表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンドロイドは平和の夢を見るか?  作者: 天音 暁人
0.5章 出会い
8/11

アンドロイドは『博士』について話す

「と、まあ、私たちアンドロイドでも様々な種類があるんです」


 という言葉でアルは説明を終えた。まあ、アンドロイドの説明はいいとしても、本当に『博士』ってどんな人だったのだろう?アルに聞いても「別に普通の人でしたよ?」と、言ってくる。確かに『博士』本人の事を俺は知らない。知らないが、アルの人格形成モデルということで察せられる、この残念な人っぽさは何なのだろうか?


「あのー、マスター?なんで可哀そうな人を見るような目でこっちを見ているんですか?」

「……何でもない」

「その妙な空白は何ですか?」


 そんな疑うような目で見ないでください!トラウマが!人と付き合えなかった時のトラウマが甦る!?……まあ、冗談は置いといて、『博士』がどんな人なのか気になっていることをアルに伝えると、割とあっさりと教えてくれた。


「博士の事ですよね?博士は、私を、私たちを作る前は『空気中に存在する電気的、もしくは電子的な存在による情報伝達における可能性』というテーマを研究していたそうです。助手と二人で。しかし、ある時急に時間転移、まあ、簡単に言うとタイムマシンの製作を始めたのです」

「タイムマシン?」

 話の展開に付いて行けず、ポカンとしてしまう。

 どうして急にタイムマシンなんて言う荒唐無稽な物を作ろうとしたんだろうか?……いや、アルが今いる時点で荒唐無稽では無いか。でも、どうして急に?


「昔の人も急にタイムマシンを作り始めた事に疑問を持って、質問したらしいんです」

「なんて答えたの?」


 急に変えた理由なんて気になるに決まってるよね。ホントに何でだろう?


「博士とその助手は口をそろえてこう返したらしいです『どうしても変えたい過去の未来ができたから』と」

「過去の未来?」


 不思議な言い方に再びポカンとしてしまう。

 何で『過去の未来』なんていう曖昧な言い方をしているんだろうか?そう疑問に思っていると、どうやら未来の人たちも同じことを考えていたようで、アルは続きを語りだした。


「不思議に思った周りの研究者も聞いては見たものの答えは返ってこなかったみたいです。もちろん、私たちアンドロイドも答えは知りません」

「そうなんだ……」


 『博士』が自分で作ったアンドロイドにさえ詳しい事を教えていなかったことに少しがっかりしているが、アルはあっけらかんとしながら話を続けた。


「まあ、私たちは聞きたいとは思っていません。知りたいですが、博士が、自分たちの”創造主”が隠したいと思っていることを聞き出したいなんていう考えはありませんから。マスターだって、自分の大切な人が何か隠し事が有ると分かった時知りたいからと、無理矢理秘密を暴くことはありませんよね?それと同じです」

「確かに、言われてみればその通りだな」


 俺にも知らない事が怖かった時期があった。自分の想定外の事が起きるのが怖くて、周りから逃げて何処か遠くに行きたくて、でも、知らないところに足を踏み出す勇気がなくて、だから必死になって周りを知ろうと思っていた。そんな時に自分の親友だと思っていた人に裏切られて……、いや、あいつは俺の事を裏切ったなんて思って居ないのかも知れない。ただ、俺はそいつの事を何でも知っていると思って居た。しかしあいつも隠し事の一つや二つぐらい在った。それを勝手に知って、裏切られたと思った。そして気が付いたんだ。隠していることなんて碌な物じゃ無い。隠すには隠すだけの理由が在るから隠している。ましてや、親友の隠し事なんて知ったところで、その関係にひびが入るだけで、有益なことなんて何一つ無い事に。

 そんな過去が在ったからかな?アルの言うことがすんなりと理解できた。


「まあ、博士からも知らないほうが良いと言われていたので、知るのが怖かったのも理由の一つなんですけどね」

「お、おう。それは怖いな」

 ……、主に悪い意味で。思わず一歩引いてしまう。というか、何故こんなにも怖いのだろうか?別に未来の人だから、出会うことは無いのに……、何故だろう?いやな予感しかしない。まさか、来ないよな?タイムスリップして会いになんて。うわ、考えただけで鳥肌が!この不安は早めに取り除きたいんだが、タイムスリップは簡単に出来る物なのだろうか?

 腕をさすりながらアルに聞いてみる。来ないよね?来ないんだよね!?


「来れませんよ?」


 真顔で返してきやがった。いや、まあ、結果として『博士』は来ないから安心できるんだが、何だろう?こう、ムカつくんだよね、アルの顔が。「はあ?何言ってんだコイツ?」みたいな顔でこっちを見やがって!

 心の中だけで罵倒していると(決して口には出していない)アルは急に真顔になった。


「あれ?説明、まだしてませんでしたっけ?」


(してねぇよ!!)


「それは失礼しました」


 ぺこりと頭を下げるアル。なんだか嫌な予感がするのだが、何故だろう?

 もう少しだけ未来の事について話していきます。でも、次で終わらせる!予定です。まあ、これが終わればラブコメになるはずです。多分、恐らく、きっと、メイビー。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ