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アンドロイドは平和の夢を見るか?  作者: 天音 暁人
0.5章 出会い
6/11

アンドロイドは語る。未来の事を

今回はお試しでアル視点です。

ここからは説明ですが必要に合わせて説明し直すのでこの章は流し読みでも結構です。

「マザーってなんだ?」


 マスターから信じられない言葉が聞こえてきました。私達なら当たり前に記憶(インストール)している事を聞いてきたせいで驚きすぎて脳で考える(AIが答えを出す)前に、知らないのか聞いてしまった。

 それも当たり前だろう。私達にとって"彼女"が作り上げた私達(アンドロイド)の事は当たり前の常識なのだから。


 仕方ありません。何も知らないご主人(マスター)のために、この優しい優しい私、ああ、『アル』という名前を貰ったのでした。この優秀なアルが、イチから教えてあげるとしますか!そう考えながら、とりあえずプロジェクターを起動する。


 ……、主人(マスター)がなんか「え?目が光った!?ってプロジェクター!?」とか騒いでるけど無視で良いよね?

 まあ、こうやって無視しても許してくれる主人(マスター)なんて私のマスターぐらいだろう。あまり褒められた事では無いのかもしれないが、今の関係が気に入っている。


 って、また思考が脱線(AIが暴走)してる!?なんでだろう?マスターの事を考えると、こうなってしまう。……、故障かな?メンテナンスに……、ってこの時代には無いんですよね、”工房”が。


「……ルさん?アルさーん!?」


 っは!!マスターが何か言っているみたいだ。私としたことがボーっとしていた様だ。それで何の用なんでしょうか?まあ、それは兎も角、


「”さん”は禁止です!」


「は?」


 マスターのこんな間抜けな顔、初めて見たので保存します。ってそんな事はどうでも良いですか。そうですか。そんな事より、説明しろと怒られてしまいました。


「ですから、敬称は不要です。あなたは主人(マスター)なのですから」


「お、おう」


 やはりマスターは途惑っているようです。が、そんな事は気にしないのが私だ!『思いやり』や、『空気を読む』なんて考えたことも無いプログラミングされていない

 そんな事を考えていると、マスターは途惑いながら質問してきました。


「それで、アルさ……、アルは何がしたいの?」


「何がしたい、とは?」


 何を聞きたいのかさっぱり分かりません。今度は、私が途惑う番のようです。勿論、考えるつもりは有りませんが!


「いや、急に目を光らせたと思ったら、黙り込んでたから」


 ……、そういえばそうでした。元々『マザー』について説明するのでしたね。


「ちょうどいい機会なのでマザーなど、私達の時代のアンドロイド。『特殊人型機械生命体』、まあ、この名前ではほとんど呼ばれず、命令にしか従えない操り人形から『ドール』や、時計仕掛けから『クロックワーク』と呼ばれていました。しかし、私達はこれを『ファミリー』と呼称しています」


『ファミリー』

 この名前は、元々研究者内で言われたのがきっかけだった。私達はある、大型の機械によって作られます。その機会は工場などを使わずに私達を量産できてしまいます。そこに必要な道具は、私達の体用のパーツの原料だけで、それは、破壊された仲間のパーツから作ることもできるし、材料の採取をしなくても勝手に増えるし、その材料を使って少しの故障なら修復できるのです。つまり、この大型の機械がたった一つでも在れば、生成、修復、そのどちらも人の手が介入せずにおこなえてしまう。つまり、自己、というよりは、その一つの団体、グループで完結してしまえるのだ。だから『ファミリー』と開発者は言っているのだ。

 さて、『ファミリー』について詳しく説明していこう。『ファミリー』には、大きく分けて二つの種類がある。それは、親か子供かの違いだ。親と呼ばれるのは仲間の生成などが可能な機体の事で、基本は大型である。この中で、最高位の物が『マザー』と呼ばれている。


『マザー』

 この機体は、他の機体全てを生み出す最初の機体であり、全ての母体である。他の機体は小型化する事を前提としているが、この機体だけは、全ての機構を積み込むことだけを考え設計されている。しかし、巨大化しすぎたため、世界には全部で二つしか生成されず、また、『マザー』単体で動くことはほとんどないため、指揮系統に特化してきている。戦場などに出る時など、動かないといけない時は、AIを他の小型の機体に移し行動する事が多かった。しかし、指揮系統に特化した機体を設計し創り出したため、今では全ての機体のデータを総合し判断、統括している。


『ファクトリー』

 『ファミリー』シリーズの中で唯一家族としての名前が与えられなかった機体である。機体の生産だけをしており、『マザー』などの指揮ができる機体に指示されないと動かないし、自己判断をする事が出来ない機体である。しかし、生産に特化しているだけあって機体生産数はトップである。


 この二機が、基本的な親機である。しかし、『マザー』によって新しく設計されたり、細かな変更点があったりするので、この二機だけでは無いが、先ほども言ったように、いずれも機体の生産が出来る事が親機である条件だ。しかし、機体の生産をするにはどうしても大型になってしまう。逆に、機体の生産という機構を抜き、小型化したのが子供達である。親機は人型でない事の方が多いが、子供達は全て人型である。ですので、『特殊人型機械生命体』とは、子供達の事で、親は『特殊機械生命体』である。


『シスター』

 子供達をまとめる存在で、成人女性の様な見た目をしている。この見た目も多種多様で、その能力も多様である。指揮系統に特化したシスターが一般的ではあるが、指揮系統はあくまでも標準装備であり、それとは別に特化している能力がある。「剣戟」「銃撃」などが有名な能力である。


『ガール』

 『シスター』の指揮のもと行動する、『ファミリー』シリーズで最も数の多いと言われている機体である。容姿を表すには「天使の様な可愛さ」で表せるが、その本質は最も残虐な性質を持っていると言われている。命令以外には従わない存在で、戦闘に特化させられている。死神の様な鎌が標準装備であり、一部では『鬼』や、『悪魔』『死神』などと呼ばれている。


 これらが大まかなアンドロイド、『特殊人型機械生命体』の説明だ。

アンドロイドたちの説明ですが、恐らく主人公は理解できてません。私はもちろん理解してません!

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