ここら辺にお勧めの宿屋とかってある?」


 そう折角の異世界だやりたい事は滅茶苦茶ある、魔法を使ったり冒険者ギルドに行ってクエストをこなしたり色々とある。だけどまずは衣食住の一番重要な住む所がない!!まじで助けてシヤ様...


「そうっすね~勿論宿屋は色々とあるっすけど、何か特別な要望とかあるっすか?」

「要望か...一番はセキュリティーがしっかりしている所がいいな」


 そう異世界の宿屋探しではセキュリティーが一番重要だと俺は思う、確かに美味しい食事がついていたり、部屋の中が豪華だったり、立地条件がかなりいいとか色々あると思うけど、右も左も分からない異世界でセキュリティーがしっかりしている所以外で寝るなんて考えられない


「なるほどセキュリティーですか...確かに安心できない部屋で過ごせないってのは私も同意っす!では私がおススメの場所があるので案内するっすよ!」

「本当にありがとう、凄く助かるよ...」


 俺はシヤに感謝の言葉を伝えて、美味しい食事を食べながら他愛のない会話を続けた...





「すいません、そろそろお会計をお願いします」


 二人とも食事を食べ終わったので会計を済ませようと俺は店員に声をかけるのだった


「はいはい~!ありがとうございました、お会計は1000Uユラになります!」


 茶髪でショートカットの店員さんは元気いっぱいで笑顔が溢れている、かなり若く見えるけど接客が上手だな...っていうか1000Uって事は1金貨(一万円)って事か!まぁ、あれだけ食べたら(シヤが)それくらいはいくか


「はい、じゃあこれでお願いします」

「はい、ありがとうございます!またのご来店をお待ちしています!」

「え?渚さん、私も払うっすよ!どう考えても私のが食べてるので...」


 俺が店員さんに1金貨を渡してお会計を済ませたら、シヤが慌てたようにそんな事を言ってくる


「いやここは俺に出させてくれ、シヤには色々と教えてもらって凄く助かってるからな」


 実際の所、シヤが居てくれて本当に助かっている、何も分からない異世界でこんなに色々の情報を教えてもらっているのでそのお礼だと思ってほしい。

別に少しはこんな美少女にかっこつけて奢りたいとかこんなシチュエーションに憧れてたとかではないよ?うん...


 「なるほど、そういう事でしたらここは奢られちゃうっすね!こんな事ならもっとたくさん食べておけばよかったすね...」

 「おいおい、まだ食べられるのか!そこはお手柔らかに頼むよ」

 「冗談っすよ!あ、食べられるのは本当ですけど、では渚さんありがとうございます!ご馳走様っす!」


 まだ食べられるのは本当なのかよ!どんな胃袋してるんだ!?シヤは冗談だと舌を軽く出しながら悪戯が成功した子供の様に笑顔を見せながらお礼を言ってきた、おいおい何てあざとい仕草をするんだ...滅茶苦茶かわいいな!!こんなの普通の女性がやってもあざとい...で終わるのにシヤがやるととんでもない破壊力である。やっぱり美少女って最強なんだな...

 




作者「いっぱい食べる女の子っていいよね」


ご愛読いただきありがとうございます。続きがきになる!面白かった!と感じた方は高評価orブックマークお願いします!

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