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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

【大賢者から遊び人にジョブチェンジ!〜〜ショタコンじゃないからっ!ただ、思春期な冒険者君がついてくるだけだからっ!!〜〜】part 序章

作者: クレアンの物書き




とある世界では、老若男女問わず大人気なイベント!その名も“ダンジョン攻略”!!



10歳にも満たない子供ですら、将来はダンジョン攻略者たる“冒険者”になるんだ!っと夢を語るほど人気のイベントとなっているぐらいだ。



しかし、それも無理はないだろう。



未知なるダンジョン内部を攻略、強大なモンスターとの対峙、見たこともない財宝…



そんな御伽話を聞けば、誰もが憧れるのは間違いない。



しかも、それが現実だというんだからなおさらねっ!



…なんともまぁ、欲に忠実なことだよ…人間は…



んんっ!。



では、綺麗に形づけられた舞台の裏側のお話に移ろうか。



なに、綺麗事の裏側には確実に表に出せないような真実が埋まっているものさ。



その話が魅力差が高ければ高いほどにねっ。



かなり昔の話…




と言っても数年前ぐらいの話なんだけど。



かつて、世界を闇に陥れようとした魔王とその配下のモンスター達に世界中の人々は恐怖していました。



まぁ、よくある話さ。



だが、そんな魔王は勇者パーティーによって倒される運命にあった。



何故、闇に陥れようとしていたかとかは不明だけど、そんな些細な事は無視してくれて構わない。



何故ならば、勇者パーティーと魔王の戦いといえど、血生臭く、英雄譚などではないからさ。



さて、話を戻そうか。



えーと……そうだそうだっ。




1番大切なのは、強大な力を持った魔王が存在したっていう事実だけさ。



いや、馬鹿にしてるわけではないんだよ?



神の加護があったと言っても、人間…いや、勇者パーティーは、勝てる見込みがない存在に勝つという偉業を成し遂げたのだからねっ。



でも、これはこれ、それはそれってやつさ。



勇者パーティーが魔王を倒しました、はいめでたしめでたし…と話は終わらなかった。



魔王が倒された後、魔王は世界の各地に向けて光の弾を打ち出した。



そして、世界中に謎のダンジョンが突如として発生したのさ。



当初は、魔王の苦し紛れの嫌がらせだの、復活のための準備など言われていたんだけど…



ダンジョン内部を探索した結果、人々の認識が一気に変わる事となった。



乗り込んだダンジョン内部には豊富な資源が眠っていたのさ。



いや、豊富な資源だけではなく、もちろんたくさんのモンスター達もいたし、珍しい金属で作られた武器や防具、品質の高いポーションなどが入った宝箱も存在していた。



言わばボーナスエリアってやつさ。



ちなみに、今現在も多くの研究者達がこのダンジョンの解明にずっと挑んでいるけど、まだ明確な結果は出ていないんだよねー。



ただ一つ……



これらのダンジョンは宝の山……そう捉えたのさ、当時の人間達は。



だがまぁ…そんなものができてしまったからには、各国の王や長がダンジョンの所有権を主張するのは当たり前なわけで…



魔王が生み出したものである可能性も忘れ、皆ダンジョン内のお宝に心を奪われていた。



時には交渉のテーブルの材料に、時には争いの火種に、時には破滅へのきっかけに…



ようやく人間達が我に帰った時には後の祭り……



ダンジョンは危険なものだと気がついた時には、多くの国は最低でも疲弊してボロボロに…中には滅んだ国さえあったほどだ。



俗に言う、後ろを振り返ればそこは焼け野原でしたってやつだね。



……本来なら表舞台に立たない知識の賢者…いや、隠者だよな…あれ……あの偏屈……まぁあの賢者すら、この一部始終を見てこう語ったのだよ。



“本当のモンスターはやはり人間だった”と…



冷静さを取り戻した各国の王や長は、自分達の国や町を立て直すべく手を取り合った。



順調に作業は進み、戦争に明け暮れていた日々が嘘のような状況になるまでに復興するのに、時間がかからなかったね。



でも、平和になっていくに連れて、どうしても浮き彫りになっていくものがあった。



“ダンジョンの扱い”だ。



人間社会を狂わせてしまうほどの魔の魅力があったダンジョン。



最初の頃は、その価値の高さに誰もが欲していたけど、冷静さを取り戻した彼らにとっては恐怖の象徴。



ダンジョン内部に眠るお宝や資源は魅力的であれど、大惨事を目撃した彼らにとって、出来る限り手元に置いておきたくない、扱い難いものとなった。



さらに言えば、ダンジョン内のモンスターの存在も無視できない。



基本、モンスターはダンジョン内から出てこないとされているが、それもこれまでダンジョンの外に出てきていないだけだ。



しかも、その強さは本物…



中にはまともな軍隊を準備せねば討伐できないモンスターも確認されている。



そんなモンスター達がダンジョンから溢れ出てくればどうなるかわかったものじゃない。



しかも、そんなダンジョンがあちらこちらとある訳だからたまったものではない…



ある国王が悟ったように呟いた。



“魔王の狙いはこれだったのだ”と…



自分達が欲に溺れるような状況をつくり、互いを争わせ、モンスター達の脅威が増すように誘導する。



真偽はわからないが、もしそうであるならば自分達はまんまと策略に引っかかったことに他ならない。



ようやくこの段階にきて、愚者達は常にチェックメイトをかけられた状態であることを理解したのだ。



…さて、長々と話してきたが、みんな気になったことがあるだろう?



そう、“勇者パーティー”についてだ。



魔王を討伐するほどの存在がどうなったのか…



…簡潔に言おう。



彼らは、“いなくなった”。



文字通り、世界からいなくなったのさ。



魔王がいなくなったこの世で一番の脅威となる勇者を消す計画を企てていた国王達とか、膨大な魔力に目をつけて魔力炉がわりにしようとしてた研究機関とかその他もろもろ関係なく、彼らは気がついた時にはいなくなっていた。



だから、彼らの行方を知るものは誰もおらず、彼らにまたすがることすら出来ない現実を叩きつけられた。



責任転換、なすりつけ、陰謀、協力、相談の末、ようやく彼らは1つの案にたどり着いた。



“ダンジョン攻略を目的とした組織の設立”だ。



幸いにも、ある一部の地域を中心としてダンジョンは広がっていた。



そして、中心のダンジョンから離れば離れるだけ、モンスター達は弱くなり、資源の価値も下がる。



王達は自分達のダンジョン所有権を全て、ダンジョン攻略組織に譲渡し、危険なダンジョンの近くにあった国や町は解体や移転、どこかの国に取り込まれる形になった。



…さてさて、長々と話してきて私も疲れてしまったが…



ようやく、本当に話したかった物語を語ることができる…




ダンジョン攻略都市“エルドラド”での…



ナイスバディな遊び人と、思春期を迎えた冒険者の物語を…







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